イギリスがEU(欧州連合)から脱退することが決まった。国民投票
の結果であるが、離脱51.9%・残留48.1%で、投票率は72.2%。
背景には、英国内移民による雇用問題(英国民の就業機会の減少や
低賃金等)や社会保障、主権国家に超然とするEU当局への反発も
根深いものがあって、そこで、ポピュリズム(大衆的な煽情)による
自国主義の高揚に行きついた、かのようにも見える。
この国民投票は、キャメロン英首相(与党・保守党党首)による選挙
公約だった。ユーロ危機・不況から反EUへの機運が高まり、公約
せざるを得なくなったというが、大きな政治的決断を国民の投票意
思に附す処は、さすがに議会制民主主義の国イギリスである。
日本で国民投票というと、憲法改正のそれを思い浮かべるが、過去
に日米安保体制・条約からの離脱を、国民投票で決めようという声
も機運もほとんど高まったことがない。仮に国民投票をしても「残
留」= 現状維持に決まるような気もするけど。
経済や安全保障、テロ対策等、世界的にも国際協調・国家間提携が
必要不可欠な時代である。今回の英国EU離脱は、ヨーロッパで離
脱ドミノに発展するか不明だが、今後、フランスの国民戦線(ルペ
ン党首)、イタリアの五つ星運動だの、オランダやドイツから北欧ま
で、右翼政党はここぞと活気づくだろう。あ、もう一人いた。アメ
リカのトランプ氏も移民嫌いのナショナリストだった。
イギリスの場合、さらにスコットランドが独立して単発でEUに加
盟するなんて筋書きも考えられる。日本でも今後沖縄が、政治的主
権を求めて独立を模索することはあり得るのかもしれない。(独立
国家は、軍事的にはかなり困難だろうが)。
民主主義において、決定を直接な民意に委ねることは、危険があっ
ても尊重されるべきことであると思う。であるが、民意の大勢とは、
時にはドイツのヒトラー台頭のように、過誤のポピュリズムだった
と事後に判明するのが、歴史の真実と教訓であることもある。
今回イギリスの民意は、統合されたり協調するより、或いは経済的
にはリスクであっても、EUという共同体からの離脱という、政治
的独立を選択した。この一国主義的な民意の志向性とは、果たして
今後の時代のベクトルとなるのだろうか?
の結果であるが、離脱51.9%・残留48.1%で、投票率は72.2%。
背景には、英国内移民による雇用問題(英国民の就業機会の減少や
低賃金等)や社会保障、主権国家に超然とするEU当局への反発も
根深いものがあって、そこで、ポピュリズム(大衆的な煽情)による
自国主義の高揚に行きついた、かのようにも見える。
この国民投票は、キャメロン英首相(与党・保守党党首)による選挙
公約だった。ユーロ危機・不況から反EUへの機運が高まり、公約
せざるを得なくなったというが、大きな政治的決断を国民の投票意
思に附す処は、さすがに議会制民主主義の国イギリスである。
日本で国民投票というと、憲法改正のそれを思い浮かべるが、過去
に日米安保体制・条約からの離脱を、国民投票で決めようという声
も機運もほとんど高まったことがない。仮に国民投票をしても「残
留」= 現状維持に決まるような気もするけど。
経済や安全保障、テロ対策等、世界的にも国際協調・国家間提携が
必要不可欠な時代である。今回の英国EU離脱は、ヨーロッパで離
脱ドミノに発展するか不明だが、今後、フランスの国民戦線(ルペ
ン党首)、イタリアの五つ星運動だの、オランダやドイツから北欧ま
で、右翼政党はここぞと活気づくだろう。あ、もう一人いた。アメ
リカのトランプ氏も移民嫌いのナショナリストだった。
イギリスの場合、さらにスコットランドが独立して単発でEUに加
盟するなんて筋書きも考えられる。日本でも今後沖縄が、政治的主
権を求めて独立を模索することはあり得るのかもしれない。(独立
国家は、軍事的にはかなり困難だろうが)。
民主主義において、決定を直接な民意に委ねることは、危険があっ
ても尊重されるべきことであると思う。であるが、民意の大勢とは、
時にはドイツのヒトラー台頭のように、過誤のポピュリズムだった
と事後に判明するのが、歴史の真実と教訓であることもある。
今回イギリスの民意は、統合されたり協調するより、或いは経済的
にはリスクであっても、EUという共同体からの離脱という、政治
的独立を選択した。この一国主義的な民意の志向性とは、果たして
今後の時代のベクトルとなるのだろうか?