12日に自民党のTPP対策委員会は「守り抜くべき国益」として関税の堅持を求める品目に、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の5品目を挙げた。
他の品目はともかく、麦の関税が国益に適うとは考えられない。ただの省益、農水省の天下り団体の利益だけが目的ではないだろうか。
まずそれぞれの自給率を見よう。米100%、牛肉43%、豚肉50%、乳製品68%、砂糖類34%であり、これらの農家を保護するのなら分からないでもない。しかし小麦の自給率は14%で大麦・裸麦は8%だ。合わせて10%程度の自給率しかない麦の関税を守ることがなぜ国益に適うのか全く理解できない。
しかも国産の小麦の多くが米の減反政策に基く転作物だ。転作農家には10アール当り35,000~70,000円の転作奨励金が支払われるので転作地の農産物は非常に杜撰に管理されている。「日本は世界5位の農業大国」に拠れば国産の小麦は「品質が極めて低いということを、農水省と農業団体は公式に認めている」ほどの代物だ。こんな麦と麦畑を守る必要があるのだろうか。むしろ麦の作付けを禁止して総て非課税で輸入したほうが国民および国内産業(食品加工業)のためにずっと有益だ。
農水省が麦を聖域化したがる本音は国家貿易の維持だろう。信じられないような話だが農水省は小麦の貿易を実質上独占することによって毎年1,000億円以上の利益を得ている。これを一般会計ではなく特別会計に組み込んで、国民からは見えない省益にしている。
許し難い現状をTPPでも守ろうとする農水省の露骨な省益追及を絶対に許すべきではない。マスコミが今後ちゃんと報道してくれることに期待したい。マスコミが駄目なら「赤旗」でも何でも構わない。この犯罪的行為を国民に広く知らしめてほしい。
他の品目はともかく、麦の関税が国益に適うとは考えられない。ただの省益、農水省の天下り団体の利益だけが目的ではないだろうか。
まずそれぞれの自給率を見よう。米100%、牛肉43%、豚肉50%、乳製品68%、砂糖類34%であり、これらの農家を保護するのなら分からないでもない。しかし小麦の自給率は14%で大麦・裸麦は8%だ。合わせて10%程度の自給率しかない麦の関税を守ることがなぜ国益に適うのか全く理解できない。
しかも国産の小麦の多くが米の減反政策に基く転作物だ。転作農家には10アール当り35,000~70,000円の転作奨励金が支払われるので転作地の農産物は非常に杜撰に管理されている。「日本は世界5位の農業大国」に拠れば国産の小麦は「品質が極めて低いということを、農水省と農業団体は公式に認めている」ほどの代物だ。こんな麦と麦畑を守る必要があるのだろうか。むしろ麦の作付けを禁止して総て非課税で輸入したほうが国民および国内産業(食品加工業)のためにずっと有益だ。
農水省が麦を聖域化したがる本音は国家貿易の維持だろう。信じられないような話だが農水省は小麦の貿易を実質上独占することによって毎年1,000億円以上の利益を得ている。これを一般会計ではなく特別会計に組み込んで、国民からは見えない省益にしている。
許し難い現状をTPPでも守ろうとする農水省の露骨な省益追及を絶対に許すべきではない。マスコミが今後ちゃんと報道してくれることに期待したい。マスコミが駄目なら「赤旗」でも何でも構わない。この犯罪的行為を国民に広く知らしめてほしい。