動物界における「適者生存」とはどういう意味だろうか。多くの人は「弱肉強食」で強い者が生き残るというイメージを持つがそれは誤りだ。周囲を見れば多くの弱い動物が生きている。現存する動物は総て厳しい生存競争を生き抜いた適者だ。動物の適応方法は様々だ。
適者はまず種族内と種族外で分けて考える必要がある。種族内競争において強者は餌や縄張りの獲得において有利だが、それよりも重要なのは繁殖能力だ。鳥類で際立った例が多数観察されるメスによるオス選びで勝てなければ子孫を残せない。
種族外競争でも強ければ良いという訳ではない。戦えば自分も怪我をする恐れがあるから、むしろ戦わずに済む逃げ足の早さのほうが有利だろう。
他の個体を殺さねば生きられない肉食動物は決して好戦的な獣ではない。必要最小限の殺戮しかしない。種族内であれ種族外であれ、肉食動物同士で戦うことは少ない。戦えば怪我をするからだ。
コンラート・ローレンツの報告に拠れば、狼同士の喧嘩には歯止めがあるが、ハトの喧嘩には歯止めが無いそうだ。ハトは一旦喧嘩をすれば徹底的に情け容赦なく相手を痛め付けてしまうそうだ。狼のような殺傷力の高い動物には種族内での殺戮を抑制する本能が備わっているが、草食動物などのように強力な武器を持たない動物には本能としての抑止力が備わっていないようだ。
人類も多分草食動物から雑食動物へと進化したものと思われる。そのために攻撃に対する抑止力が本能として備わっていない。だから無用な戦争や殺戮が無くならない。今更、進化を遡ることなどできないのだから、抑止力を欠いた困った動物であることを理解した上で、社会としての仕組みを作る必要がある。強い武器を獲得した弱い動物だからこそ人類は無用の争いをしてお互いを傷付けてしまう。
適者はまず種族内と種族外で分けて考える必要がある。種族内競争において強者は餌や縄張りの獲得において有利だが、それよりも重要なのは繁殖能力だ。鳥類で際立った例が多数観察されるメスによるオス選びで勝てなければ子孫を残せない。
種族外競争でも強ければ良いという訳ではない。戦えば自分も怪我をする恐れがあるから、むしろ戦わずに済む逃げ足の早さのほうが有利だろう。
他の個体を殺さねば生きられない肉食動物は決して好戦的な獣ではない。必要最小限の殺戮しかしない。種族内であれ種族外であれ、肉食動物同士で戦うことは少ない。戦えば怪我をするからだ。
コンラート・ローレンツの報告に拠れば、狼同士の喧嘩には歯止めがあるが、ハトの喧嘩には歯止めが無いそうだ。ハトは一旦喧嘩をすれば徹底的に情け容赦なく相手を痛め付けてしまうそうだ。狼のような殺傷力の高い動物には種族内での殺戮を抑制する本能が備わっているが、草食動物などのように強力な武器を持たない動物には本能としての抑止力が備わっていないようだ。
人類も多分草食動物から雑食動物へと進化したものと思われる。そのために攻撃に対する抑止力が本能として備わっていない。だから無用な戦争や殺戮が無くならない。今更、進化を遡ることなどできないのだから、抑止力を欠いた困った動物であることを理解した上で、社会としての仕組みを作る必要がある。強い武器を獲得した弱い動物だからこそ人類は無用の争いをしてお互いを傷付けてしまう。