アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

なべ汚しあずきのぜんざい

2013-01-01 17:14:07 | 手作りのたべもの
   稲武の新年は、一面の霜で明けました。昨年のような大雪にならず、ひと安心です。

   とはいえ、密閉した室内でも、火の気がないと4度以下。薪ストーブを焚いて火鉢にも火を入れ、1時間ほどたつと、やっと温度計が10度を指し、ほっと一息つきます。

   昼前に、ストーブに鍋を仕掛けて小豆を煮始め、午後、ぜんざいを作りました。使った小豆は、年末に入手した長野産のなべ汚し小豆。写真右側の黒いほうです。

   左は普通の大納言。どちらの小豆も無農薬無化学肥料で育てられたもので、友人を介して手に入れることができました。昨年は大納言だけお願いしたのですが、今年は、友人の勧めがあって、なべ汚しも買ってみました。

    私はぜんざいをつくるとき、いつもゆでこぼしということをしません。小豆のあくもそのまま食べてしまいます。ただし、たいていは、黒砂糖で甘味をつけるので、黒砂糖のあくと小豆のあくが相殺されて、こくのある甘味になるように思っていました。

    でも、今回は、なべ汚し小豆の黒さが、煮たあとまでどれほど残るものか知りたかったので、粗糖を使いました。私がぜんざいを作るときの砂糖の量はいつも適当。でも、たぶん普通よりかなり控えめだと思います。

    以前地元の若いお嫁さん世代の人にふるまったことがありましたが、彼女たちは異口同音に、「このぜんざいだと、うちのお義母さんは「砂糖屋が遠かったのだね」というわ」といいました。「甘さが不足していることへの皮肉」なのだそうです。

    今回は、ネットで検索して、はじめて一般のぜんざいというものの砂糖の量を知りました。なんと、小豆とほぼ同量か少し多め。それでは、と、私はきっちり小豆の半分量にしてみました。塩は小さじ半分ほど。

     できました。日射しの加減で違って見えますが、どちらのお椀も黒いほうのなべ汚しです。あくはほとんどなく、おいしい。しっかりした小豆の味がします。 

    ぜんざいに入れたもちは、年末に搗いた玄米もちと3分搗きもち。今年は火鉢で焼いてみました。時間がかかると思いましたが、けっこう早いうちにふくらみ、こうばしいこげ色もつきました。昔、子供のころには火鉢でもちを焼いたこともあったのですが、もっとかなり長い時間がかかった気がします。子供には、じわじわ焼けてくるもちを見て楽しむ余裕はなかったのでしょう。

    ところで、このなべ汚し小豆、ネットで検索したら、長野の一軒の農家が生産していることしかわかりませんでした。名前の由来は、たぶん黒いから。なべを汚しそう、と思われたからだと思うのですが、ほんとうに汚れるかどうかは、今夜ぜんざいの鍋を洗ったときに分かるはずです。
コメント
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