俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

秋入学

2013-01-07 10:12:49 | Weblog
 大学は秋入学にしても良いと思う。これは決して世界の大学の7割を占める秋入学に合わせることだけが目的ではない。高校の授業が正常化されるという意味も併せ持つ。
 高三の3学期は軽視されている。大学入試が1~3月に集中するから3学期は授業にならない。高校のカリキュラムは実質上2年9ヶ月で終わる。高校をまともなものにしようとすれば入試を4月以降にする必要がある。つまり今は1~3月に行われている大学入試を4~6月に実施すれば良い。
 大体、高校を卒業していないうちに大学入学が決まるのはおかしい。3月末か4月初めに全国共通の高卒資格試験を実施してその合格者だけに大学受験資格を与えれば、二次方程式や分数の計算ができない大学生などいなくなる。
 日本の夏は蒸し暑い。だから7・8月は夏休みにして9月に入学する。これで海外の大学の周期と一致するし高校の3年3学期の授業もないがしろにされずに済む。
 その場合、卒業をいつにすれば良いだろうか。選択肢は3つある。①3年半後の春②4年後の秋③4年半後の春。私は3年半後の春で良いと思う。大学教育期間が短くなるという短所があるが、昔は2年間充てられていた教養課程が無くなっているそうだからこれでも充分ではないだろうか。

怒らぬ日本人

2013-01-07 09:44:19 | Weblog
 こんなジョークがある。
 秘密会議に日本以外の世界の首脳が集まった。テーマは「どうやって日本を怒らせるか」だ。怒らせて1933年の国際連盟脱退のような暴走をさせることが狙いだ。
 「国民を誘拐したらどうか」
 「既にやった」と北朝鮮が言った。
 「領土を不法に占拠したらどうか」
 「既にやっている」とロシアと韓国が言った。
 「内政干渉をしたらどうか」
 「散々やっている」と中国が言った。
 「どうしても怒らないのなら核兵器でも落とすしか無い」
 「それもやってしまった」とアメリカが言った。
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 なぜ日本人は怒らないのだろうか。怒りで我を忘れることは論外だが、静かな怒りは歴史を変えるほどの物凄いパワーを持つ。アメリカの独立戦争であれフランス革命であれ、それを支えたのは国民の怒りだ。
 もしかしたら戦後の民主教育の最大の狙いは、日本人から健全な怒りを奪うことだったのではないだろうか。怒りは野蛮な感情だ、過去は水に流せ、と教え込まれた日本人は去勢された。
 これは荒唐無稽な与太話だろうか。証拠ならある。GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は忠臣蔵などの復讐劇を禁止した。これは日本人による復讐を恐れたからだろう。
 アメリカはナチスに劣らぬ大虐殺国だ。広島・長崎への原爆投下だけではなく、東京・大阪などの人口密集地に対する大規模無差別空爆など、正に人道に反する罪を犯し続けた。アメリカは自らの罪を反省することも無く、日本人を洗脳することによって戦後秩序を築いた。
 今更、アメリカに怒れ、と言いたい訳ではない。アメリカによる思想統制から逃れて、怒りを健全な感情と認めて抑圧しないこと、そして怒りのパワーを生かして現状を打破することが必要だと考える。怒りは恥ずかしい感情ではない。最も変革力に富んだ重要な感情だ。