俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

自転車事故

2013-03-24 09:48:19 | Weblog
 昨日(23日)の朝刊の全面広告には驚いた。「知ってるかな。自転車事故の2/3は、自転車側の違反なんです。」という見出しだった。そのとおりだとは思うがなぜJA共済がこんな広告を掲載するのか分からないし、変な文章だと思う。「知ってますか」とすべきだろう。しかも違反の例も頂けない。「一時停止、無視」と「二人乗り」と「二台並んで」と「夜に、無灯火」が挙げられているが、一番の原因と思われる「信号無視」が抜けている。
 田舎に引っ越してから、毎日1時間ほど自転車に乗るようになり、自転車族の生態を否応無く見ているが、歩行者として見ていた時以上にその酷さを痛感する毎日だ。一部の自転車は交通ルールを守ろうとする気さえ見られない。多分ルールが存在することさえ知らないのではないかと思えるほどの傍若無人ぶりだ。子供の頃に道路交通法の存在さえ知らないまま自転車を乗り回して、その延長で乗っているように思える。まるでジャングルの奥地から出て来た野蛮人が街で勝手気ままに振舞っているようなものだ。
 今月4日に大阪の阿倍野筋で自転車同士の衝突事故があり、女性教諭が頭を打って死んだ。被害者を鞭打たないという日本独特のルールからこの事故の原因は曖昧にされているが、女性の信号無視が原因だろう。
 自転車の危険性についてこれまでに何度も書いたが、もうそんな贅沢は言っていられないという気分だ。他のことはどうでも良いから自転車の信号無視を早急になんとかすべきだろう。今の状態は文明国に野生動物が放たれているようなものだ。ルール無用で道路に飛び出す獣を撥ねる自動車に罪は無い。自転車の信号無視を無くすだけで自転車事故は半減するだろう。

麦の自給率

2013-03-24 09:17:27 | Weblog
 13日に「麦の関税」を書いた時点ではマスコミや野党に期待していた。僅か10%程度の自給率しか無い麦の関税を守ろうとする自民党の欺瞞性をどこかが暴いてくれるだろうと期待していた。あれから10日以上経つがまだ誰も指摘していない。
 国民は麦の自給率が10%程度でしかも大半が粗悪品であることなど知らないのだから批判しなくても当然だ。知らなければ批判はできない。
 しかし野党もマスコミも国産麦の品質や自給率、あるいは農林水産省の省益追及について知っている筈だ。もし知らないのならこれもまた困ったことだ。知っているのに国民に知らしめようとしないことに私は絶望感を覚える。社会そのものが腐っているということだからだ。農水省と農協の悪事を指摘することはこの国ではタブーになっているのだろうか。
 多分、国産の麦の半分程は北海道などで真面目に作られている作物だろう。残りの半分は米の転作地のアリバイ作りに使われているクズ麦だろう。転作地では麦ではなくアリバイが作られている。
 もし前者を守ろうとしているのなら、国内市場の僅か5%を占めるに過ぎない麦を聖域化しようという暴挙だろう。後者は全く守るに値しない。他の作物に切り替えれば済むことだ。どちらにしても聖域化する理由は無い。守られているのは農水省と農協の利権だけだ。
 繰り返して主張する。麦は元々10%程度の自給率しか無い。こんな物を関税によって守って国民負担を増やす必要は全く無い。もっと守るべきものはあるだろうし、これは農水省の利権の維持にしかならない。国民は官僚と政治家に騙されている。