久しぶりに本の紹介です。
高校の時,読書感想文は苦手でした。
「読書カード」という短い感想文を何回も書かされたのですが,
いやでした。
でも,ごくたまに
「おもしろい意見があるから」「変わった意見があるから」という理由で,
国語の時間に取り上げられたことがありました。
まともに素晴らしい感想文として取り上げられた記憶はありません。
でも,今は,自分の好きなかなり分野的に偏りのある本を読んで,
自分の記録のために書いています。
きっと,あの時の高校の先生が読めば,
やはり「おもしろい」とか「変わった」と言ってくれるでしょう。
以下,主に「読書メーター」より
NHKスペシャル「大江戸」関係
NHKスペシャル 大江戸 大江戸 知らないことばかり―水と商と大火の都 (NHKスペシャル大江戸)(7月9日)
テレビに合わせて読みました。
ホント知らないことばかりでした。
新しい史料の発見,遺跡からの出土品。
どんどん歴史は変化しますね。
個人的には「江戸商人の実像ー商家の日記を読み解く」が良かったです。
リアル江戸時代の江戸商人です。
また,「オーストリアの写真家が持ち帰った江戸と東京」の写真は,
まさしくリアル!CGではない本物ですから,グッときます。
NHKスペシャル シリーズ 大江戸の世界 (洋泉社MOOK)(7月9日)
「読んだ本」というか,何度も「眺めている本」。
テレビ番組もそうですが,
松平健などの俳優さんによるドラマはちょっと休憩タイムといった感じ。
この本も,テレビ番組もすごくわかりやすく勉強になりました。
発掘現場の写真や江戸時代の浮世絵,地図などもすごく良かったです。
史料名や参考文献もきちんと書かれていました。
次にこのブログを読んでくださっている方が教えて下さった本。
佐々木閑『別冊100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した』(8月17日)
「釈迦の仏教」と今の日本の仏教は全く異なるものであるのに,「仏教」と呼ぶ。
異端だ!とか言わずに,排除せず,許容し,広く誰にでも簡単に信仰できるものになる,
それでいいのかも?と単純な私は思います。
神仏習合とか明治の廃仏毀釈とかも聞きたかったです。
(神社・仏閣巡り大好き,自称歴おばさんでした。)
次に今人気の呉座勇一氏,本郷和人氏
呉座勇一『陰謀の日本中世史 』(8月4日)
歴史学者の名前がたくさん出てびっくり。
著者は日本中世史が専門とはいえ,
こんなにたくさんの学者の本や論文を読み,理解し,比較し,
その上で自分の考えを一次史料に基づいて論じているのですね。
・・・小説家,メッタ切り!と思いきや,
小説家・永井路子の『炎環』における
三浦義村黒幕説(源実朝暗殺の黒幕)が好意的に取り上げられていたのが,
とても懐かしく感じました。
(永井氏の『炎環』『北条政子』は大河ドラマ「草燃える」の原作で,
私が歴女になるきっかけの本です。)
本郷和人『天皇にとって退位とは何か』(3月17日)
まずビックリしたのが資料の多さ。
174ページから221までが巻末付録。
歴史学者があまり言いたくない(?)天皇の退位について歴史を振り返りながら解説。
中学生・高校生にもわかるようにと仮名をふるなどして,
「国民全体でよくよく考えていきましょう。」と締めくくっています。
本郷和人『日本史のツボ』(5月14日)
JMOOCの「日本中世の自由と平等」の講義を受けて以来,本郷先生のファン(?)です。
本郷氏には3つの側面があると思います。
1つ目は学者としての側面。
本人も「本職は『大日本史料』,そのうちの第五編という史料集を編纂すること。」
と「あとがき」でおっしゃっています。
2つ目はバラエティーの顔。
楽しく,わかりやすく専門の中世以外でも解説してくれます。
3つ目はこの本のように一般向けだけれども,
専門的なことをわかりやすく本に書いてくれるところ。
本郷氏の講義や他の本をまとめなおしたような本でしたが,すっきりよかったです。
最後に,本郷和人氏の奥様,恵子氏
本郷恵子『怪しいものたちの中世』
以前に読んだ『買い物の日本史』同様,
日本中世史の一面,
教科書にも,テレビのドラマやいわゆる歴史ものにも出てこない歴史の本。
現在のような警察のない時代,ばくち打ちに騙されても騙され損。
天皇のご落胤,と称する者がいても怪しいし,迷惑。
自由度の高い多様な男女関係の中世宮廷社会では,
院や天皇のご落胤は,無数にいたに違いない。
院政を始めた白河上皇。
諸国を支配する受領たちの人事を一手に握り,院に富が集中。
白河院は大寺院を創建。
寺院創建で善行を積んだつもり?
・・・次は院,恵子さんの旦那さんの『上皇の日本史』を読もう!
ちなみに本郷恵子氏の『買い物の日本史』
読書メーターにメモする少し前に読んだ本なので,記録がありませんが,
ここで出できた買い物とは・・・
私が面白かったのは,
官位,浄土・極楽テーマパーク
です。
PS.ただいま本郷和人『上皇の日本史』約3分の2読みました。(9月1日)
おもしろい!
ちょっと詳しくて,難しいけど,
詳しすぎるところは,さらっと読んで,っと。
だいたい,高校レベルの日本史では,
後鳥羽上皇以降,両統迭立としては多少出てきても,
天皇や上皇は出てこないような気がします。後醍醐天皇まで。
たとえば,御成敗式目は,御家人の間の法令であって,
朝廷は朝廷で律令・・・といわれても,
鎌倉幕府のことばかり勉強して,
朝廷側のことは一般的にはあまり知られない。
そこをカバーするのが本書。
詳しくは後日。
高校の時,読書感想文は苦手でした。
「読書カード」という短い感想文を何回も書かされたのですが,
いやでした。
でも,ごくたまに
「おもしろい意見があるから」「変わった意見があるから」という理由で,
国語の時間に取り上げられたことがありました。
まともに素晴らしい感想文として取り上げられた記憶はありません。
でも,今は,自分の好きなかなり分野的に偏りのある本を読んで,
自分の記録のために書いています。
きっと,あの時の高校の先生が読めば,
やはり「おもしろい」とか「変わった」と言ってくれるでしょう。
以下,主に「読書メーター」より
NHKスペシャル「大江戸」関係
NHKスペシャル 大江戸 大江戸 知らないことばかり―水と商と大火の都 (NHKスペシャル大江戸)(7月9日)
テレビに合わせて読みました。
ホント知らないことばかりでした。
新しい史料の発見,遺跡からの出土品。
どんどん歴史は変化しますね。
個人的には「江戸商人の実像ー商家の日記を読み解く」が良かったです。
リアル江戸時代の江戸商人です。
また,「オーストリアの写真家が持ち帰った江戸と東京」の写真は,
まさしくリアル!CGではない本物ですから,グッときます。
NHKスペシャル シリーズ 大江戸の世界 (洋泉社MOOK)(7月9日)
「読んだ本」というか,何度も「眺めている本」。
テレビ番組もそうですが,
松平健などの俳優さんによるドラマはちょっと休憩タイムといった感じ。
この本も,テレビ番組もすごくわかりやすく勉強になりました。
発掘現場の写真や江戸時代の浮世絵,地図などもすごく良かったです。
史料名や参考文献もきちんと書かれていました。
次にこのブログを読んでくださっている方が教えて下さった本。
佐々木閑『別冊100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した』(8月17日)
「釈迦の仏教」と今の日本の仏教は全く異なるものであるのに,「仏教」と呼ぶ。
異端だ!とか言わずに,排除せず,許容し,広く誰にでも簡単に信仰できるものになる,
それでいいのかも?と単純な私は思います。
神仏習合とか明治の廃仏毀釈とかも聞きたかったです。
(神社・仏閣巡り大好き,自称歴おばさんでした。)
次に今人気の呉座勇一氏,本郷和人氏
呉座勇一『陰謀の日本中世史 』(8月4日)
歴史学者の名前がたくさん出てびっくり。
著者は日本中世史が専門とはいえ,
こんなにたくさんの学者の本や論文を読み,理解し,比較し,
その上で自分の考えを一次史料に基づいて論じているのですね。
・・・小説家,メッタ切り!と思いきや,
小説家・永井路子の『炎環』における
三浦義村黒幕説(源実朝暗殺の黒幕)が好意的に取り上げられていたのが,
とても懐かしく感じました。
(永井氏の『炎環』『北条政子』は大河ドラマ「草燃える」の原作で,
私が歴女になるきっかけの本です。)
本郷和人『天皇にとって退位とは何か』(3月17日)
まずビックリしたのが資料の多さ。
174ページから221までが巻末付録。
歴史学者があまり言いたくない(?)天皇の退位について歴史を振り返りながら解説。
中学生・高校生にもわかるようにと仮名をふるなどして,
「国民全体でよくよく考えていきましょう。」と締めくくっています。
本郷和人『日本史のツボ』(5月14日)
JMOOCの「日本中世の自由と平等」の講義を受けて以来,本郷先生のファン(?)です。
本郷氏には3つの側面があると思います。
1つ目は学者としての側面。
本人も「本職は『大日本史料』,そのうちの第五編という史料集を編纂すること。」
と「あとがき」でおっしゃっています。
2つ目はバラエティーの顔。
楽しく,わかりやすく専門の中世以外でも解説してくれます。
3つ目はこの本のように一般向けだけれども,
専門的なことをわかりやすく本に書いてくれるところ。
本郷氏の講義や他の本をまとめなおしたような本でしたが,すっきりよかったです。
最後に,本郷和人氏の奥様,恵子氏
本郷恵子『怪しいものたちの中世』
以前に読んだ『買い物の日本史』同様,
日本中世史の一面,
教科書にも,テレビのドラマやいわゆる歴史ものにも出てこない歴史の本。
現在のような警察のない時代,ばくち打ちに騙されても騙され損。
天皇のご落胤,と称する者がいても怪しいし,迷惑。
自由度の高い多様な男女関係の中世宮廷社会では,
院や天皇のご落胤は,無数にいたに違いない。
院政を始めた白河上皇。
諸国を支配する受領たちの人事を一手に握り,院に富が集中。
白河院は大寺院を創建。
寺院創建で善行を積んだつもり?
・・・次は院,恵子さんの旦那さんの『上皇の日本史』を読もう!
ちなみに本郷恵子氏の『買い物の日本史』
読書メーターにメモする少し前に読んだ本なので,記録がありませんが,
ここで出できた買い物とは・・・
私が面白かったのは,
官位,浄土・極楽テーマパーク
です。
PS.ただいま本郷和人『上皇の日本史』約3分の2読みました。(9月1日)
おもしろい!
ちょっと詳しくて,難しいけど,
詳しすぎるところは,さらっと読んで,っと。
だいたい,高校レベルの日本史では,
後鳥羽上皇以降,両統迭立としては多少出てきても,
天皇や上皇は出てこないような気がします。後醍醐天皇まで。
たとえば,御成敗式目は,御家人の間の法令であって,
朝廷は朝廷で律令・・・といわれても,
鎌倉幕府のことばかり勉強して,
朝廷側のことは一般的にはあまり知られない。
そこをカバーするのが本書。
詳しくは後日。