今年のノーベル平和賞が、世界食糧計画(WFP)に決定しました。
授賞理由は、「飢餓と闘う努力と、紛争の影響を受けた地域の平和のよりよい条件への貢献、戦争や紛争の武器としての飢餓の利用を防ぐための努力」ということです。
戦争は、飢餓と深く結びついています。
戦争が飢餓を引き起こし、飢餓が戦争の原因ともなりうる。日本の戦国時代なんかをみても、あの時代に戦が起きていた原因は、実は食糧問題がかなりの割合を占めているともいいます。
そして、ひとたび戦争がはじまれば、飢餓は一つの“武器”としても使用される……これもまた、日本の戦国時代に広く見られたことのようです。
このあたりは、今月の「アンパンマンの日」の記事とも重なりますが、そんななかにあって確かに正義といえるのは飢えている人に食糧を与えることぐらいしかないのかもしれません。
ノーベル委員会は、コロナ禍が世界の食糧事情をさらに悪化させていることも指摘しています。
この状況で、日本が貢献できることはなにか。
いま問われているのは、そこでしょう。