無人駅の下小代駅を出たところに、とても姿の美しい木がありました。左右のバランスといい、枝の伸ばし方といい、木をイメージすれば、きっとこんな姿になる理想形と言っていいかもしれない。落ち葉から判断すると、クヌギだと思えます。車窓からも見ることができるので、下小代駅に停車した時にでも、探してみてください。
石尊山山頂から下って、ゴルフ場の中を仕方なく抜けて、一般道を歩いていたところ大きな墓の中に枯れかけていますが、何かいわれのありそうな木がありました。立札には「天然記念物 福田家の墓地に、享保年間(1716~35)の墓碑があり、墓地選定の当時、既にかやは大木であったと伝承している。従って樹齢は、300年以上と推定される。
このかやは、樹容が整い、樹勢も旺盛であり将来も一層繁茂する樹命を有し、今市地域における最大級のものである。昭和54年10月」となっている。
昭和54年からほぼ30年経過して、見るも無残な姿になってしまった。この木の後ろ側を見たらほとんど幹の表皮はなく、腐っていた。もう、手のほどこしようがないと思えるほどだ。天然記念物の木なのに、枯れさせてしまうとは、どういうことなのだろうか。
東武日光線、下小代駅の近くにある石尊山(594m)がある。5万分の1の地図では山頂まで行く道はないが、三角点はある。そこで、登ってみることにしました。まず林道で入り込めるところまで行き、そこから、植林地帯の中、尾根を目指して登っていく。尾根に出ると踏み跡程度の道らしきものあり、そこを進んでいき、石尊山に到達した。そこには一畳ほどの社があり、石仏(写真)もありました。石仏の左右に「村内助力」「安永八?四月」と彫られていました。安永八年は1779年、約230年前の石仏です。できの良い石仏とは言えませんが、その頃のこの山は、薪や獣など山の恵みをたくさん与えていたのだろうと思いました。
同じ道を戻るのは面倒なので、枝に赤いテープがまいてあったので、それを目印に下って行きましたが、ゴルフ場が見えたので、そちらのほうに下り、ゴルフ場に出て、下小代の駅に戻りました。