ロック探偵のMY GENERATION

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『ゴジラVSメカゴジラ』

2021-03-27 17:00:03 | 映画




今回は映画記事です。

だいぶ久しぶりになりますが、このカテゴリーでやっていたゴジラ映画シリーズに戻りたいと思います。

紹介するのは、『ゴジラVSメカゴジラ』。


 
シリーズ20作目であり、ゴジラ生誕40周年という記念です。
また、第二シリーズは本来この作品で終了することになっていたともいいます。
ということは、シリーズ最終作でもある……という特殊な位置づけでした。

そういう節目になるということは、もちろん制作陣にもわかっているわけです。
では、その記念すべき作品はどのようなものになるべきなのか――

ここで、メカゴジラが登場します。

ゴジラ誕生20周年のアニバーサリーをかざる怪獣として登場したメカゴジラが、この40周年で復活するのです。

ここが、メカゴジラの特殊性ですね。一つ大きな節目をかざるのにふさわしい存在として、メカゴジラが出てくるわけなんです。

『ゴジラVSキングギドラ』、『ゴジラVSモスラ』『ゴジラVSメカゴジラ』を、私は勝手に平成ゴジラのスター3部作と呼んでいますが、その最期をしめくくるのに、メカゴジラはもってこいの存在といえるでしょう。

その予告動画です。

【公式】「ゴジラVSメカゴジラ」予告 ゴジラ生誕40周年記念のゴジラシリーズの第20作目。

この予告動画でも紹介される通り、本作でゴジラは再び“親”という存在になります。

‟ベビーゴジラ”というものが登場して、その親という性格が与えられるのです。

前作まで第二期ゴジラは一貫して人類にとっての脅威でしたが、ここからまたその意味合いを変化させ、人類との間にも微妙な距離感をもつようになってきます。
これは、第一期の軌道をなぞっているようです。
第二期はこの後まだ二作あるわけですが、その二作では、人類との共闘のような構図がみられるようになります。
そういう意味で、この作品は、第二期シリーズの転換点といえるでしょう。

その転換は、たとえばゴジラがベビーゴジラを追って日本にやってくるというようなところにも表れています。

第二期ゴジラの出発点である84年版『ゴジラ』では、ゴジラは放射性物質をもとめて日本にやってくるということがいわれていました。
後続作品ではそのあたり曖昧になってたんですが、この『ゴジラVSメカゴジラ』において、それは完全に放棄されます。
ゴジラは、核を求めてではなく、子どもを守るために日本にやってくる――あざやかな転換です。

これにより、ゴジラは‟核の脅威”ではなく、メカゴジラと対置される自然・生命の象徴といったふうにその意味合いを変えていくのです。

これは、前作『ゴジラVSモスラ』にもみられた、‟文明への懐疑”というテーマが、違う角度で描かれているということでしょう。
科学技術を軸にした近代文明への懐疑という視点は、第一作『ゴジラ』において提示され、84年版『ゴジラ』以降の第二期ゴジラにおいて基調をなしているといえます。
それまでのゴジラにおいては、核兵器によって誕生したゴジラ自体がその懐疑を投げかける存在でしたが、『ゴジラVSメカゴジラ』においては、むしろメカゴジラという機械によってゴジラを倒そうとする人間の姿勢のほうに懐疑がむけられます。
すなわち、「人間の機械文明VS自然」という構図であり、ゴジラはその「自然」の側に入っているのです。親となったことによって、ゴジラはそこにすっぽり入り込むことができたのです。
であるがために、この作品ではゴジラは勝利する側にいます。
物語の構造上、そうならざるをえないわけです。ゴジラがメカゴジラを倒してそのまま海に帰っていく――というエンディングは、考えようによっては実に奇妙ですが、その背景には前述したようなねじれがあるのです。そして、本作以降の第二期シリーズ作品は、基本的にそのねじれを継承していくことになります。これは、あの時代のゴジラだったがゆえのことなのでしょう。



ここで、ラドンについても触れておきましょう。

この作品には、ラドンも登場します。
メカゴジラにはまだ未知数なところがあるのでラドンも出そうということなのか……それはわかりませんが、昭和ゴジラのスターに出てもらおうという意図が徹底しているとはいえるでしょう。キングギドラが出てきた、モスラが出てきた、ということであれば、ラドンが登場するのも当然といえば当然ともいえます。
前作の『ゴジラVSモスラ』でモスラがパワーアップしていたように、ラドンもまたパワーアップしています。口から熱線を吐くことができるようになっていて、映画終盤では‟ファイヤーラドン”と呼ばれる別形態にもなります。
そして最後には――というのはネタバレになるので書きませんが、やはり、ラドンはゴジラにとって無二の戦友だということを思い出さてくれます。それだけに、後のファイナルウォーズにおけるあの扱いが釈然としないんですが……



最後に、こちらも久しぶりの3DCG。
VS版メカゴジラを作ってみました。



前回のゴジラ記事からだいぶ時間があいたのは、これを造っていたからということもあります。
自分でいうのもなんですが、これは結構よくできてるんじゃないかと思います。3DCGは、素人がやるぶんには、ロボット的なもののほうがそれらしくできるんでしょう。

ついでに、ゴジラとの対峙も。



ゴジラのほうは前に一度公開したものを改良しています。
ゴジラ、メカゴジラの両方とも、多少動かすことができるようになってます。
さらに造り込んで、戦闘シーンなんかもやってみたいところです。私の持っているPCのスペックがその処理に耐えられるかという問題もありますが……





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