アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

Caie 種の実さんの生ハム切り出し体験講習会に参加しました。

2018-01-24 16:57:20 | 手作りのたべもの
ずっと昔、料理のレシピ本ではなくて、食べ物エッセイを読み漁っていたころ、あるエッセイストがかいていたハモン・セラーノにいたく興味を惹かれました。スペインでは、ある季節になると人々が肉屋(ソーセージ屋かも)にいって、豚の脚を塩漬けした、ハモン・セラーノというものを買って、そのまま肩に担いで家に持ち帰る。担いだまま通りを歩き、地下鉄に乗る。そういう人々にたくさんお目にかかる、というのです。パリの人たちはフランスパンをはだかのまま小脇に抱えて歩いている、と聞いたとき以上に驚きました。

   その当時、その辺で簡単に生ハムが手に入る時代でもなかったし、あってもとても高価で手が届かなかったと思う。その生ハムの塊を一本まるごと一家の保存食として買って帰るとは、なんて贅沢なことなのだろうとおもったから、たぶんその個所だけ覚えたいるのでしょう。

   その生ハムの原木(というのだそうです)を切り出す体験講習会に昨日参加しました。昨年、この講習会の存在を知り、ずっと参加したかったのですが果たせず。今年は友人たちとグループで申し込んで、開いてもらいました。

   講習会の主宰者は、Caie種の実さん。ヘルシーメイト岡崎店で、毎月何回かユニークな料理の講習会を開いておられる方です。彼女が昨年春ころから仕込んだ塩漬けの豚の脚1本をまるごと開催場所に持ち込んでの体験講習会。こんな講習会、めったにないと思います。

   切り出しているCaieさん。よく切れるスイス製のナイフでナイフが透けて見えるくらい薄く切るのがこつ。けれども、この「薄く切る」がとても難しく、切れぎれの厚めの肉片になることしきり。

   切り進むと骨が現れ、さらに切りづらくなります。切る場所によって色はさまざま。そのさまざまの色の違いは味の違いでもあって、どれもコクがあってうまい! 厚くても薄くても、それぞれ食感が違い、それもまたうれしい。

   この生ハムは一昨年1月に入手して塩をすりこみ、半年で影響はなくなるという防腐効果のある添加物もすりこみ、仕込み開始。気温が20度を超えると腐るので、5月頃、八ヶ岳の山荘に預けて保管。夏に現地に行き、いったん水洗いし、再び乾燥開始。そして昨秋山からおろしたという、かなりの手間と時間のかかったもの。

    今回しみじみ感じたのは、生ハムは発酵食品だということ。ふわっと香ってくる味噌に似たにおいで、それと知りました。

    メニューは、生ハム入りのディップや生ハムをまいた里芋ステーキ、生ハムのパテを添えた野菜スープなど数種。主食は、手打ちオレキッティのブロッコリーソース和え。オレキィティ、はじめてつくりました。人と一緒につくるなら、こういうの楽しい。

    Caieさんの講習会に参加したのは今回で3回目。いつもお得でも盛りだくさんの内容なのですが、今回はいつも以上に豪華! デザートは彼女が朝焼いたレモン風味のスコーンに、生ハムで巻いた洋ナシ。

    料理を食べながらさらに切り出した生ハムを。こんなにいちどきに食べたのは多分初めて。ワインがないのがもったいない。帰りがけには、さらに好きなだけ切り出してお土産に。ほんとはきのうは雪の予報が出ていたので、講習会後すぐに帰宅するつもりだったのですが、お土産欲しさについつい長居してしまいました。、案の定、帰りは雪道を恐る恐る走る羽目に。

    夕食は、このごろ試作し続けているまったくこねないで作る大型パンに、いただいた生ハムとブルーチーズをのせ、ワインを開けました。満足。Caieさんの講習会は、4人一組で開いてもらえます。こちらからどうぞ。
    
   
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