先日、尾張津島天王祭へご参加のお客様が
この宮島管絃祭へもご参加されていて、開口一番
「あれは信長の時代やから600年ほど前から続く祭りでしょ
こちらは平清盛やから平安時代、1000年ほど昔から続く祭り
またうんと時代が遡ったわねー」
そうです
旧暦の6月17日、今年は8月3日
満月の夜、大潮の日に行われる宮島管絃祭
平安時代、貴族たちは池や河に船を浮かべて管弦の遊びをしていました
管絃祭はそれが海上渡御となったともので、
平清盛が信仰する厳島神社に移し、神事として行うようになったと言われています
午後4時から神事は始まります
厳島神社の御神体を乗せた和船(御座船)が海を渡ります
私たちは特別に、その御座船に並走するように船から見物
徐々に空が紅く染まってゆき、、、
と、ここで夜のクライマックスに向けて腹ごしらえ
宮島名物の穴子飯弁当、ほっかほかで美味
夜とはいえ、熱中症にならないように、ご飯もしっかりいただき、
水分もどんどん摂って、夜の神事にそなえます
私たちは宮島に先回りをし、長浜神社で御座船の到着を待ちます
ひとりひとり、蝋燭で火を灯したちょうちんを持って、、、
御座船の方から見ると、幾つものちょうちんがやさしい光をまとってゆらゆら
ゆらめく姿はとても幻想的でしょう
まだかまだかと待つ私たち
疲れて、しばし休憩、、
遠くから太鼓の音がかすかに聞こえてきました
櫓櫂船(櫓や櫂で、人力で漕ぐ和船)が、御座船を曳いてやってきました
御座船の動力は、これを曳く別の和船なのです
ゆらゆらと、、、と幻想的な情景かと思いきや
大きな掛け声をあげながら、必死に漕ぐ、漕ぎ手の皆さん
優雅に管絃を奏でる御座船「静」と必死に漕ぐ曳航船「動」の対比
それを迎え入れる私たち
不思議な時間でした
とても長く感じました
その後もちょうちんを持って行列をなして、厳島神社の方へ皆さんで向かいます
そこで再び、御座船の到着を待ち、迎え入れます
たくさんの人が集まっているのに
とても静かで、穏やかな気持ちです
ゆらゆらと、月灯りに照らされる大鳥居と
どこからともなく聞こえてくる管絃の響き
私たちの提灯のあかりも、ゆらゆら、、
興奮はしていませんが、不思議と眠気は感じません
満月のおかげでしょうか
深夜24時近く、ようやく神様が厳かに厳島神社に到着されました
「いいもの見たね」「そうね」
「千年近く続く意味があるのよね」
ふと手元のちょうちんを見ると、いつの間にか、ろうそくは小さくなって溶けていました
神さまの粋な夏の夜遊び
最後は皆のちょうちんの灯りを受け取ったかのように、神殿へ御帰りになりました
この祭りが千年近く続いてきたこと自体に、大きな意味があります
そして、こんな祭りが日本にはまだたくさん残されており
それを多くの方に伝えていく、はしごのような役目ができるのが私たち旅行会社
と、今さらながら、自分の仕事にちょっぴり誇りを感じたのでした
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