なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

バイカモにネモフィラ、残り全部出します~京都府立植物園2023/5上旬(5)

2023-05-21 06:27:02 | 植物

タイトル、大口叩いてしまいました。
「ただし、バラとシャクヤク以外」という注釈が付きます。

いつもの水車小屋・・・なんで車輪に草が沢山生えているのかしら。


よく見ると、外側の輪っかには緑の苔、中央付近には何かの草が沢山生えていました。
結構不思議な光景です。
そして前の小川には・・・


お~、まさかのバイカモ(キンポウゲ科キンポウゲ属)がもう咲きはじめていました。
ほんの数輪でしたが、早いですね~

そしてここにもチョウジソウ。
ん?よく見ると中央で踏ん張って咲いてるのはカラスノエンドウではないですか。


お向かいの希少種エリアではカザグルマ(キンポウゲ科センニンソウ属)の花が・・・
有名なテッセンは中国原産ですが、こちらは国産。
テッセンとともに、クレマチスの園芸品種の交雑に使われるそうです。
ただし、自生地は激減し今やレッドリスト入り。
ここで見られるのは貴重だそうです。


四季彩の丘に移動。
こちらは、ゲラニウム・サングイネウム(フウロソウ科)という名前のヨーロッパ原産の花。



このピンクの花はカッコウセンノウ(ナデシコ科)
和風な感じですが、ヨーロッパから西アジア原産だそうです。



ところ変わって、同じ四季彩の丘でもハーブゾーンへ。
前に宇治市植物公園でもご紹介した春菊の花です。


春菊は春菊でも、オオバシュンギクという品種なんだそうで。
葉が大きくて食べるところが多いのでしょうか。
花はオレンジ一色と、ツートンがありました。
 

こちらはチャイブ(ヒガンバナ科ネギ属)ですね。
満開でした。


ラッキョウのような鱗茎があるそうですが、食べるのは主に茎だそうです。
ヨーロッパ原産で別名セイヨウアサツキ。


そしてこちらはご存じルッコラ(アブラナ科キバナスズシロ属)です。
満開でしたね~


結構この花の感じいいと思いませんか?
イタリア料理で有名な香味野菜だそうですが、味はよく知りません。
もっぱら花を撮るばかりです。


写真のやる気のなさが露呈する前に(もうしてるかも)、ラスト行きます。
正面花壇は、人気のネモフィラが一杯!




有名なネモフィラのお花畑とは比べ物にならない規模ですが、結構人気でしたね~


奥の方にぽこぽこと見えているのはノースポール。
これだけ咲くと壮観ですね。


さらにその向こう(入り口から見たら手前)には、青紫のワスレナグサが沢山。
お花畑にするのはちょっと珍しい感じです。


最後の一枚が玄関入ったところの写真なんて(笑)


バラとシャクヤクどうしようかと思いましたが、せっかくなので明日だだーっと並べることにしました。
BGMみたいに見てくださったら嬉しいです。

【撮影:2023/5/6  京都府立植物園】

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白だけではない木々の花と緑~京都府立植物園2023/5上旬(4)

2023-05-20 05:37:11 | 植物

いつも滞在時間の大半を植物生態園で過ごしますが、今回はほかにも見所が沢山。
特に、バラ園とシャクヤク園は外せません
でもその前に、他のエリアもささっと回ります。

新緑が美しいのはイロハモミジ。
園内各所にイロハモミジの緑と、赤い翼果が目立ちます。
こちらは蓮池を囲んで生えているイロハモミジ。


カワセミがいるときはこの休憩所が満員になるんですけどね~


赤い翼果


奥に見えるのは半木神社。植物園の中にこの地域の原植生を残し、さらに本物の神社まで。
他の植物園と一線を画していると思うのはこのあたりです。


池の畔のイロハモミジの枝に小鳥がちょろちょろと・・・
スズメでした。


何かの幼虫をパクリ。今の時期は食べ物には不自由しないみたいです。


近くからすごく甘い香りが漂ってきました。
このバナナの香りは・・・やっぱり!カラタネオガタマの花が咲き始めていました。


紫色のカラタネオガタマは、もっと沢山咲いていました。
 

希少種エリアの方に移動。
真っ赤なドウダンツツジ、ベニドウダン(ツツジ科ドウダンツツジ属)が咲いていました。


私の好きなサラサドウダン(ツツジ科ドウダンツツジ属)も!
この花を見ると、六甲高山植物園に行きたくなります。見事な大木が何本もあるので。


四季彩の丘の草本類は明日に回すことにして、向こうに見えるこんもりした木の下の木は何でしょう。


白っぽく見えるほど花が咲いているようですが。


お~、夏のトベラを開ける、トベラですね!
トベラ科トベラ属。白い花がだんだん黄色に変わってくるのは、まるでスイカズラ。


四季彩の丘から桜園経由正面花壇へ行く途中で見た花です。
クロバナロウバイという名前ですが、濃い赤紫の花がシック。


近くに咲いていたこの花は何でしょう? 初めて見ました。

樹名板には「カリカンサス」と・・・
このカリカンサスの和名はクロバナロウバイ。
そう、こちらはクロバナロウバイの園芸種で、ハートレイジワインという品種なんだそうです。
いや~、ここまでくると、ロウバイとは少し離れてきた感じですね。


そしてさらにその横にあったこちら。
ひょっとして、こちらもロウバイの仲間かしら。


当たり~
こちらはナツロウバイという中国原産のロウバイの仲間です。
夏が付くだけあって、爽やかな感じですね。




ということで、ロウバイ科を3種類見つけてしまいました。
こんなに何度も通って初めて見る花ってあるんですね。
でもどこにあったかもう記憶にない・・・

最後はこちら。


そう、ベニバナトチノキです!
元気いっぱい、塔のような、ソフトクリームのような形の花を沢山咲かせていました。
花付きがいいですね~


ということで、園内樹木散歩はこの辺で。
白い花以外の花も沢山ありました。
最後のこちらの花は、正門脇にあるあの木です。
ツブラジイにやっぱりもこもこの花が咲いていました。
なんだかちょっと嬉しかったです。


【撮影:2023/5/6  京都府立植物園】




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私たちも見て!生態園の草花たち~京都府立植物園2023/5上旬(3)

2023-05-19 05:30:49 | 植物

今回の京都府立植物園はウツギの多さに圧倒されましたが、よく見ると草花も色々。
今日はそんな花たちを並べてみました。
5月上旬に咲く花です。
来年の参考にしてくださいね。

・・・と書いておきながら、見たことのない花。
でも何かの花にちょっと似ていませんか?


こちらは琉球諸島の固有種、マルバハタケムシロ(キキョウ科ミゾカクシ属)です。
そう、どこかで見たような花と思ったのは、ちょっとミゾカクシに似ていたから。
見逃してしまいそうなほど、小さくて可愛い花です。


ミヤマヨメナ(キク科シオン属)は最盛期を少し過ぎていました。


あ、あれは!


どうしてもうまく撮れないシライトソウ(シュロソウ科シライトソウ属)です。
(変換したら、白井塗装と出てきました・・・)
その名の通り、白い糸の端がぴゅんぴゅん出ているようですね。
全体はこんな感じです。
 

もうひとつ、今の季節の白い花。


いいですよね~この花。クサタチバナ(キョウチクトウ科カモメヅル属)です。
そういえば、カモメヅル同様、五弁花の中央にボタンが付いているような花。
関東以西に自生するそうですが、なかなか野生下では見られないですよね。


あ、フタリシズカ(センリョウ科チャラン属)がまだ咲いていました。


というか満開?派手さがなく、今回は二人ばかりでした。


ここまで見て気づきましたが、白い花ばっかり~
同じく白い花が咲いていたミズバショウの水辺、葉ばかりになりカラスがなにやら食べていました。


木道のある方の湿地にはクリンソウが咲いていました。


入り口には上品なチョウジソウ(キョウチクトウ科チョウジソウ属)


あ、こちらの花もキョウチクトウ科ですね。
毒のあるものが多いので、ご注意を。


なぜかハルジオン(キク科ムカシヨモギ属)や


クサノオウ(ケシ科クサノオウ属)も。


あれ、この2つは居候でしょうか?
並べて載せると、結構綺麗ですけど・・・

近くに咲いていたのはショウブかと思ったら、アヤメ(アヤメ科アヤメ属)だそうです。
草地に咲くそうで、確かに周りが草だらけで写真にならない・・・
外側の花弁の根元に網目(綾目)模様があることから、アヤメと名付けられたとか。


場所は違いましたが、こちらもどうぞ。
こちらはイチハツ(アヤメ科アヤメ属)といい、アヤメ同様乾いた土地に咲きます。
ジャーマンアイリスほどではありませんが、外側の花弁の根元がとさかみたいに立っていますね。
国産とばかり思っていましたが、中国原産なんだそうで、室町時代に渡来したそうです。


いかがでしたでしょうか。
この時期、木だけではなく草も白い花が多いのが不思議ですね。
と思ったのですが、意外とそんなことはありませんでした。
明日は園内各所で見た木々の花をお届けしますね。

最後はオマケ。追いかけっこして目の前を通り過ぎたヤマガラ。
ピンボケですが証拠写真に・・・


【撮影:2023/5/6  京都府立植物園】

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まだあるウツギに、迫力ジャケツイバラ~京都府立植物園2023/5上旬(2)

2023-05-18 05:30:26 | 植物

本当は昨日でアジサイ科のウツギは全部出してしまうつもりだったのですが、意外と多くて・・・
ということで、ウツギ属以外のアジサイ科のウツギをまずはご覧くださいませ。
最初はこちらです。


こんな雰囲気の花、見たことありますよね。
ちょっとガクアジサイに似てますよね。
それもそのはず、同じくアジサイ科アジサイ属、白い装飾化はご存じのとおり萼が変化したものです。
でもガクアジサイやツルアジサイの装飾花は4枚、イワガラミは1枚だけ。
それに対して、ガクウツギは大きさが不ぞろいな3枚です。


ちょうど花の時期だったので、園内のあちこちで見かけました。
ちなみに、「ウツギ」と付いた理由は樹形がウツギに似ているからなんだそうで・・・
確かにパッと見、葉の感じはちょっとウツギに似てるかも。


お次のウツギはご存じバイカウツギです。
本州以南に自生するそうですが、自生の花は見たことがないです。


生態園で見た花はそれほどの花付きではなく、森に調和していました。


一方、温室方向から四季彩の丘に向かう園路脇で咲いていたこちら。
びっしりと白い花を付けていました。



こちらはセイヨウバイカウツギ。
葉が見えないほど咲いていました。


ヨーロッパのバイカウツギは日本のバイカウツギを持ち込んで品種改良したものだそうです。
今ではベルエトワールなど種々の品種が作り出され、日本でも盛んに栽培されています。
(むしろ、そちらの方が多いかも)


ということで、昨日と今日でアジサイ科のウツギはおしまいなのですが、こちらをご覧ください。


遠目にピンクの花は「タニウツギ?」と一瞬思いましたが・・・


フイリウツギ?と一瞬思いましたが、葉に斑がありません。
こちらはどうもショウキウツギの花のようです。
中国原産スイカズラ科ショウキウツギ属。
綺麗で育てやすいことから。少しずつ日本でも栽培が進んでいるそうです。
スイカズラ科のウツギにはタニウツギやツクバネウツギなどがありますが、どれも似たような花の形ですね。


残りは、植物生態園で目立っていた花をどうぞ。
まず、池の向こうをご覧ください。


向こうの上の方に黄色い花が見えますよね。


もうちょっとズームで見てみると・・・こ、これは!


急いで木の近くまで移動。
思った通りでした。比較的低い場所で咲いていた花のアップはこちら。


そう、あの鋭い棘がありまくりのジャケツイバラ(マメ科ジャケツイバラ属)。
今は木や花が覆っていて見えないので、うっかり藪に入ってしまうと棘のせいで身動きが取れなくなります。
(経験済み)
6年前の3月に撮った同じ場所のジャケツイバラの幹。こんな風に硬い棘が沢山・・・


それにしてもこんなに沢山の花が咲くなんて全く知りませんでした。




東北以南に自生するそうで、やんたんの工事現場でも一昨年までは咲いていました。
今はこの辺り一帯の植物が完全に撤去されたのでなくなりましたが・・
(身動き取れなくなったのは、やんたんでの出来事です)
ツル性なので、這い上るのは分かりますが、ここまで広がったのは珍しいですね。

最後は。新緑で目を休めてくださいませ~


中央の木、見事に放射状に広がっていますがなんでしょうか。


ズーーーム!


あ~、あのミノムシのサワシバでした!
ますます繁栄していますが、ちょっと多すぎかも。
ということで、ウツギとその他の目立つ木特集はここまでです。
明日は、植物生態園のその他の花をご覧いただきますね~

【撮影:2023/5/6  京都府立植物園】

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雪のごとき純白ウツギに囲まれ至福の時~京都府立植物園2023/5上旬(1)

2023-05-17 05:31:02 | 植物

いらっしゃいませ、本日ウツギ大盤振る舞いです~



いきなりの呼び込み、失礼いたしました。
GW最後に駆け込みで出かけた京都府立植物園、そこでみた花たちを本日から数回に分けて投稿します。
やはり日本一の公立植物園と言われているだけあって、たった半日出かけただけでネタの宝庫(笑)
初回の今日は、ウツギ特集。
植物生態園を中心にみられた純白のウツギたちに心洗われる思いでした。

中身に入る前にウツギについて少しだけお勉強。
「ウツギ」という名前の付く植物には、アジサイ科、スイカズラ科、ミツバウツギ科、バラ科などあります。
今日はその中でもアジサイ科のウツギたちを並べてみます。
アジサイ科の「ウツギ」にもウツギ属、バイカウツギ属、アジサイ属などあって、もう何が何だか(笑)
今日はその中から、ウツギ属のウツギをご紹介しますね~

まあとりあえず植物生態園に入ってみましょう。
新緑がとてもきれいな園路を進みます。


今咲いている花の看板がある付近に、さっそく満開の白い花を見つけました。


近づいて撮ってみると・・・
いかにも「ウツギ」っぽい花ですが、何ウツギでしょうか。


特徴が一番わかる写真です。
お分かりでしょうか、花の中央花弁の根元付近にオレンジ色の輪っかが見えます。


このオレンジ色の部分は花盤といい、これが目立つのがマルバウツギの特徴なんだそうです。
他のウツギに花盤がないわけではなく、マルバウツギの花が平開するから余計に目立つということなんだそうです。


このマルバウツギ、他の場所にも結構沢山あり、どれも満開!
アブなどが結構訪れていました。
トップの写真もマルバウツギで、結構満開になっていましたね~


マルバウツギに大興奮してしまいましたが、他にも木道のある湿地エリアにウツギ。


こちらは何ウツギなのでしょうか。
花を見てみると・・・


こちらまだ初々しい黄色い蕊ですが、これぞザ・ウツギのウツギです。
別名卯の花、「うの花の匂う垣根に・・・」の歌詞にある花のことです。
空木の名前は、幹の中が空洞になっているから。
前に切り口を投稿したことがありましたが、たしかに中空になっていました。



先日宇治川沿いを歩いた時は、少し咲き始めたばかりでした。
ここだけどうして満開だったのでしょうね。
見間違い?と思いましたが、案内板にも「ウツギ」と明記されていたので正しいと思います。

で、この花の近くに咲いていたのがこちらです。


近寄ってみると・・・ちょっとお疲れ?
それもそのはず、こちらはヒメウツギで花期がウツギより半月以上早い花です。
すっかり受粉も終わっているようです。
家のヒメウツギは、GW明けを待たずに全部散ってしまいました。


もうこんなものかなと思っていたらまだありました。
全体がとれないほど、花は少なかったのですが・・・


ちょっとこれまで見たウツギと雰囲気が異なっています。
樹名板をのぞき込むと「ウラジロウツギ」の文字。あ、そうだ、葉の裏が白いウツギがあったんだ!
ということで、葉を裏返してみてみると確かに白っぽい。
星状毛が沢山生えているので白っぽく見えるそうで、この特徴によるほかのウツギとは区別できます。


ご要望にお応えして、雄蕊の翼の形を見てみました。
といっても、2つ上の写真をトリミングしただけ(笑)
みたところ、いかり肩を通り越して、万歳タイプでした。


花は少なかったですが、ジャノメチョウ(ヒメウラナミジャノメ)が来ていました。


最後に、案内板のある場所からほど近い湿地エリアの脇にあったこちら。




なんかすごい花付きなんですけど、私のカメラのズームではこれが限界。


こちらもマルバウツギかなあ・・・こちらについては宿題ということで。
明日は、他の「ウツギ」たちと、生態園の樹木です!

【撮影:2023/5/6  京都府立植物園】

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