きょうから師走。旧暦12月は師走(師走)または極月(ごくげつ)と呼び、現在では新暦12月の別名として用いられている。例年ならば師走の風が冷たく感じられるものだが、異常気象の精か、師走を迎えたきょうも小春日和の好い天気となった。
近くのスーパーでお歳暮用品売り場を覗いてみた。ポスターに8日までに購入するとポイントは10倍と大きな字で記してある。みかんやリンゴ、スイカなどたくさんの果物も並べられていたが、値段はそれほどでもない。その片すみに熊本名産の晩白柚の箱があるが値段は書かれていない。店員さんは、品物は5日に入ります。お値段はまだわかりませんが、多分2L2玉で3000円~3500円でしょうと説明された。
1昨年のことだが、熊本地震で沢山のお見舞いを戴いた親戚の方に、そのお礼もかねてデパートからお歳暮として1玉5000円の「晩白柚」を2玉お送りした。それがいま、スーパーとはいえ3000円台になっているとは驚きだ。
デフレ時代とあって物価は乱高下している。最近ではガソリン価格の高騰もあってか、食料品など個別の品で値上げが相次ぐ。消費者物価指数は前年よりも1.4%の上昇が見込まれ、来年度は、公的年金の給付額を抑える「マクロ経済スライド」が、発動される見通しとなったそうだ。
「マクロ経済スライド」制度は、少子高齢化の中で年金財政を維持する目的で、物価と賃金の伸びよりも年金給付額の伸びを抑える仕組みだが、これまでの発動は15年度の1回だけ。発動されると4年ぶり2回目で、来年度の給付額は今年度の給付額より微増か据え置きという。少し喜ばしいことではあるが、大きな期待はしない方がよさそうだ。
年金生活者にとって公的年金は命の綱。年金制度の改革がしばしば話題に上がるが、今後どうなるのか。改革は鬼となるのか蛇となるのか。不安でならない。