For Crying Out Loud By ギタリスト竹田和夫

ロスアンジェルス在住のギタリスト 竹田和夫
何でも書いちゃいます。For Crying Out Loud !

69年のテレキャスター

2012年01月17日 | ギター&音楽 

昨日 なにげなく ウエブサーフィン中 見つけた一本のギター、、、

テイーンエイジャーの頃、青春時代の真っ只中、はじめて買ったアメリカ製のギターだったフェンダーのテレキャスター、、まあ、そのとき買ったのは正確にはエスクワイヤーといってピックアップ(当時はマイクといった、笑)がリアしか付いていないものだったけど、、 まあ、テレキャスと自分では言っている。

そのギターが某所にて売っていた。 走馬灯のように若かりし頃のフィーリングが心によみがえってきて 淡い恋心に似た切ない衝動が胸を突き上げた、、 ”♪ 街のあかりちらちら、、だ。

思い出せばあの頃、ギターが家に届いて感動、、ケースの上からダンボールで丁寧に包んであって、また感動、、そこにFender Santa Anna Californiaと書いてあって感動、   胸がときめいた、、、

少年だった僕は(いいねえ、ここからしばらく僕でかいてみよう、、) そうか、遠いカリフォルニアからわざわざ僕のところまでやってきてくれたんだ、、ジーン(感動、、) ケースを開けると、アメリカの匂いがした。

新品のギターの匂いだけだったのかもしれないが、若かった僕はこれまで体験したことの無い、えもいわれぬフィーリングに酔いしれた。

Sentimental Value,, その人だけにとって特別な物というものがあると思う。 このギターが私にとって(私にもどった、、)そうだった。 

どうしようか? 買っちゃおうか? まてよ、このギターが本当に69年のテレキャストだという保障は無いぞ、、実際 巧妙に手製レリックしてあるようなまがい物もないわけではない。

そこでヴィンテージギターなら日本の第一人者であるVintage Gitarsのブギー高野さんに電話した。

” RuRuRuRu,, Hello?”

”あ、高野さん?”

”おやおや どうしました?”

”実はかくかくしかじか、、”

”そうでっか? じゃ、ちょっと見てみましょう”

コンピューターエイジだ、、便利だ、、同じ画面を吉祥寺とカリフォルニアでみながら あーでもない こーでもないと語れるのだ。

結論として どうやら本物という嬉しい鑑定結果がでた。

 

そうか、これで俺の(俺になった、僕や、私や、俺やいそがしいね、、)長年の想いがかなうんだ、、丁重にお礼を述べ、受話器をハングアップした数秒後、、

まるで夢遊病者のように BUY IT NOWをクリックしている俺がいた。どういう音がするのか?これは現時点では一切不明、、弾きやすいのか? どうなんだ?すべては遠い昔の忘れかけた記憶の彼方にある、、水面に落ちて積もることの無い、

” まるで海雪♪ ” のようなものかもしれない。

 

前のその前のつまり3代前の所有者がリトルフイートというグループのローウエル ジョージという事らしいが、正直そんなことは、まったくどうでも良いのです。 なにせ センティメンタル ヴァリュー、、これが全てなのです。 思いいれ、、このギターに関してはこれにまさる条件など私には無いのかもしれない。

ちなみに私の住む西海岸と正反対の東部も思いっきり東部のメリーランド州 ボルテイモアからそのギターはUPSのおっちゃんが運んでくれるというわけだ。

”♪ ボルテイモアにはカーペットもない♪ 噛みタバコをかむおばちゃんが多いぜ、、♪” と Felixが歌っていたけど、、何もかもがハートにズキンとくるようなセンチなテレキャスとなった、、。

ネックだけ今日は見せちゃおう。 勿論、ハートにきゅんがそうだったようにこれもローズウッドだ。

コメント (7)
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