ミュージックフェアを久しぶりに見ました。ジュリーが出る時にしか見ないのですが。
秋の夜長に聴きたい名曲SELECTION
何の曲で出るのかと思いましたが、しっとりと大人のムードを漂わせる
1975年の「時の過ぎゆくままに」。 歌うのは1985年のジュリー
色々な想いが交錯する1985年の映像でした。何も考えずに見とれていられたらいいのに。
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白い指の動きが優雅で綺麗で、見とれました
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あのジュリーでも歳をとるのだと思った85年だけど、今から見れば37歳のジュリーは
輝くようだった美貌に陰影や年齢に逆らえないものが加わったとはいえ、
気品を感じる端正さはやはり他の誰もが持っていない、ジュリーだけものだろう。
1985年というと、ヒット曲からはもう長く遠ざかっていた時期で
かつては怖いものなどないほどの自信に満ち溢れていたように見えた、さしものジュリーの勢いに陰りが。
独立や、私生活を巡る噂などジュリーにもファンにも、とてもシビアな時期だった。
この辺りから、ジュリーからは長く離れたという人も多いと思う。
デビューから20年近くたち、37歳のジュリーは20代や30代初めの
一番美しく輝いていた頃から見れば、ジュリーも歳をとるのだという事を私に実感させた。
ジュリーはいつまでも若く美しく、歳をとらないに違いないという、自分勝手な幻想を
ずーっと抱いていたので、ジュリーが歳をとるという事実はどうしようもない
焦燥感を憶える、私にはとても哀しい、信じたくない、だけど紛れもない真実。
少なくない雑念のお蔭で、ジュリーを正視しにくかったという事もあった。
当時のそんな自分の想いを30年もたって思い出してしまったんだけど
あの頃の自分自身は、まだ大人になりきってはいなかったんだなと思う。
今はあの頃よりは世間も知り大人になり、ままにはならない人生の哀しさ挫折も知ったので
あの頃のジュリーの素晴らしさは、20代だったあの時よりはわかっていると思う。
10代20代とは違う37歳のジュリーの貌に、
今まで積み重ねてきた人生の重さを感じとることが出来なかった私は
まだ大人になっていない、わかっていない子どもだったのだ。
番組はジュリー以外の出演者の歌も、秋の夜長に相応しい名曲揃いで良かったです。
いまや、顔も名前も覚えた吉井さんも出ていた。
この番組がいいのは、最小限のトークしかしないウルサイ司会者がいないのがいいですね。
ちょっとでも長く曲をきかせるべきだと思うわ。
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