21日午後2時7分ごろ、鳥取中部で震度6弱の強い地震が発生した。家屋倒壊など大きな被害が出ているという。震度6弱の地震と聞くと、4月に震度7の地震を2度も体験し、その恐ろしさを知る熊本地震を体験したものにとっては、震度6の地震と聞くだけで、その恐ろしさに身の毛のよだつ思いがする。
10年以上前のことになるが、市内の鶴屋百貨店で開かれた日本伝統工芸展で、倉吉市の中野竹工芸から竹で編んだ手提げを買った。〝うちの奥さま”、今もその手提げを大事に使っている。1度取っ手が崩れたことがある。修理を中野竹工芸にお願いしたことを思い出した。そのとき中野竹工芸の「竹蔵(たけぐら)」が、倉吉市の 造り酒屋の蔵を改装した「赤瓦三号館」にあることを知った。
昨日、夕飯のあとでテレビを見ていた。地震で倒壊した家屋や土蔵が次々とテレビに映し出されている。その中に、古い酒蔵を改造したと思われる白壁の骨組みだけが残った建物が映し出された。その入り口付近に「中野竹工芸」と木の看板が映っているではないか。昔デパートでお会いした時の、社長さん(伝統工芸士)と奥さまのお顔が目に浮かんできた。
熊本地震では半年たっても余震が続き、今も不安な日々が続いている。その怖さと不安といったらない。今日も震度3の地震があった。6月の間に、震度1以上の余震の数は4000回を超えたそうだ。
鳥取でも大変な余震が続いている。22日20時までの余震の回数は震度4が5回、震度3が15回、震度2は42回、震度1以上の余震は全部で144回となっている。気象庁では、今後1週間くらいは、本震と変わらないくらいの余震が起きる可能性があると注意を呼び掛けている。
地震で被災された方々に心からのお見舞いを申し上げるとともに、熊本地震の経験も参考にしていただき1日も早い地震の復旧を祈るばかりだ。