俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

焚書坑儒

2014-03-05 10:30:42 | Weblog
 初めて中国を統一した秦の始皇帝はその偉業にも拘わらず決して評価は高くない。特に問題にされるのが焚書坑儒だ。このことによって多くの貴重な文献が失われた。 
 とは言えこれは紀元前3世紀での話だ。中国は流石に文明国でありこんな蛮行が大規模に行われたことはその後は無かった。ところが15世紀までこんな馬鹿なことを繰り返していた国がある。朝鮮だ。朝鮮では王朝が代わる度にそれ以前の文化や歴史を否定した。1392年に興った李氏朝鮮は儒教を国教として仏教を弾圧した。この時多くの寺院や仏教美術品などが破壊された。文化財を守ろうとした人は異国の対馬などへ仏像等を持ち出した。こんな事情から日本には朝鮮時代の仏教美術品が多く残されている。これを韓国は日帝や倭寇が略奪した物として非難している。いい加減に歴史的無知を恥ずべきだろう。朝鮮に残せば破壊されるから国外へと持ち出したのであり、それを日本人が大切に保管したことに対しては感謝してこそ当然であり非難する理由は全く無い。対馬で堂々と展示されていることを考えればこのことは明白だ。もし略奪した物であれば、朝鮮半島に至近距離の対馬には置かずずっと遠くに持って行くだろう。対馬で展示されていることこそ略奪ではない証拠だ。これでは人道的配慮から亡命者を受け入れたことに対して拉致したと言い掛かりを付けるようなものだ。こんな馬鹿なことをしているからOINK(豚の鳴き声であり同時にOnly in Korea=韓国でしか通用しないデタラメ)などと世界中から馬鹿にされる。
 王朝が代わる度に文化財が破壊された朝鮮には史料が乏しい。現存する朝鮮最古の歴史書は何と1145年に書かれた「三国史記」だ。これが古代の新羅・高句麗・百済の歴史を記録している。多分それ以前に書かれていた歴史記録の断片を寄せ集めて都合の良いように取捨選択して書かれたものだろう。オリジナルの断片は都合の悪い歴史も記録しているので廃棄されたらしく全く残っていない。
 史料の乏しさが幸いすることもある。中国か日本にそれを否定する文献が無い限り朝鮮の歴史をどんなに荒唐無稽に描こうとも嘘とは証明されない。それどころか「日本書紀」や「宋書」などに記録が残っている任那の存在を、「三国史記」に記載が無いということを根拠にして否定する始末だ。こうして韓国の歴史はフィクションを通り越してファンタジーになる。韓国にとっての歴史とは想像・創造・捏造するものになってしまっている。

競争社会

2014-03-05 09:45:25 | Weblog
 メスは生存競争に耐えられれば良い。しかしオスはそれ以外に種族内競争(性淘汰)でも勝たねばならない。オスの性質が競争的であるのはこんな二重の競争に晒されているからだろう。
 メスが選ぶ側の性でオスが選ばれる性であることはよく知られている。出産あるいは産卵という大きな負担があるメスは、授精するという簡単な役割しか担わないオスを選り好みする。オスは他のオスよりも優れていることをメスに誇示できなければ子孫を残せない。二重の競争を強いられるオスは競争が苦手であれば落ちこぼれになる。
 しかし種族内競争で有利になる条件は殆んどが生存競争では役に立たないどころが不利に働く。クジャクのオスの豪華な尾羽が典型例だがあの巨大な尾羽は飛ぶためにも歩くためにも邪魔になるだけだ。種族内競争で有利になるために生存競争では不利になっている。
 競争的であるという性質も実はクジャクの尾羽と同様に生存競争では不利に働いているようだ。競争とは他者に勝とうとすることだ。生存の危機においても臆せずに正面から立ち向かうということだ。こんな匹夫の勇よりも危険を回避する臆病さのほうがずっと賢い戦略だと思える。極力逃げようとしてどうしようもなくなって初めて猫に噛み付く窮鼠のような戦略で充分だろう。
 競争的であれば攻撃性や興奮性も高まる。攻撃すれば自ら傷付くことも死に至ることもあるだろう。興奮すれば血圧が上がり内臓には余計な負担が掛かる。危険性が高まるだけではなく、競争的であること自体が個体にとっては有害だ。
 人類の種族内競争は特殊であり、性を巡る競争以上に地位を巡る競争が熾烈だ。権力や富を求めて男は必死で戦って消耗する。つまり男は三重の競争を強いられている。
 競争社会とはストレス社会でもある。男がお互いにとって敵同士であれば心の安泰が得られずストレスが溜まる一方だ。こうして免疫力まで低下する。
 男女の寿命差はこれが大きな原因ではないだろうか。男が出産の危険を負担しないにも拘わらず短命であるのは種族内競争という余計な競争のために命を削っているからではないか。健康と長寿のためには一刻も早く競争社会から離脱して無駄なことに生命力を浪費しないことが最優先課題だろう。