「葉採らずリンゴのジュース」というのを飲んだことがあります。すっきりしておいしいジュースでした。そのときはじめて、赤いリンゴは、周りの葉を全部とって満遍なく日が当たるようにして、はじめてあの美しい赤さが生まれるのだということを知りました。
暮れに、友人から「葉採らずリンゴ」をおすそ分けしてもらって、葉を採らないで育てたリンゴの実を味わう機会に恵まれました。葉の陰で育ったところは薄い黄色や黄緑色になっています。まだらになっている様子は、染めむらみたい。
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食べてみての第一印象は、「すっきりしていること」でした。ジュースと同じです。蜜が入っているのも入っていないのもありましたが、とてもみずみずしく、甘さが程よく、いくらでも食べたくなるリンゴでした。あっというまに一人で1個まるまる食べてしまいました。こんなことはめったにありません。
葉採らずリンゴについて検索してみたら、青森のゴールド農園という果樹園にたどり着きました。こちらの農園は、40年ほど前に最初に「無袋栽培」を始めたところだそうで、おいしいリンゴを作るために、常に意欲的な試みをしてきた農園のようです。
「平成3年の秋、消費者の皆様の口からこんな質問が出たのです。「葉を摘むことでりんごが美味しくなるのですか?」
私たちは答えに困りました。なぜなら葉摘みという作業は、あくまで外見をよくするために行う作業だったからです。
そこで私たちはこう答えました。「美味しくなるというわけではありません」私たちは正直に説明しました。「むしろ、その逆なのです。りんごの果実に養分を送ってくれる葉を摘むわけですから…」
あの赤さはおいしさの象徴ではないとは、驚きの発言です。
「岩木山麓の原野を開拓し、りんごを育て続けてきた私たちは骨の随からりんご農家です。りんごのことだけは誰にも負けないという自信があります。もちろん、葉を摘まないことでりんごがより甘くなることにも気が付いていました。
りんごの甘さは葉で作られたでんぷんがソルビトールという糖の一種に変わり、果実に運ばれ蓄積されて甘くなります。つまり甘味製造工場の役目を果たしている葉を摘むという行為はりんごの味をわざと落とすことつながるのです。消費者の皆さんはこの事実に驚き、「葉摘みを行っていないりんごをぜひ一度食べてみたい。少々見た目が悪くなってもかまわない」とおっしゃられました。「葉とらずりんご」の誕生はこの一言がきっかけとなりました 」
翌年、この農園は葉をとらないでリンゴを育てることにし、収穫の日を迎えます。
「予想通り、りんごの表面には葉の影や色のムラが残り、葉摘みしたりんごと比べると確かに見劣りするものでした。初めからわかっていたことでしたが、再び不安を感じずにはいられませんでした。しかし、一口試食をしてみて、葉摘みを行わなかったことが間違いではなかったと確信しました。太陽のたっぷり浴びた葉が作りだす養分を十分に蓄えた葉とらずりんごは、それはもうびっくりするほどの美味しさだったからです。私たちはそのとき改めてりんごの美味しさ、素晴らしさを発見したのです。りんごの表面に残る葉の影こそ、りんご本来が持つ美味しさのシンボルであることを、どこまでも豊かなで芳醇な甘さの中に見い出したのでした」
リンゴの糖度も、葉を採らないほうが増えました。
「「有袋」と「無袋」のりんごを比べると、無袋のりんごの方が約1度、糖度が増します。「葉とらずりんご」はもちろん無袋栽培ですが、その無袋りんごよりもさらに0.5度糖度が増すのです。つまり、有袋りんごと比べると「葉とらずりんご」が合計1.5度も糖度が高くなるわけです。(中略)葉を摘まないことでりんごの美味しさの象徴である蜜(みつ)が入りやすいことも青森県りんご試験場の研究で実証されています」
このゴールド農園の挑戦は、すばらしい結果をもたらしたようです。葉を採らないことで、農家の労働が20%も軽減されたのだとか。消費者がおいしいと思い、生産者が楽になるなら、こんないいことはないとおもいます。人件費が減ったので、リンゴの値段を抑えることもできた、と、先ほどのHPには書いてありました。
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こちらにきてから、うれしいことに、リンゴをよくいただきます。信州が近いので、おいしいリンゴが手に入りやすいからだと思います。
知人のMさんは、毎年、南信州のリンゴをたくさんくださいます。彼女は、毎年同じ農家に行って、規格外のリンゴを車いっぱい買ってくるのだとか。大きさが違っていたり、茎のところではぜていたりするけれど、甘くてとてもおいしいリンゴです。蜜もいっぱい。
「葉採らず」のほうは、みずみずしいサラダみたいにパクパク食べられるリンゴ、こちらは、上等のお菓子みたいなリンゴです。生では食べきれないほどたくさんあるこれらのリンゴを使って、ただいま、砂糖も乳製品も入れないアップルパイを考案中です。
暮れに、友人から「葉採らずリンゴ」をおすそ分けしてもらって、葉を採らないで育てたリンゴの実を味わう機会に恵まれました。葉の陰で育ったところは薄い黄色や黄緑色になっています。まだらになっている様子は、染めむらみたい。
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食べてみての第一印象は、「すっきりしていること」でした。ジュースと同じです。蜜が入っているのも入っていないのもありましたが、とてもみずみずしく、甘さが程よく、いくらでも食べたくなるリンゴでした。あっというまに一人で1個まるまる食べてしまいました。こんなことはめったにありません。
葉採らずリンゴについて検索してみたら、青森のゴールド農園という果樹園にたどり着きました。こちらの農園は、40年ほど前に最初に「無袋栽培」を始めたところだそうで、おいしいリンゴを作るために、常に意欲的な試みをしてきた農園のようです。
「平成3年の秋、消費者の皆様の口からこんな質問が出たのです。「葉を摘むことでりんごが美味しくなるのですか?」
私たちは答えに困りました。なぜなら葉摘みという作業は、あくまで外見をよくするために行う作業だったからです。
そこで私たちはこう答えました。「美味しくなるというわけではありません」私たちは正直に説明しました。「むしろ、その逆なのです。りんごの果実に養分を送ってくれる葉を摘むわけですから…」
あの赤さはおいしさの象徴ではないとは、驚きの発言です。
「岩木山麓の原野を開拓し、りんごを育て続けてきた私たちは骨の随からりんご農家です。りんごのことだけは誰にも負けないという自信があります。もちろん、葉を摘まないことでりんごがより甘くなることにも気が付いていました。
りんごの甘さは葉で作られたでんぷんがソルビトールという糖の一種に変わり、果実に運ばれ蓄積されて甘くなります。つまり甘味製造工場の役目を果たしている葉を摘むという行為はりんごの味をわざと落とすことつながるのです。消費者の皆さんはこの事実に驚き、「葉摘みを行っていないりんごをぜひ一度食べてみたい。少々見た目が悪くなってもかまわない」とおっしゃられました。「葉とらずりんご」の誕生はこの一言がきっかけとなりました 」
翌年、この農園は葉をとらないでリンゴを育てることにし、収穫の日を迎えます。
「予想通り、りんごの表面には葉の影や色のムラが残り、葉摘みしたりんごと比べると確かに見劣りするものでした。初めからわかっていたことでしたが、再び不安を感じずにはいられませんでした。しかし、一口試食をしてみて、葉摘みを行わなかったことが間違いではなかったと確信しました。太陽のたっぷり浴びた葉が作りだす養分を十分に蓄えた葉とらずりんごは、それはもうびっくりするほどの美味しさだったからです。私たちはそのとき改めてりんごの美味しさ、素晴らしさを発見したのです。りんごの表面に残る葉の影こそ、りんご本来が持つ美味しさのシンボルであることを、どこまでも豊かなで芳醇な甘さの中に見い出したのでした」
リンゴの糖度も、葉を採らないほうが増えました。
「「有袋」と「無袋」のりんごを比べると、無袋のりんごの方が約1度、糖度が増します。「葉とらずりんご」はもちろん無袋栽培ですが、その無袋りんごよりもさらに0.5度糖度が増すのです。つまり、有袋りんごと比べると「葉とらずりんご」が合計1.5度も糖度が高くなるわけです。(中略)葉を摘まないことでりんごの美味しさの象徴である蜜(みつ)が入りやすいことも青森県りんご試験場の研究で実証されています」
このゴールド農園の挑戦は、すばらしい結果をもたらしたようです。葉を採らないことで、農家の労働が20%も軽減されたのだとか。消費者がおいしいと思い、生産者が楽になるなら、こんないいことはないとおもいます。人件費が減ったので、リンゴの値段を抑えることもできた、と、先ほどのHPには書いてありました。
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こちらにきてから、うれしいことに、リンゴをよくいただきます。信州が近いので、おいしいリンゴが手に入りやすいからだと思います。
知人のMさんは、毎年、南信州のリンゴをたくさんくださいます。彼女は、毎年同じ農家に行って、規格外のリンゴを車いっぱい買ってくるのだとか。大きさが違っていたり、茎のところではぜていたりするけれど、甘くてとてもおいしいリンゴです。蜜もいっぱい。
「葉採らず」のほうは、みずみずしいサラダみたいにパクパク食べられるリンゴ、こちらは、上等のお菓子みたいなリンゴです。生では食べきれないほどたくさんあるこれらのリンゴを使って、ただいま、砂糖も乳製品も入れないアップルパイを考案中です。
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