今日から4月。
今年は春が早いので、そろそろソメイヨシノが満開ですが、私のフィールド京都府立植物園は3日~12日まで閉園。
この数日、来園者が押し寄せていたようなので、このご時世では仕方ないですね。
考えてみたら、私自身、サクラの時期は人が多いので避けていたのでした。
ということで、人混み嫌いのなつみかん、ガラガラの宇治川フィールドに河岸を移してレポートを続ける予定。
宇治川上流の春がどのくらい進んだか、毎週行って確かめようと始めた、「宇治川Weekly散歩」。
生憎の天気で、3月最終週はいけなかったので、まだ投稿していないその前の週の様子をご覧くださいませ。
宇治市銘木百選のクヌギ(ブナ科コナラ属)。
見事に花が咲いていました。
どんぐりのなるカシやシイ、ナラの花は大体ぶら下がり系ですが、とりわけクヌギの花は数が多く、
遠目には、木全体が黄色く染まったように見えます。
ちなみに、このぶら下がっているのは雄花。
雌花は根元に小さい赤っぽい花が咲くそうですが、確認したことがありません。
見上げる写真。全然黄色には見えませんが(笑)
川沿いを行くと、朝霧橋のふもとにピンクの桜が見えてきました。
残念ながら品種名がわかりませんが、ヒガンザクラの系統であることは間違いないようです。
そしてその隣にあったよりピンク色の濃い、艶やかな桜。
これこそ今日ご紹介したいジンダイアケボノ(神代曙)です。
この桜の由来は話せば長いのですが、端折って説明すると・・・
その昔ワシントンDCに送られたソメイヨシノと、別種の日本の桜との交雑で生まれた品種「アケボノ」。
この桜を日本に逆輸入して、「アメリカ」という名前で神代植物公園で育てたそうです。
そうした中、接ぎ木を行った木のひとつから性質の違う桜が生まれ、1991年に別品種として登録されたのが、この「ジンダイアケボノ」なんだそうです。
(Wikipediaを参考にさせていただきました。)
つまり、もともとソメイヨシノの血を引くわけですね。ここ大事です。
今、戦後に植えられたソメイヨシノの樹勢が弱ってきています。
ソメイヨシノは病気に弱いので、今ソメイヨシノの植え替えをする際には、ソメイヨシノに似て丈夫なこのジンダイアケボノが使われているそうです。
そのうち、日本中のソメイヨシノは全部このジンダイアケボノに置き換わってしまうのかもしれません。
(2019年春時点で日本花の会から17万本が配布されているそうです)
ソメイヨシノより少し開花が早く、明るいピンク色は新時代にふさわしい・・・
のかもしれませんが、淡いピンクの儚く散るソメイヨシノに心を寄せる日本人は多いのではないでしょうか。
長くなりました。上流に歩いていきます。
カンサイタンポポが沢山咲き始めていました。
この時期だけは、セイヨウタンポポを退けて、カンサイタンポポの圧倒的優勢です。
林道入り口まで来ました。さて、ハジロたちはいたでしょうか?
(つづく)
【撮影:2020年3月22日 宇治川右岸】