同じコースに他人がいるほうが早く泳ぐということをこれまでに2度書いたが(「競争社会」と「競争する男」)、必ずしも正しくなかったようだ。競争するから早くなるだけではなく実際にフォームが良くなっていることに最近気付いた。
こういう事情だ。クロールで私は右側で息継ぎをする。プールは右側通行なのでコースを共用する場合には左側に気を付けねばならない。そのために普段よりも大きく体を左に捻る。これが実はフォームの改善になっていた。
クロールが他の泳法よりも早いのは推進力が大きいからではない。抵抗が小さいからだ。前から後ろに掻いた手を前に戻す動作をリカバリーというが、平泳ぎではこれを水中で行なうので大きな抵抗が生じる。平泳ぎのリカバリーを空中で行なうために考案されたのがバタフライだ。しかしバタフライは上下動が大きいのでクロールよりも抵抗が大きくなる。クロールは体を左右に捻ることによってリカバリーを行なう側の肩を空中に出して抵抗を減らす。
怠け者の私は動作を最小限にしようとする。それが捻り不足に繋がっていた。つまり左肩の一部が水没したままでリカバリーを行なっていた。左側を見ようとすれば左への捻りが大きくなりそれがフォームの改善になっていた。
心理的と思われたことが科学的に分析できるとスッキリする。人間は非合理な動物だがその非合理性には何らかの根拠がある。非合理性を否定するのではなく、非合理の合理性に注目したいものだ。
こういう事情だ。クロールで私は右側で息継ぎをする。プールは右側通行なのでコースを共用する場合には左側に気を付けねばならない。そのために普段よりも大きく体を左に捻る。これが実はフォームの改善になっていた。
クロールが他の泳法よりも早いのは推進力が大きいからではない。抵抗が小さいからだ。前から後ろに掻いた手を前に戻す動作をリカバリーというが、平泳ぎではこれを水中で行なうので大きな抵抗が生じる。平泳ぎのリカバリーを空中で行なうために考案されたのがバタフライだ。しかしバタフライは上下動が大きいのでクロールよりも抵抗が大きくなる。クロールは体を左右に捻ることによってリカバリーを行なう側の肩を空中に出して抵抗を減らす。
怠け者の私は動作を最小限にしようとする。それが捻り不足に繋がっていた。つまり左肩の一部が水没したままでリカバリーを行なっていた。左側を見ようとすれば左への捻りが大きくなりそれがフォームの改善になっていた。
心理的と思われたことが科学的に分析できるとスッキリする。人間は非合理な動物だがその非合理性には何らかの根拠がある。非合理性を否定するのではなく、非合理の合理性に注目したいものだ。