秋田駒ケ岳を登りにいったのですが、朝早く目覚め、宿の窓から外を眺めれば、雨。雨の中では山登りしない主義なので、ここから近くの観光地を散策することにしました。そこで、いま焼きそばで注目を浴びている横手に行くことにしました。横手市は秋田県第2位の大きな都市で、都会の駅といった感じです。構内にはたくさんの焼きそば店を紹介する掲示板があり、近くの名所を紹介するパンフレットがありました。でも、観光地という雰囲気はありません。このパンフレットで、横手城跡と旧日新館が名所のようです。駅から歩いて30分、街の雰囲気を楽しみながら、旧日新館を訪ねました。
「旧日新館は、明治35年(1902)小坂亀松が横手中学(現在の横手高校)の英語教師として赴任したアメリカ人チャールス=チャプリンの住居として建てたもので、大工棟梁は藤村初五郎である。
この建物は、木造二階建・建築面積98.0平方メートルである。屋根は寄棟造・柾板葺(現在は鉄板葺)で、棟端部などに鬼板をあげていた。外板は下見板張りで、素木造の簡潔な住宅である。北側正面の玄関・バルコニーの独特な柱頭飾りや上げ下げ窓の上部の櫛形、下部の繰り形状の飾りなど、デザインがすぐれている。内部は一・二階とも中央に廊下をとり、一階は応接室・食堂などとし、二階は寝室・書斎などの私的な部屋として利用された。狭い屋根裏にもかかわらず、小屋組の中心部には洋式の工法を取り入れている
この建物は、県内に残る明治時代唯一の木造洋風住宅で、秋田県の近代教育・宗教・文化史上重要な遺構である。」と、説明されていました。
写真の右側、一階の屋根から二階の屋根へ平行の二本の棒が写っていますが、あれは雪おろしのための梯子のようです。
ところで、1900年ころは、夏目漱石や小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が英語教師として地方へ赴任しています。あのころは、日本中が英語教育に熱心だったのかもしれませんね。今でも英語教育には熱心ですが……。