薬は毒だという思いから医学を疑い始めた。しかしその一方で医療によって人命が救われているという事実がある。では人を救う医療と人を害する医療があるのだろうか?私は、あると考える。原因療法が人を救う医療で対症療法が人を害する医療だ。医療を全否定することも全肯定することも正しくない。何であろうとも光と影がある。テレビであれ漫画であれ自民党であれ功罪の両面を併せ持つ。
医療が人を救うのは原因に正しく対処する時だ。感染症であれ栄養障害であれアレルギーであれ、原因を特定してそれに対応すれば有効であり、森鴎外のように脚気の原因を病原体だと思い込んでいれば予防も治療もできない。
対症療法は原因を問わない。不快な症状を緩和するだけだ。これの有害性が最も顕著に現れたのは、和歌山砒素カレー事件と堺市でのО-157による集団食中毒事件だ。どちらの事件でも下痢止めを処方された患者の死亡率が有意に高かった。せっかく体が有害物を排泄しようとしているのにその邪魔をしたから死亡者が増えた。これは消火のために駆け付ける消防隊の妨害をするような愚行だ。
医療の名の元で全く異なる2つの行為が行われている。原因療法と対症療法だ。対症療法が有効であるように誤解されるのは、不快感を緩和している間に自然治癒力が働くからだ。実際には自然治癒力で快癒しているのに対症療法が有効であったかのように誤解されている。風邪で解熱剤を使えば全快するのが2日ほど遅れると言う。発熱には2つの効果がある。熱に弱い病原体の活動を抑えることと免疫機能の活性化だ。熱を下げるだけの解熱剤は自然治癒力の妨害をする。解熱剤と下痢止めは特に分かり易い有害な対症療法だ。
自然治癒力が働かなければ対症療法は無効だ。対症療法によって症状を抑えている間に病気は進行する。体とは違って歯と脳には自然治癒力が無い。歯が傷めば削って埋めるしか無い。
ロボトミー手術は、自然治癒力が働かない脳を治療するために歯科の技術を使った。つまり傷んだ場所を切り取る、ということだ。しかしこれは人格の破壊を招いた。脳の機能が解明されていない時期での手術は時期尚早だった。しかし将来、再開可能になるかも知れない。
現在できることは対症療法を最小限に留めることと心因対応だろう。原因が分からないままでの薬物依存は百害あって一利ない。しかし脳で何が起こっているか分からなくても、心で起こっていることなら把握できる。それが可能なのはカウンセリングなどを通じた心理療法だ。最近ではすっかり軽んじられているフロイトやユングの手法に戻ることが必要だろう。精神医学を立て直すためには、精神科医を再教育して薬物医療の危険性を理解させると共に心理療法を1から学ばせるべきだろう。
医療が人を救うのは原因に正しく対処する時だ。感染症であれ栄養障害であれアレルギーであれ、原因を特定してそれに対応すれば有効であり、森鴎外のように脚気の原因を病原体だと思い込んでいれば予防も治療もできない。
対症療法は原因を問わない。不快な症状を緩和するだけだ。これの有害性が最も顕著に現れたのは、和歌山砒素カレー事件と堺市でのО-157による集団食中毒事件だ。どちらの事件でも下痢止めを処方された患者の死亡率が有意に高かった。せっかく体が有害物を排泄しようとしているのにその邪魔をしたから死亡者が増えた。これは消火のために駆け付ける消防隊の妨害をするような愚行だ。
医療の名の元で全く異なる2つの行為が行われている。原因療法と対症療法だ。対症療法が有効であるように誤解されるのは、不快感を緩和している間に自然治癒力が働くからだ。実際には自然治癒力で快癒しているのに対症療法が有効であったかのように誤解されている。風邪で解熱剤を使えば全快するのが2日ほど遅れると言う。発熱には2つの効果がある。熱に弱い病原体の活動を抑えることと免疫機能の活性化だ。熱を下げるだけの解熱剤は自然治癒力の妨害をする。解熱剤と下痢止めは特に分かり易い有害な対症療法だ。
自然治癒力が働かなければ対症療法は無効だ。対症療法によって症状を抑えている間に病気は進行する。体とは違って歯と脳には自然治癒力が無い。歯が傷めば削って埋めるしか無い。
ロボトミー手術は、自然治癒力が働かない脳を治療するために歯科の技術を使った。つまり傷んだ場所を切り取る、ということだ。しかしこれは人格の破壊を招いた。脳の機能が解明されていない時期での手術は時期尚早だった。しかし将来、再開可能になるかも知れない。
現在できることは対症療法を最小限に留めることと心因対応だろう。原因が分からないままでの薬物依存は百害あって一利ない。しかし脳で何が起こっているか分からなくても、心で起こっていることなら把握できる。それが可能なのはカウンセリングなどを通じた心理療法だ。最近ではすっかり軽んじられているフロイトやユングの手法に戻ることが必要だろう。精神医学を立て直すためには、精神科医を再教育して薬物医療の危険性を理解させると共に心理療法を1から学ばせるべきだろう。