ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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ウクライナ戦争開始から5か月

2022-07-24 22:12:14 | 時事


ロシアによるウクライナ侵攻開始から5か月が経過しました。

どうやら長期化は必至のようで、数か月、へたすれば数年ということもありうると見なければならないようです。
この数週間でロシア軍が深刻な人員不足に陥り一時停戦を余儀なくされるといった記事もありましたが……これまでにもこの手の記事が出てきたことはあり、残念ながらあまり信用はできないでしょう。
ただ、ウクライナが世界各国から支援を受けているかぎり長期化すればロシア側が不利……というのは変わらないと思われます。
ゆえに、ロシア側ももう東部地域の支配を固めるというところに目的を局限して、いうなれば「勝ち逃げ」を狙ってくる可能性はあると思いますが、私はこれも許してはいけないと思います。
軍事力で国境線を変更させるということ事態を認めてはいけないのであって……そこはもう絶対に容認できないという姿勢でいくべきです。へたな宥和は、将来ロシアやあるいは別の国が同じような行動を起こすことにつながりかねません。それを防ぐために、とにかくロシアが断念するまで経済制裁をはじめとしてありとあらゆる圧をかけ続ける。そこは、国際社会一致結束してやってもらいたいところです。




東京五輪開幕から一年

2022-07-23 23:44:16 | 過去記事

東京五輪はじまる……

いよいよ東京オリンピックが開会しました。始まってしまったか……という感じです。コロナ禍で、第五波が拡大する最中……そこで開催する意義を問われているばかりでなく、開会直前になっ......


一年前に、こんな記事がありました。

あれからもう一年……早いものです。

コロナの終息は見えず、新国立競技場も今後の活用法が見通せないというなかで、今度は冬季オリンピックを招致する動きがあるということですが……仮にその招致が成功したとして、2030年の日本に果たしてオリパラをやるだけの力があるのか、そんな心配もしてしまいます。



『エイリアン:コヴェナント』

2022-07-21 23:05:52 | 映画


映画『エイリアン:コヴェナント』を観ました。

2017年公開。
エイリアンを創出した本家リドリー・スコットの監督作であり、『プロメテウス』の続編となっています。
下は、そのトレーラー動画。

Alien: Covenant | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX


『プロメテウス』では、人類の起源を探る旅が描かれましたが、『コヴェナント』ではあの作品で生き残った人たちのその後も明らかにされます。
詳しいことはネタバレになるので書きませんが……ああ、そういうことになったのか、という感想です。エイリアンシリーズでいえば、2から3への流れといった感じでしょうか。



『プロメテウス』からはじまる物語の出発点にあるのは、“創造主”を探り出すこと。

探検を企画したウェインランドは、「生命が存在するのが偶然であるはずはない」と考えています。
それを創り出したものがどこかにいるはずだ。
アンドロイドを人間が作ったのなら、その人間は誰が作ったのか? そのもとをたどっていけば、“創造主”にたどりつけるはず……というのです。

壮大なテーマですが……しかしこれは、カントが自然論的証明とか世界論的証明と呼んだものであり、理性の誤用にほかなりません。結局その探求は、どこにも行きつくことができないのです。問いの立て方自体が間違っている―と、カントならいうでしょう。

しかし『プロメテウス』とそれに続く本作『コヴェナント』は、果敢にそこに切り込んでいきます。
そして……当然の結果として、その出発点から約束されている一つの難問に直面しているように思われるのです。
それはすなわち、問いの立て方自体が誤っているその問いの答えをどんなふうにもっともらしく描けるのか、ということです。
いま一度カントに登場してもらうと、彼は「崇高なものは語り得ないのではなく、語り得ないものが崇高なのだ」といっています。
つまりは、創造主という至高の存在であるべきものが、形をもったものとして描いた時点で、ある種の嘘臭さをもってしまう。それは、どんな形であれ、映像として描いた時点でそうなってしまうのです。

この作品はエイリアンというものの誕生をめぐる物語でもあるわけですが、エイリアンという存在にもこの問題は波及してきます。
ほかならぬR.スコット監督自身が語っているように、起源が謎に包まれているからこそエイリアンは恐怖の存在なのであり……その起源を描くということは、いわば手品の種明かしをするようなもので、エイリアンというもののもつ神秘性をはぎとってしまうおそれがあるのです。
そのあたりの感想は人それぞれでしょうが、私としては、手品の種にちょっとがっかりした感も否めません。エイリアンというのはこんなふうにして生まれたのか、と……


しかしながら、本作にはエイリアン映画としての魅力も十分に詰まっています。

閉鎖空間での、終わらない悪夢としてのエイリアン……スプラッター描写も満載(R15指定)で、ギーガー美術あり、格闘アクションあり、そして結末も、いろんな意味で期待を裏切りません。宇宙を舞台にしたSFパニックホラー映画という部分では見ごたえがあるでしょう。本家による純正エイリアン映画として、SF映画史に残る重要な一作になったと思います。



九州に災害級の大雨……

2022-07-19 22:57:15 | 時事


九州北部に、「災害級の大雨」が降っています。

線状降水帯の発生によって、大雨……なんだか毎年夏になるとこういう記事を書いている気がしますが、今年もその例にもれませんでした。

今のところ大きな被害のニュースは出ていないようですが、明日ぐらいまで大雨が続くらしいということなので、雨が降っている地域は要警戒でしょう。

それにしても……やはりこの10年、20年ほどで日本の気候も大きく変化してきていると感じさせられます。もはや温暖湿潤とは呼べなくなっているような……

高橋まことさん、国葬に異を唱える

2022-07-16 21:57:03 | 時事


安倍元総理の国葬が話題になっています。

賛否両論出ているわけですが……この件に関して、元BOOWYのドラマーである高橋まことさんが、ご自身のツイッターアカウントで国葬に異を唱えました。



テロが容認されないということはいうまでもなく、安倍元首相が凶弾に倒れたことには哀悼の意を示したいと思いますが……しかし、国葬というのが果たして妥当なのかというのは私も疑問です。
そもそも、国葬というものに法的根拠がないという指摘があり……そこをまた、閣議決定で押し切るのか、と。


BOOWYといえば、だいぶ前にこのブログで代表曲「マリオネット」の歌詞を紹介しました。
それは、その頃発覚した文書改ざん問題などにからめてのことで……いま一度、その歌詞を引用しておきましょう。

  もてあましてるFrustration
  You've got an easy day
  嘘を呑み込み静かに眠ってる MAD city
  そしていつでもそう...complain
  You've got an easy day
  諦め顔の良くできた歯車の様に

  灼けつく日差しが俺達狂わせる
  誰もかれも皆 OH! NO NO Same Yeah!
  疑う事をいつからやめたのさ
  そろえた爪(ネイル)じゃ  OH! NO NO! とても狙えないぜ

  鏡の中のマリオネット もつれた糸を断ち切って
  鏡の中のマリオネット 気分のままに踊りな
  鏡の中のマリオネット あやつる糸を断ち切って
  鏡の中のマリオネット 自分の為に踊りな

  目をそらすなよ Complication
  You've got an easy day
  汚れちまって優しさもなくした Bamboozle
  流されるまま Occupation
  You've got an easy day
  しぼんだままで ごまかす様に生きるのかい

  Moonshine 馬鹿げてる奴等の言いなりさ
  誰もかれもみな OH! NO NO Same Yeah!
  イジけることに いつから馴れたのさ
  セオリーどおりじゃ OH! NO NO! とてもたまらないぜ

  鏡の中のマリオネット もつれた糸を断ち切って
  鏡の中のマリオネット 気分のままに踊りな
  鏡の中のマリオネット あやつる糸を断ち切って
  鏡の中のマリオネット 自分の為に踊りな 

この歌詞が、まるで2010年代の日本に対する批判のように聞こえるということだったわけです。
個人的には、国葬の是非というのはあくまでも一般論として論じるべきであり、安倍さんの政治家としての業績・資質というところに踏み込むのは筋が悪いと思ってますが……ただ、この歌によって糾弾されるような部分が安倍さんにあったことは否定できないとも私は思っており、その評価は彼が非業の死を遂げたとしても変わりません。


それはともかく……
コロナの第7波が過去最大となるであろうことは確実な勢いで進行し、物価高騰もまだまだ続きそうだというこの現状があります。ここで国葬というのが果たして妥当なのか。与党の政治家たちはいったいどこを向いて政治をしているのか。ここで問われているのは、そういう問題でしょう。