昨日 大阪、新歌舞伎座で、舞台「十三人の刺客」を観劇してきました。 演出はおなじみのマキノノゾミさん。(脚本にも参加) 大きな声でいえませんが、優待チケットを手に入れた。
映画でも上映されました。 しかし正直に言って、いつもなら行く気はしない舞台の題材です。 私は平和主義の人なので、刺客はもちろんテロリスト(ジュリーもやったけど)とか、戦争ものとか趣味じゃない、血を見るのは嫌(=_=;)
でも主演が高橋克典と坂口憲二のイケメン、その二人を観られるなら、行ってみようかということで・・・ 特に坂口憲二さんがお好み♥ (^^ゞ 今回の優待は2階席だけなのだが、新歌舞伎座は前に行ったとき、2階でも見やすそうだと思った。 でも2階のどんな席か、当日行ってみないとわからない。
2階席へ行ってみたら、前から3列目の24、中央の左端。 ここの2階はかなり前にせり出しているので、1階で言えば前から10数列目程度の感覚です。 劇場自体が大きくないので、充分に見やすいです。 やっぱり、演劇はこの程度の規模の劇場がいい。 以前、フェスティバルホールで「オケピ」を見たけど、こんなデカイとこで演劇やるな(=_=)と思った。 感動が半分になる気がしたが、それでも動員が見込めるからでしょうね。
2階の座席から舞台を撮す、かなり前にせり出しているので舞台が近い。赤印が席です。
双眼鏡を忘れたことに気がつき、ショック(;゜Д゜)!、ガアァァーン 男前二人の顔が見えないわ~ 顔はよく見えなくても、全体が見渡せる席だし、まあいいか。 しかも、私のたった二つ前の席は特別席で、13000円もするんです。 特別席なのに2階は嫌だな~(28からの席が特別席)
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http://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20120821.html 13
お話はものすごく簡単にいうと、暴虐な明石藩主を暗殺しようとする幕府の13人の刺客と、それを阻もうとする明石藩士達の話。
<当然、暗殺は成し遂げられるに決まってるから、わかりきった話で、面白くなさそうと思っていた。 もちろんそんな簡単な話ではなく、追うもの追われるもの共々、策謀陰謀、虚々実々のかけひきが繰り広げられるのでございます。 >
※粗筋
明石藩の江戸家老が、藩主・松平斉韶(まつだいらなりつぐ)の常軌を逸した暴虐ぶりを記した訴状とともに自決するが、幕閣たちは将軍家慶の弟である斉韶を容易に処罰できないでいた。 そうこうするうちに、家慶が斉韶を老中に引き立てる意向を示したため、幕政の行く末を案じた老中・土井利位(どいとしつら)は、斉韶暗殺を決意。 その密命を受けた御目付・島田新左衛門(しまだしんざえもん)は、すぐに同志を集め始める。 しかし、斉韶の側用人をつとめる鬼頭半兵ヱ(きとうはんべえ)が、その企てを察知。半兵ヱはかつて新左衛門と剣の腕を磨き合い、同。じ女性に恋をした友であったが、主君を守るべく新左衛門の前に立ちふさがる。 こうして、己の義に命を捧げた男たちの、密かだが とてつもなく大きな戦いが始まる……。
★ 御目付・島田新左衛門(しまだしんざえもん) 高橋 克典
★ 鬼頭半兵ヱ(きとうはんべえ) 坂口 憲二
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※ 感想
始まると同時に主役の二人が登場するのだが、案の定 どっちが高橋?どっちが坂口?表情がわからない。 でも段々目が慣れて、とてもガタイの良い方が坂口さん。 高橋さんも身長はあると思うが、坂口さんはほんとーにデカイ、誰より背が高く、誰より顔も大きいが、全部がでかいので~(笑) 二人ともTVとおんなじ声でした。あったりまえや(^^ゞ 坂口さんは初舞台と聞いたが、なかなか堂々として立派でした。高橋さんの演技は、余裕を感じたな。 時折口調がTVっぽくなります。 おなじみの俳優さんでいうと、あとは西岡徳馬。 残虐な明石藩主は袴田吉彦。 紅一点は釈由美子。 男ばかりの無骨な舞台です。
舞台は往々にして、台詞が聞き取りずらかったり、意味不明だったり、人物関係がいまひとつ 理解できない?ということがありがちです。 しかし、この舞台は物語の筋がストレートで、余分なところがなく、敵と見方の二つだけで、非常にわかりやすい。 役者の表情がわからないので、誰が誰か見分けられなかったところがあったにも関わらず(着物で見分けた)、理解不能なところがありませんでした。 筋が分かりやすかったので、その分 物語に没頭できた。
時代劇だが舞台装置はシンプルで、大きな四角いキューブが壁になったり、家になったり、人がその上に乗ったり。 天井の高さをいかし、参勤交代シーンでは舞台上に高い橋を渡し、その上を参勤交代行列が通る。 シンプルなセットでも、舞台に奥行と高さを出したシーンには見ごたえがありました。 明石藩へ藩士達が馬に乗って急ぐシーンは、ずらりと並んだ藩士が 騎馬しているように、馬なしでその動きだけで見せる。 面白いなと思いました。
刺客の話なので、当然ながら二部は半分くらいの時間を割いて、剣劇殺戮シーンが延々と続きます。 延々続くのだが、飽きさせなかったのは、例の四角い灰色のキューブが次々と入れ替わり出たり入ったりして、舞台転換の役目を果たしたせいです。 舞台転換に無駄な時間をとられず、スムーズにテンポよく舞台が進んだのは良かった。
延々簡単には終わらない殺戮シーンでは黒沢作品みたいに、ドバーーッと血飛沫が、有り得んやろ!というくらいに吹き出だして、舞台上は血みどろに! きっと一階席ではもっと見え方は凄かったんだろうな。 最後に暴君の明石藩主が額を梨割りに切られ、額から真っ赤な血をタラタラと流したら、客席の女性がウワ~ァ!!と思わず声をもらした。 思わず お客はその声に笑ったけど、でも観客全部がそれと同じ気持ちだったと思う。
しかも結末は予想のとうりではなかった。 マキノさんらしく、ひとひねりしてあり、それが結末に哀しさと情感を加えた結果になった。゜(゜´Д`゜)゜ しかし、いくら主君とはいえ、残虐非道な主君を命懸けで守る、武士の心境とはいかに・・・
カーテンコールでは血まみれのままの主役の二人に、盛大な拍手が送られていた。 非道の藩主の袴田さんは血糊をつけたままの姿で、先の舞台上とはうって変わって、何やら恥ずかしそうにヘロヘロして、客の笑いを誘っていました。 もちろん私も、出演者の皆さんに精一杯の拍手をした。 観劇前は舞台への期待はさほどなく、お得なチケットだったのに、見ごたえのある いい舞台を見せてもらえて感謝、感謝。 有難うございま~す。m(_ _)m
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※ 大阪の舞台の最新情報(舞台画像あり)→ http://blog.13nin.com/news/1
映画では残虐な明石藩主は、SMAPの吾郎さん。 SMAPにしては悪役で思い切った役柄といえるでしょう。 舞台を見たら、今まで一度も見たいと思わなかった映画を、見たいと思えるようになりました。 (でもネットで調べたら、ほんとに血がドバドバーのスプラッタムービーだそうで、やっぱりパス! 三池監督作品です)
ところで明石って、H県です。 神戸市の東、播州明石です。(播州赤穂はもっと西、岡山県より) 明石タコ、源氏物語の明石の上です。明石がそんな藩とは知らなんだ。そういえば、映画の公開当時、明石のイメージが悪くなると、地元新聞に心配の記事が出ていたわ(笑)
ロビーには、ズラーーとお花が並んでいました。初日からまだ三日目のせいか。
舞台は8月29日までやっています。
どんな小さな記事でも、ジュリーに触れてあると嬉しいんです(^^)
オリンピックでの、思わぬジュリーコールには笑えました。