俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

中国人民

2013-02-07 09:01:41 | Weblog
 中国の大気汚染問題は深刻だが、この問題についての中国でのアンケートには大笑いしてしまった。中国人民は何と大らかで騙され易いお人好し揃いなのだろうか。まるで時代劇の水呑み百姓そのもののようだ。もっと怒るべきだ。
 設問が酷過ぎる。「一人一人が汚染軽減の努力をすべきだと思うか?」という設問にはYesと答えるしか無い。
 「大気汚染を軽減するために以下のどれを心掛けるか?」との問いに対して①身の回りの環境対策(79.2%)②自動車運転を控えるあるいはやめる(67.5%)③なるべくクリーンエネルギーを使う(61.1%)④禁煙するあるいは喫煙量を減らす(60.8%)⑤小排気量の自動車に乗り換える(42.3%)⑥その他(14.7%)、となっている。もし私が回答者の立場にいたら「団扇を使って汚染された空気を吹き飛ばす」と答えていただろう。
 こんな設問でこんな選択肢しか与えられていないのだからこんな答にならざるを得なかったのだろうが、こんなことで解決できる筈が無い。対策は1つしか無い。国民の安全を守る環境基準を定めてそれを守ることだ。
 悪辣な支配者層とは違って中国人民は本当に素朴で善良なのだろう。正に愚民政策の賜物だ。だから悪党共がのさばる。中国人民はもっと怒らねばならない。

体罰

2013-02-07 08:43:45 | Weblog
 大阪の桜宮高校のバスケットボール部での事件がきっかけになって体罰が問題になっている。とんでもない方向にまで飛び火しつつあるが、スポーツに縁の無い連中がくだらないルールを作るのではないか心配だ。体罰かそうでないかはかなりグレーな問題だ。
 紅白戦をやって負けたチームにグラウンド2周を命じたらこれは体罰だろうか、強化策だろうか、ゲームだろうか。私はこれは基本的にはゲームだと思う。これが20周なら体罰かも知れない。
 柔道の場合はもっと難しい。有段者の教師が生徒と乱取りをすることは体罰だろうかそれとも特訓だろうか。
 相撲は更に複雑怪奇だ。昔から「可愛がる」という言葉がある。将来性が見込まれる若手にエリート教育として特訓するのが本来の意味だが、転じて稽古の名の元で暴行することも「可愛がる」と呼ばれている。これによって死んだり再起不能の重傷を負った力士もいる。
 殴る蹴るが悪いのなら空手の組み手やボクシングのスパーリングはどうなるのだろうか。監督やコーチが身を以って指導すれば総て体罰にされてしまう。
 責任逃れしか考えていない教育委員会などの連中が出しゃばるべきではない。現場の指導者は彼らの何倍も真剣に取り組んでいる。「外野は黙っていろ!」と言いたい。