ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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緊急事態宣言、全面解除

2021-03-21 19:57:21 | 時事


いよいよ、一都三県で再延長されていた緊急事態宣言も、今日までとなりました。

新規感染者数のグラフからはすでに第4波の兆候が見えはじめていますが、予定どおりに解除ということです。

本来なら、解除は歓迎すべきことでしょう。
しかし、聞こえてくるのは「打つ手なしだから解除するしかない」とか「延長するともっと増加して解除できなくなるから解除」といったような、どこか本末転倒な政策決定者たちの声……これではとても解除を喜ぶ気にはなれません。

やはり頼みの綱はワクチンということでしょうが、それにしてもかなりの時間がかかることを覚悟しなければならないでしょう。
優先接種の対象になっている人たちは、そもそもワクチンを接種せずとも感染しないようにかなり気をつかっている人たちだと思われます。その人たちに接種している段階では、おそらく全体の傾向にほとんど影響しないでしょう(だからといってワクチンに意味がないといっているわけではありません)。
ということは、ワクチンが広くいきわたって社会全体で効果を発揮するまでには、まだもうしばらく時間がかかることになります。もうその足音が聞こえ始めている第4波には、おそらく間に合いません。


その間、ただ指をくわえて見ているだけなのか……ということになってきます。

私としては、以前書いた“毎月一週間の対策強化週間”という策をあらためて提案したいと思います。これは結構本気です。
もちろんそれだけでなく、そこに加えて、PCR検査の拡充、感染者の発見と隔離もやっていきます。そういう、やるべき基本的なことをきちんとやれば、そもそも新型コロナウィルスにとってあまり居心地がよくはないらしいこのアジア東部の風土で感染拡大を抑え込むのはそう難しいことではないんじゃないかと思われるのです。
打つ手なしという前に、そもそも打つべき手を打ってこなかったじゃないかというのは、ほうぼうでいわれているところです。まず何もやらないと決めてからやらない理由を探すような不毛な姿勢をあらためて、そろそろ現実に向き合うべきときでしょう。




ミュージックの日 忌野清志郎特集

2021-03-19 17:24:10 | 日記

今日3月19日は、「ミュージックの日」
ちょっと苦しい語呂合わせですが……
この日にあわせて、今回は音楽動画を紹介する記事を書きたいと思います。

テーマは、忌野清志郎。

このブログでは、何度も清志郎の話をしてきました。
そこで書いてきたことと重複する部分もありますが、今回は動画がメインなのでご容赦を。



まずは、ソロ活動で生み出された名曲「JUMP」。
最後の武道館ライブで一曲目に演奏されたのもこれでした。
PVも、素晴らしい。

忌野清志郎 - JUMP



そして、タイマーズでの、「デイ・ドリーム・ビリーバー」。
モンキーズのカバーですが、これはもはやタイマーズの……というより忌野清志郎の曲といっていいでしょう。

THE TIMERS - デイ・ドリーム・ビリーバー (Hammock Mix)


LOVE JETS。
このユニットでは、アニメ『ちびまる子ちゃん』のED「宇宙大シャッフル」(作詞:さくらももこ)も歌いました。「宇宙から来た謎の三人組」という設定なので、歌も宇宙に関連するものになってます。

LOVE JETS - UFO神社


2・3’Sの「いつか観た映画みたいに」。
2・3’S(ニーサンズ)は、後にハイロウズのドラムとなる大島賢治さんも在籍していました。

忌野清志郎 & 2・3'S - いつか観た映画みたいに


最後に、ラフィータフィー。
「君が代」パンクバージョンなどで物議をかもしたのもこの頃。

ラフィータフィー - 水の泡



最近このブログでは60年代末の話なんかしてますが、その頃から活動していたのが忌野清志郎。
日本のメジャー音楽業界における歌謡曲の重力と戦い、フォークとロックの垣根も軽やかに跳び越えた、真のロックンローラーでした。
日本のロック史に彼が残した足跡が消えることはないでしょう。




ピエール・ルメートル『その女アレックス』

2021-03-18 17:50:05 | 小説


ピエール・ルメートルの『その女アレックス』を読みました。




正確には、アマゾンオーディブルで聴きました。

コイン制移行のこともあって一時聴かなくなっていたんですが、最近になってまたオーディブルを復活させ、その第一弾として、本作を聴いてみました。

2014年のミステリー賞7冠を果たしたということで話題になっていた作品ですね。
前にも書きましたが、コイン制になってからのアマゾンオーディブルは話題の新作なんかも入るようになっています。

前半では、拉致監禁事件が描かれます。
全裸で身動きできない檻のなかに閉じ込められて、食糧もなしに過ごす数日……そこからどうやって脱出するかという話です。

それが、中盤からは意外な方向に話が転がっていきます。

ネタバレになるので詳細は書きませんが……事件とその背後に横たわる闇をめぐって、物語は二転三転。情景や人間の内面の細部を緻密に書く圧倒的な描写力が、その語りを支えます。その筆力によって、罪とはなにか、正義とは何か――そういう問いが展開されるのです。

その物語の性質上どこまで内容を明かしてよいのかちょっと迷うところがあるので、あらすじを紹介するにしても、つかみどころのない書き方になってしまうのが歯がゆいところですが……硬質なサスペンスが好きな方なら、読んで損はないでしょう。

ただ、結末については、やや釈然としないところもあります。
これに関しても詳細は書けませんが、それで本当にいいのか、と思う部分が正直あります。

まあ、こういうタイプの作品は、そっちの方向にいきがちだとは思いますが。
つまりは、正義とはなにかという一つの問いかけなのでしょう。その結末をどう捉えるかというのは、読者にゆだねられているのだと思います。




ディランの名曲を振り返る+α

2021-03-16 17:37:07 | 過去記事

Bob Dylan, Billy
今回は、音楽記事です。ひさびさに、拙著『ホテル・カリフォルニアの殺人』ゆかりの曲を紹介したいと思います。ボブ・ディランの、Billy です。映画『ビリー・ザ・キッド/21......


過去記事です。
ボブ・ディランの Billy について書いています。

今回も動画を。

まずは、ディランの公式Youtubeチャンネルから、Billy 1 です。
この曲は、1,4,7の三種類があるんですが、そのなかの「1」。
ただし、オーディオのみのものですが……

Bob Dylan - Billy 1 (Audio)



そして、ビリーと同じアルバムに収録されている Knockin' on Heaven's Door です。
これは、代表曲の一つでしょう。

Bob Dylan - Knockin' On Heaven's Door (Unplugged)



ここからは、他のアーティストとの共演。

まずは、ライブ・エイドでの「風に吹かれて」。
キース・リチャーズ、ロン・ウッドというローリング・ストーンズのギタリスト二人を従えてのパフォーマンスです。
演奏中ディランのギターの弦が切れてロン・ウッドが自分のギターを貸し与えるさまは、後々までの語り草になりました。

Bob Dylan / Keith Richards / Ron Wood - Blowin' In The Wind (Live Aid 1985)



最後は、ジョニー・キャッシュとの共演。
このペアでは、「北国の少女」なんかも歌ってます。

Bob Dylan, Johnny Cash - Wanted Man (Take 1)



緊急事態宣言、解除か

2021-03-14 22:13:08 | 時事


延長された緊急事態宣言の期限まで一週間となりました。

ちょうど半分の折り返し地点です。

しかし、ここにきて新規感染確認数は増加の兆しをみせはじめました。
緊急事態宣言は、もはや効き目がない……この状況に、政府からは「打つ手なし」の声が出ているといいます。そして、打つ手なしだから解除するというおかしな話になっているようです。

打つ手なしだから宣言解除というのは、もうどうにでもなれといっているようで……それでいいのかという声がSNSなどであがっています。

さすがにそれはないだろうと私個人としてもいいたいところです。

そこで今回は、一つ対策を提案しようと思います。もちろん素人考えではありますが……



それは、毎月一週間、「対策強化週間」を作るというものです。

たとえば、毎月最初の一週間を「対策強化週間」に指定する。
その一週間は、徹底的に外出を控える、飲食店は休業などの対策をとる。その代わり、残りの三週間は通常レベルの感染対策でよしとする――という方法です。一週間対策強化週間をやったら、それから三週間は通常レベル。そしてまた一週間の強化週間。これを、繰り返していくのです。緊急事態宣言よりもゆるやかである代わりに、一時的な措置ではなく恒常的にそれを続けていきます。

いまの緊急事態宣言は、一か月、二か月といった単位で続けてやるからからあまり強力な封じ込めができないわけです。
さらに、先が見えない、効果が見えない、ということもあるでしょう。
一都三県でいえば、いまの状態であと一週間“緊急事態”を続けたところで、状況が好転する見通しはまったくない。だったら、もう……というある種捨て鉢な気分が住民の間にあることは否定できないでしょう。それが“ゆるみ”につながり、さらに感染を拡大させるという悪循環が生じつつあるように見えます。
一週間、短期集中でガチガチに抑え込み、残りの三週間はそこまで厳しく締めないということであれば、精神的、経済的な負担も小さくなると考えられます。

問題はそれで効果があるのかということですが……日本の場合、いわゆるファクターXというやつで、比較的ゆるやかな対策でもそれなりの効果をあげられるということはいえるでしょう。そのアドバンテージをいかせば、毎月一週間の対策強化というだけでもある程度の抑え込みが期待できるんじゃないかと思います。

というわけで、今回は一つの提案でした。
いかがでしょうか。