原始、それは純粋な有であった。
幼年の日々、太陽の色鉛筆は、
それの頬に朱色の署名をした。
私はかの星の養子となった。
私は灼けつく陽射しを心から愛した。
生後十年、大脳扁桃核に
未知のつむじ風が見舞った。
さらに心に除草剤が撒かれた。
震源地は親の血脈である
或いは、雨の降らない鉄砂の町である
鎖錠された心身、封印された声々、
騒景たる世界に拘禁され、
吹き晒された繊細さ…
背骨の折れた三日月の夜々
太陽の手形は割り引かれ、
私は世界に翼の均衡を失った。
私は取り巻く世界に応答しなくなった。
キーを打てば、“Error”
私は、正常に終了しなくなった。
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