何度もご紹介している通り、私市植物園は木々を中心とした植物園で、他の植物園とは一線を画しています。
ところが、数年前より園内の一角に「山野草コーナー」が設けられ、種々の山野草が植栽されるようになりました。
ほとんどの季節は、草が繁るばかりで何も見られなかったので、スルーしていたのですが、コロナ拡大防止のための第一弾の休園中、
FBのタイムラインに、風にゆれるカタクリの花の動画がスタッフにより投稿されました。
観覧者がなくても花はちゃんと季節になると咲いてくれるんだな~と思いました。
その後、再開園して訪問した4月のはじめ、入園時に職員の方から「まだ少しカタクリが咲いていますよ!」の言葉。
え、ほんとに!
今年は京都府立植物園でも見られず、その後の閉園でもう見ることは叶わないと思っていました。
急いでむかった山野草コーナーで見たものは・・・
なんと!たった一輪だけでしたが、見たかったユキワリソウ(キンポウゲ科ミスミソウ属)が・・・
嬉しくて、たった一本の雪割草の写真を何枚も・・・
葉は「ミスミソウ」の名のもとになった三つ葉。
イカリソウ(メギ科イカリソウ属)も少しだけ咲いていました。
ほとんどがしぼんだ花の中に一輪だけキクザキイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)が咲いていました。
柵の中ほどなので、望遠でとったたった一枚の写真がこちら・・・
そして、ついにこの花に出会えました。
カタクリ(ユリ科カタクリ属)です!
見ての通り、周りには花が落ちた後の緑の実になりかけが沢山。
よほど力を入れておられるのか、結構な広さのカタクリ園が数か所。
中には、思わず踏みそうな普通の場所にも咲いていました。
ちゃんとした花はここに投稿した2輪のみ。
全体はこんな感じで、傷んだ花は結構沢山残っていました。
最盛期はさぞ美しかったことだと思います。
植えているのではないと思いますが、こんなスミレがあちこちに・・・
スミレは名前が分かりませんが、見慣れたタチツボさんとは違う種類です。
名残を惜しみつつ、山野草コーナーを離れ、山道、もとい園路へ。
ここは自然の地形を生かしており、歩いているとハイキングをしているのと勘違いしそうです。
園内で最盛期だったのがコバノミツバツツジ。
今を盛りと、ピンクの花があちこちで咲き誇っていました。
光が似合う美しさです。
明日は、私市植物園「本丸」の木々の特集、行ってみましょう!
(つづく)
【撮影:2020年4月4日 大阪市大理学部附属植物園】