俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

動物実験

2013-02-04 08:55:52 | Weblog
 マウスなどは食餌制限をしたほうが長生きする、だから人間も粗食のほうが長生きできる、こんな発表が手を代え品を代えて発表される。発表するほうも阿呆だが一々報道するマスコミはもっと阿呆だ。知性を持たない動物には食餌制限をしたほうが良いのは分かり切ったことだ。彼らは食える限界まで食べ続けるからだ。
 今、日本で腹一杯食べる人などどれだけいるだろうか、1割もいないだろう。腹一杯食べようとするのは難民か相撲取りかアメリカの大食漢ぐらいではないだろうか。もともと節制している人に更に節制を求めるのは馬鹿げている。
 コレステロール有害説も馬鹿馬鹿しい動物実験が発端だ。ロシアの学者がウサギに大量のコレステロールを摂取させて動脈硬化を起こさせたというのがその実験だ。元々草食動物でコレステロール分解機能を持たないウサギが病気になるのは当り前だ。こんな実験結果を鵜呑みにしてコレステロールを目の敵にする人の知性を疑う。
 あるいは奇形児出産を招いた睡眠薬のサリドマイドや間質性肺炎の原因となった抗癌剤のイレッサの場合は、動物実験では副作用は確認されなかったそうだ。
 人体実験ができないのだから動物実験に頼らざるを得ない。しかしそれが特殊な条件であることを理解していなければ有害な情報になってしまう。

パラドクス?

2013-02-04 08:27:33 | Weblog
 こんなパズルがある。
 2枚の封筒があり、一方の封筒にはもう一方の2倍のお金が入っていることが分かっている。一方を選んだところ2万円が入っていた。交換が許されるなら交換したほうが得だろうか。
 変な話だが私はこのパズルの正解を知らない。誤った答だけを知っている。
 〔誤った答〕他の封筒に入っている金額は4万円か1万円でありそれぞれの確率は1/2だから期待値は40,000円×1/2+10,000円×1/2=25,000円。従って交換したほうが得だ。
 これが変な答であることは誰にでも分かる。「モンティ・ホール」のパズル(注)とは違って状況が変わっていないのだから交換しても無意味だ。
 当初の条件を、「もう一方には10倍」とすれば矛盾はもっと際立つ。計算式は200,000円×1/2+2,000円×1/2=101,000円となる。
 ではどこがおかしいのか。もし多数の選択肢があるのならこの計算式は成り立つ。つまり初めに2万円の入った封筒を受け取り、その時点でその倍または1/2が入った封筒が同数ずつ並んでいるのなら交換したほうが得で先程の計算式のとおりだ。
 このパズルの場合、選択肢は無い。片方を選んだ時点でもう1つの封筒は確定している。従ってどちらを選ぼうと期待値は等しい。
 私はこう考えるのだがこれで充分に証明できているかどうか確信が持てない。確率論の得意な人のご意見を伺いたい。
  (注)「モンティ・ホール」のパズルについては、都合により大量の記事が同一の日付けに集まっている2007年11月14日付けの中で9番目に新しい記事の「朝令暮改」のカードゲーム参照。