The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

オー・ボン・クリマの妻ワインは?

2010-05-09 09:20:27 | ワイン
『オテル・ド・ヤマダ』を明日に控えまして、ヌッフにお邪魔を致しました。


その日も、ワカモノの団体客が中央を占領し、


ゴールデン・ウィーク後の、大通りの『閑散ブリ』はドコへやら、


どうもこの店には、そんな言葉は関係ないようです!


いつものように、グラスでビールを飲みながら、季節のアスパラをグリルで、


それと自家製ソーセージ、ピクルスにお新香を頂きました!


そして恒例の、ワインを一杯となったのですが・・・


大ぶりのブルゴーニュ・タイプに注がれた、赤い液体から立ち昇る、


そのアロマ、そして練れたブケに、ワタクシの脳天はクラックラ!


天にも昇るような、極上の香りなんですね・・・


アロマティックなその香気には、ブルピノには是非持っていて欲しい、


スー・ボワ、滋養の香り、シャンピニオン、色香、そしてエキゾティシズム、


が全て備わっていたわけです!


どう見ても、10年以上の熟成を経過しているようにも見え、そしてこの香りでしょ♪


そこへ持ってきて、味わいは幾分アルコリックなテンションを感じるものの、


総体的にはスターとした、ブルピノしか持ち得ないフィネスがあり、


底アジの絡みつくような、クドサもありません!


てことは、90年代後半のブルピノか?


となったわけですが、最後まで引っかかったのは、


10年以上経っての、このヴォリューム感なんですよね・・・


結果、石灰岩質の多い土壌で、しかも相当な造り手、


加えてDRCやアンリ・ジャイエを崇拝する、ひょっとしたら苗木までも持ってきた!


そんなサンタ・バーバラの誰か?(その時考えていたのはセレックでしたが・・・)


という結論に至ったんですね・・・


そしたら、そのワインは↓


1998 コールド・ヘヴン ピノ・ノワール サンタ・バーバラ・カウンティ


実はこのワイン、『オー・ボン・クリマ』のジム・クレンデネンの妻、


モーガン・クレンデネンのファミリー・ワインでして、


サンタ・バーバラも当たり、12年熟成も当たり、石灰岩質もDRC崇拝も当たり!


で、本日大当たり!となったんですね・・・


まあこんな事は、そう何回も無いわけですが、


それにしても、気持ちよく帰らせていただきました!


ワインは12年の歳月で、蛾が蝶になる!


イワユル『蛾蝶(がちょう)の法則』に見事に合致し、


サンタ・バーバラの究極のメタモルフォーゼを体感できた夜となりました!


『♪ナイトクラブで男も濡れる♪波を枕に漂うほどに、


匂う女の舞うトルバドール♪』懐かしいこの曲を、不意に思い出しました・・・


どうしてでしょうか?