脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

反時代的に生きたい。

2017年11月05日 15時48分49秒 | 社会時評
11月なのに温暖な気がする。年賀はがきが売り出される時期である。
毎年のそんなニュースをTVで見るたびに、外では北風が吹いて年末の
足音を聞く気がして、納める仕事のことが気になり出す、とでもいうの
がこの時期の日本人の典型反応であり感慨だった。

年賀はがきの販売は、年賀状離れ、いや伝統的な正月からさえ離れつつ
ある今の日本では、風物誌ではなくなりつつある。この時期の新たな風
物は10月末のハロウィーンに取って替わられつつある。こんな日本の
お祭りではないものが台頭して、伝統風物が廃れてゆくのだ。

人の世は、時とともに移ろうものだから、それでも好いかと思う。私は
伝統主義ではないのだが、新しい事よりも古い事物が好きな方の人間で
ある。それで、廃れゆくのなら、それの退廃の美の姿も好きである。

今の世の中は、群れになってノリを共有することが重要視される。その
走りは、60年代のロック・コンサートに機縁がありそうだが、今では
野球・サッカーの観戦でも競馬でも、ヒトビトは一丸となって群れの熱
気に同化しないでは、身の置き場がないかのような状況にある。

私は関わらないが、SNSとかLineの繋がりでも、話題や仲間としての
メンタリティよりも、ノリや空気感の共有がより重要なものなのだろう。
何を話すかよりも、ノリへの共振や空気の共有に出遅れてはならないの
だろう。これが現代の享楽消費としての、通信コミュニケーションなの
だと思う。

今ひとつの特徴は「画像」通信であろうか。私は全く不案内だがインス
タグラム?で、風景だのお店の食べ物画像を転送したりとか、それが何
になるのかと思うが、そういう交歓が楽しいのだろう。「いいね」の反
応があると嬉しくなり、更には珍奇画像の獲得・転送に熱が入るとか‥。

「いいね」が欲しくて歩きスマホ、どころか24時間スマホでは、中毒
である。もう病気に近いと思う。タバコではないが、「健康のため使い
過ぎに注意しましょう」と何処かにクレジットしたらいい程だ。

勿論これは、日本だけの現象ではない。世界中でスマホ中毒が蔓延して
いるのである。私は、携帯電話さえ嫌ってほとんど持ったことがない人
間である。スマホの利便性は理解するが、過剰な通信消費は馬鹿げてみ
えるし、うざい。タバコに課税するなら、スマホにも課税(或いは規制)
すべきだと思う。健康や周囲に害が及ぶケースがあるから。

私は自由主義者なので、「いいね病」だか「いいね教」に掛かって、四
六時中画面を拝みたい中毒者は、そのヒトの勝手にすればいいのである
が、周囲への迷惑もそろそろ正面から問題にすべき頃合ではなかろうか。

(私は、デジタルに流れる時間感覚、デジタル化しつつある対人感覚・
間合い等が、キライなのである。アナログな頃の皮膚感覚に馴染んだ時
間の移り行き感やら情緒、対人コミュニケーションの味わい等を暮らし
の中で守りたいと思う。)


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