<その2からつづき>
【そんなことあります?(3)】
水戸に着いて取った行動といえば、路線バスに乗って護国神社に行き、参詣後は駅までトンボ返りしてお土産を買う。
これをわずか滞在2時間の間で行えれば、目的達成だった。
しかし、この移動が思いのほか順調で水戸駅には、柏へ戻る列車の予定時間30分前に戻ってきてしまった。
帰りも特急ときわで柏まで戻るのだけど、こちらもバッチリ予約しているので駅チカで時間をつぶすことに。
ちょうど駅直結でマクドナルドが見えたから、迷わず突入してグラコロを頬張ったという。
数年ぶりのグラコロを食しながら20年前のバイト時代を懐かしみ、さらに駅に戻ってそのまったり感を味わい残しつつ、水戸駅のホームに降りる。
すると目的の列車は10分以上列車が遅れているという。
それも、水戸からの上り列車(特急・全席指定)なのにホームの各のりばでは相当の行列が出来ていたという。
つまり、この特急ときわは水戸から乗車する客で車内は満席になるということを知り、自分が予約した席の隣にも客がいるということを自覚した瞬間でもあった。
【そんなことあります?(4)】
列車に乗り込むと予想していたとおり、完全に満席でなんならデッキで立っている人すらいたほど。
行楽シーズンでもないタイミングだが、常磐特急のありがたみを感じながら、わずか4時間前にいた柏まで戻ってきたという。
その後は、松戸市にある有名食堂で遅めの昼ご飯を食べたら、家に帰るだけ・・・そう思いながら、柏から東武野田線に乗り、次の乗換駅「新鎌ヶ谷」を目指してロングシートに腰掛ける。
思いのほか車内は空いていたこともあって、持ってきていた小説を取り出して短い間だが読書でもしようとページを開いたら、ピントが合わないしなんだか暗かった。
そう、自分はサングラスを掛けたまま護国神社の帰りから過ごしていたことに気づいたという。
「いかんいかん、めがねめがね」と自分のカバンを物色するが、どうにもどこにもないという。
どうやら「またやってもうた」ということらしい。
前回の前橋事変が全く懲りていない自分に嫌気がさした瞬間でもあった。
【そんなことあります?(5)】
情けなすぎる自分にガッカリしながら新鎌ヶ谷駅で乗り換え。
ここからは、北総線へ乗り換えたいのだけど、乗り場が見つからない。
京成か新京成か?
いやいや、どちらでもないんだよなぁ・・・
でも西へ向かうんだから、新京成の改札から入ればいいのかなぁと思ってを通り抜けると、やはり明らかに新京成は新京成の駅にしか行かないわけで。
駅員さんへこの事情を話すと、慣れた様子でSuicaを操作してくれて無事に北総線ののりばへと向かうことができた。
よく考えれば北総鉄道は京成電鉄グループなんだよな。
そもそも北総線は京成高砂から成田空港への途中の日医大までつながっていて、かつては「日本一運賃が高い私鉄」として有名だった。
だから、新京成の乗り場には向かわず、真っすぐ京成の改札を通ればよかっただけだったというのが正解だったわけで。
そんなことすらすっかり気づけなかった自分としては、“元”鉄チャン失格。
こんな当たり前で簡単な、こんなことすら思い出せなかったということは、それほどまでメガネを無くしたという事実に気落ちしたのかも知れない。
(人生初の北総鉄道線を乗車して下車した駅は松飛台。クルマでは2~3回来たことはあったけれど、まさか鉄路で来ることになるとは思わなかった。さらに千葉でもこんな人口集中地帯を通る路線なのに、あまりの運転間隔にメチャクチャ呆れたんだった。)
<その4へつづく>
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