ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

「可相守條々」

2018-11-09 15:22:27 | 古文書
11月7日の
「2017年度解読実践コース 第10回課題が返ってきましたが・・・」
で,私は,こんなことを書きました。


おでんちゃん(油井宏子『古文書はこんなに面白い』の登場人物)から
くりかえし復習することが私には必要なことではないかと思います。
この本なら,解説も文意も載っています。
そして,自分一人で家でやっていると,
間違えて覚えてしまっている「読み」もチェックできます。

「可相守條々」は
「あいまもるべくじょうじょう」です。「べき」ではありません。




これについて,ある方がコメントをくださいました。


「可相守條條」は「べく」なのですね。
「べし」は下に体言(名詞)がきたら「べき」
動詞がきたら「べく」と考えていましたが、
「條條」の品詞がわかりません。
名詞に思えますが違うと言うことですね。



ということで,
同じ,油井宏子『古文書はこんなに面白い』(以下「おでんちゃん」)と
はじめての古文書テキスト『読んでみよう古文書』(以下『読んでみよう』)
を中心に調べました。

①まず,「條々」の意味。
『読んでみよう』
50ページから「レッスン3 命令の文書」の「條々」
例文1の解説 54ページ
「この「条」は箇条のことでこれが複数になったものが「條々」ということです。

三省堂『大辞林』
「条条」:一つ一つの箇条。

②「可」の読み
 1)体言(名詞)につく
  『読んでみよう』「條々」
    ・朝夕可心懸事(あさゆうこころがくべきこと)
    ・可令註進事(ちゅうしんせしむべきこと)
  「おでんちゃん」
    ・不可捨事(すつるべからざること) 9ページ
(失礼しました。これは「不」にくっついているんですよね。)
    ・可被相慎事(あいつつしまるべきこと) 65ページ
    ・可申付事(もうしつぐべきこと) 72ページ

 2)動詞につく 
  『読んでみよう』「おでんちゃん」とも
    ・「可・・・候」(べくそうろう)  が多数



③「可相守條々」の例
 「歴史の情報蔵」(三重県環境生活部文化振興課県史編さん班)の
  「発布時期、文言に地域差―津藩の「郷中十七か条」」より
   
   1681(天和3)年8月14日付けで出された津藩の
   「可相守条々(あいまもるべきじょうじょう)」,
   いわゆる「郷(ごう)中(ちゅう)十七か条目」・・・


*すみません。
まだ,ブログ途中ですが,とりあえずここまで書きました。
続きはこの欄に4~5日のうちに追記します。



 


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2017年度解読実践コース 第10回課題が返ってきましたが・・・

2018-11-07 14:18:10 | 古文書
2017年度解読実践コース 第10回課題が返ってきました。
「A」は「A」です。
でも,私が思っていたよりも,間違えていました。

先生は,
「今年度は様々な字体のくずしが登場しましたね。
 今回はこの文書のキー・ワードとなるくずしは残念でしたが,
 この点に注意してよく振り返ってみましょうね。」
とコメントしてくださっています。

ということで,振り返ると,
簡単な文字でも,ちょっとオーバーにくずされると,私は間違える,
ということがわかりました。

NHKの古文書は,
解読実践コースにもなると,
添削と解答(翻刻文)は届けられますが,
課題文書の文意とか,難しい言葉の意味とか解説がついていません。
「解読実践コースだから,それくらいわかっているよね。」
「だいたいの意味は,解説ノートでわかるでしょ。」
というところかもしれませんが,
解読実践コースを丸2年していても,
20回中19回Aがついていても,
ATSUには難しいのです。
情けない・・・。

2018年度はまだ届きません。(11月中旬届く予定)
かな文字は,『妖怪草子』のおかげでだいぶ慣れてきました。

やっぱり,基礎が大事!
おでんちゃん(油井宏子『古文書はこんなに面白い』の登場人物)から
くりかえし復習することが私には必要なことではないかと思います。
この本なら,解説も文意も載っています。
そして,自分一人で家でやっていると,
間違えて覚えてしまっている「読み」もチェックできます。

「可相守條々」は
「あいまもるべくじょうじょう」です。「べき」ではありません。

「忙しい日も10分は古文書を読む。」
を心がけたいと思います。




コメント (2)
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浄土寺(兵庫県小野市);浄土堂と天文24年の落書き

2018-11-05 10:10:51 | 日記 地域
11月2日
山陽自動車道を使って,約1時間,
兵庫県小野市,浄土寺に行ってきました。

兵庫県には11件の国宝建造物があります。
奈良県,京都府,滋賀県に次いで全国で4番目の多さです。
そのうち5件は姫路城に関するもの,
残り6件は,寺院建築,すべて旧播磨国にあります。
(歴博解説風に言ってみました。)

その1つ,浄土寺浄土堂です。
建久3(1192)年創建,
建久8(1197)年の完成と言われています。
パンフレットによると,

鎌倉時代のはじめ,東大寺の再建工事がはじめられた際,
大勧進職となった俊乗房重源上人は,
預所として与えられた大部荘に壮大な寺院を興しましたが,
そのときのままに残っているのがこの浄土堂です。



東大寺南大門と並んで大仏様(天竺様)建築の代表です。
詳しい特徴は省きます。


中に入ると,(撮影禁止)
530センチある阿弥陀如来と観音・勢至菩薩像(こちらは370センチ)
天井のない大仏様とはいえ,建物の高さいっぱいに仏さまが並んでいます。
東向きに並んでいて,
西に日が沈むとき,三尊像が西日に染められて,
まるで極楽浄土・・・となるそうですが,
私が行ったのはお昼前。
その感動は味わえませんでした。
特に,お彼岸あたりは,素晴らしい光景だそうです。


昔の人も,
参詣したでしょう。
感動したでしょう。

と,思っていると,
浄土堂内部隅っこに,
「浄土寺衝立」が置かれていました。
浄土堂西側,壁面の腰板であった古材を集め,仕立てたものだそうですが・・・

なんと,昔の人の落書きいっぱい!
もう,薄くなって見にくくなったものもありますが,
はっきり読めたものの例(翻刻,間違っていたらすみません。)
「弥本新三郎
 天文廿四年七月五日」
天文24年って,1555年ですよ!
信長の桶狭間の戦いよりも前ですよ!
まあ,黒い墨で,直径30センチぐらいかしら?の大きな文字で落書きです。
「私,参詣しましたよ!」
って気分でしょうか。
苗字があって,字が書けるということは,
それなりの身分?豪商?

「ダメですよ!落書きは!」
と現代人のATSUは,450年あまり前の新三郎さんに言ってきました!?!

気持ちのいいお天気に
素晴らしい仏さまと
弥本新三郎さんに出会えて(?)
楽しいひと時でした。


PS.
そういえば,今年は夏から秋にかけていろいろありました。
特別警報,避難勧告,台風の目の通過。
地震もありました。

と書いているとき,
10時2分,
南海トラフ地震を想定した「津波一斉訓練」の緊急メール!



(おまけ)



昨日は,龍野公園を散歩しました。
まだ緑色の方が多いですが,
紅葉が色づいてきたところもありました。
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