俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

発電パイプ

2012-11-13 10:34:45 | Weblog
 エネルギー効率の高い冷房装置として地下パイプ(5月4日付け「地下(2)」参照)があるがもっと高効率なものとして水中パイプを考えていた。つまり川の両岸の施設間に2本の水中パイプを通して空気を循環させれば両方の施設で常に冷たい空気を得ることができる。地下パイプなら周囲が徐々に暖まって熱効率が落ちるが川の水なら常に流れているので半永久的に冷風が得られる。
 このアイデアに一工夫を加えた。パイプをタービンにすることだ。パイプの外側を翼の付いた回転体にすれば水力発電が可能な筈だ。この回転エネルギーを使って空気を循環させればパイプを設置するだけで自己完結が可能な冷房システムになる。夏以外なら送風を止めて発電機として使う。
 逆の言い方をすれば川を跨ぐ2本の水力タービンの中心部を空洞にして送風すれば発電と冷房が同時に実現できるということになる。
 私は技術者ではないのでこれが可能かどうかは分からない。発電のための回転運動がどの程度パイプの空気を暖めることになるかも知らない。あくまで素人の机上での空想だ。しかし無理なシステムとは思えない。
 私は時々こんなアイデア商品を考えて面白がっている。日傘に太陽光パネルとそれを動力とする小型扇風機を付けたら涼しかろうとか、ビタミンやミネラルを添加した第3のビールを開発したら売れるのではないかとかいった馬鹿なことを考えるのが好きだ。これらは実現できないものだろうか。もし発電パイプが可能なら事業化しても良いとさえ思っている。 
 

コゲ

2012-11-13 10:06:05 | Weblog
 マスコミは怪しい情報を平気で垂れ流す。正確さ・重要性よりも話題性が優先されるから刺激的な情報を報じる。たとえそれが間違っていても訂正することは滅多に無い。そのために間違った情報でもそのまま定着してしまう。
 コゲに発癌性がある、と騒がれたことがあった。その後の研究で、一生コゲばかりを食べ続けない限り問題は無いことが分かったらしい。しかしそれでも「コゲには発癌性は無い」とは発表できない。一生食べ続ければ癌になる可能性は残っているからだ。
 これが白黒二分法の厄介なところだ。「白でない」ということが実質的に「黒」にされてしまう。限りなく白に近いグレーであろうとも白とは言えない。しかしこんな論法なら米であろうと肉であろうと発癌性物質にされてしまう。そして一旦グレーの烙印が押されてしまうとそれを反証することは困難なのでそのまま常識として定着してしまう。
 焼きおにぎりが市場から消えたぐらいなら構わない。しかし焼き魚のコゲが嫌われて皮を食べない人が増えたなら問題だ。皮を捨てたら10%ほど食料が減りゴミが増える。食料自給率が下がってゴミが増えるのだからマスコミは罪作りだ。
 「食に関して危ないことは何か」と尋ねたところ、日本の主婦は①添加物②農薬③コゲ、と答えたそうだ。毒物やウィルス・細菌や鮮度がランク外であることに驚かされる。多分、添加物や農薬についてわざわざ調べる人は殆んど皆無だろうから、主婦にとっての安全基準はコゲだけということになってしまう。こんな間違った常識を持っているから0-157などによる集団食中毒が繰り返されるのだろう。本当に注意せねばならないのは毒物やウィルス・細菌や鮮度なのにコゲにばかり関心が向かうのはマスコミが誤った情報ばかり流して訂正をしないからだ。