今日2月24日で、ロシアによるウクライナ侵攻がはじまって、一年となりました。
とうとう一年がたってしまったか、という感想です。
当初の電撃作戦が失敗した時点から予想されていたように、長期化、泥沼化ということになってしまいました。
この一年ことや、今後の展望に関して、さまざまなメディアで語られていますが……そのなかで、BBCロシア語のアンドレイ・ゴリヤノフという記者が書いた記事が、印象的でした。
ゴリヤノフ記者は、多くのロシア人が今回の戦争に賛成なのか反対なのかという点について、次のように書いています。
ほとんどの普通のロシア人は、どちらでもないようだ。自分が選んだわけではなく、理解できず、自分では変えられないと無力感に襲われるこの状況について、なんとか受け止めようとしている。
普通のロシア人がこの状況を食い止めることはできたのか? おそらく、できたのだろう。もっと大勢が自分の自由のために立ち上がっていたら。国営テレビが西側やウクライナの驚異を大げさにあおりたてるプロパガンダに、もっと大勢が反論していたら。
しかし、多くのロシア人は政治から距離を置き、決定権を政府にゆだねていた。
しかし、目立たないようにうつむいたままでいると、自分の倫理観と妥協することになりかねない。非常に不穏な形で。
ある種、ロシアの一般国民の態度にも問題があった、という主張にも読めます。
自業自得とまで言うのは厳しいかもしれませんが、たしかにそういう側面はあると私も思います。
ロシアのような国で政府のやり方に正面から異を唱えるのは難しいでしょうが、そういう状態を変えずに、政府に白紙委任状を与えてしまっていた。いわば、ロシア国民はそのつけを払わされるといえるのではないか……
これは、決して他人事ではないでしょう。
戦争がはじまって一年、そうったことも考えたいと思います。