紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキの種、選別

2017-09-24 20:22:58 | ムラサキの栽培
「浮種検査」
日本ムラサキの種を希望する方から、種が欲しいとのメールが入った。
この時期、在庫の種は無い。昨年収穫の種はかなり前に使い切っている。
別の発芽方法を実施したいとの事である。秋の彼岸の時期は良く発芽する時期でもある。
年を越すと発芽率が落ちる気がして、いつも新種の収種の収穫を待ってから送る事にしている。
しかし、今年は秋苗から既に紫根を収穫しているので種の着いた枝が乾燥中である。
時間を取って種の選別をする。


枝から種を取る作業に時間を割いた。枝をしごけば全て落ちて種の分別は容易ではない。
分枝を1本毎切り取って、種の萼を抑えると種が飛び落ちる。
大きなビニール袋を下に作業をする。
沢山の枯葉、枯れ枝のカケラや萼の中から種を選別する作業よりこの方法が良い様に思われる。
種のみをバットに移して更に選別をして行く。手前の多くの種は一応OK とした種である。


この種の中に目視で不良と思われる種があった訳である。

害虫被害と思われる。

小さな種や変形した種も取り除く。
不思議とこれらの種を見つけて、筆先で転がし出す時、コロとも音がしないのである。


対角3mm のメッシュの篩に残った大きな種である。
この種は<大>として特別扱いとする。このメッシュは大概の種が通り抜けるので<並>扱いとする。


浮種検査をする。ビーカーの底に合格品、浮種は隣の小皿に取り出してある。
目視で不良と判断した種もこの段階で浮種となるので無駄な行程と思われるが然に在らずである。


浮種とはなったが不合格品ではない。この中にまだ発芽する種があるからである。
特別扱いの種であれば尚更の事である。
この浮種を再度水に浮かべると数%の種がビーカーの底に沈む。
良い苗を育てる前に、良い種を選別する事は当たり前の事である。
発芽はしても生育の覚束ない苗が出てくる原因はやはり種にあると思われる。

     「おとがなく ころがるたねを はじきだし」 
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