ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

江戸時代の福井大池をめぐる訴訟

2022-03-31 10:11:11 | 日記 地域
3月29日の福井大池です。

池の向こうには,桜の並木道があるのですが,29日の時点では,まだちらほら・・・でした。

ところで,
福井荘と文覚については,以前書きました。
鎌倉時代だけではありません。福井大池をめぐる対立は。
今回も同じく太子町立歴史資料館です。
(許可をもらえば,写真撮影可 あいかわらず,ガラケー撮影のため写りが悪い)



写真は「福井大池池床論争裁許絵図」とその裏書です。
宝永5年(1708年)のものです。
福井大池の池掛り6ヶ村(大池の水で田んぼを作る村々)(かつての福井荘)が
原村(かつての太田荘)を訴えました。
その水利の範囲は,龍野藩・林田藩・京極丸亀藩(飛び地)と複数の藩にまたがっているため,
京都町奉行所で4年がかりの裁判の末,宝永5年に決着したのです。

で,その内容は・・・
展示には簡単な説明があるのですが,翻刻はついていません。
よし!それなら自分で読んでみよう!と頑張っているのですが,(写真の裏書)
ただいま400字詰め原稿用紙2枚ほぼいっぱい書いてもまだ終わらない・・・。長い・・・。
この程度で長い・・・というようではダメでしょうが,1時間以上集中的して読んでいると疲れます。
もちろん,読めない字もあります。
字を読むことに頑張っていて,文章の意味を考えるところまでなかなかいきません。
そういえば,以前,NHK学園のいつものH先生に
「一文字読み間違えただけで,意味が全く違ったものになることがあります。」
というようなことを言われたことがあります。
(正確には,「書かれたことがあります。」ですね。)
やっぱり古文書は難しい!でもそこが,面白い!

もう少し時間をかけてみます。

29日福井大池の桜はまだでしたが,前に少し書いた近所の神社の桜です。
福井大池同様,水に関わる神社です。
25日に開花!と言っていたところが,30日にはこの通り!


春ですね。


PS.はっと思い出しました。
裏書の書き出しは,
「播州揖東郡天満村・・・」
ということは,天満村の歴史の本に何か載っていないか・・・と徒歩3分の図書館へ
ありました。『天満村史』
ちらっと見ると,福井荘,福井大池等の記述がいっぱい!
目次には,「宝永期の論争」という語も
早速『天満村史』を借りてきました。
NHK学園の2022年度教材も1週間ほど前に届いたのですが,しばらく福井大池にひたります。
(ただし,『解説ノート』は第1回課題のみの「暫定版」。教材作成が遅れているそうです。
 やっぱりコロナのせいかな?
 そういえば,減らないうちにまた増えてきましたね,感染者数)
ちなみに,先日返ってきた2021年度第10回課題は,あいかわらず普通の「A」でした。
(3月31日午前11時ごろ追記)



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最近読んだ本

2022-03-25 12:28:53 | 日記
最近読んだ本

「性差の日本史」展示プロジェクト『新書版 性差の日本史 』(インターナショナル新書)
2020年に国立歴史民俗博物館で開催された企画展「性差(ジェンダー)の日本史」をまとめた本です。
最初の卑弥呼の記述から,ビックリ!でした。
最後に書かれた「今回の展示で使用された館蔵資料は,大部分がジェンダー資料として収集されたものではなく,「ジェンダー」という視点で再評価されたものです。」という文が心に残りました。章としては,「第6章 性の売買と社会」が印象深かったです。
その中に出てきた『梅本記』はNHK「歴史探偵」の「吉原遊郭」でも取り上げていました。
たまたま見つけたつい最近の新聞記事を下に追記します。
追記:2021年11月23日 神戸新聞NEXT「戦後から70年,尼崎の色街「かんなみ新町」に幕 組合解散し風俗店廃業」(見出し)  ほか

渡辺 尚志『言いなりにならない江戸の百姓たち: 「幸谷村酒井家文書」から読み解く』
久しぶりに面白い本を読みました。
江戸時代の村の仕組みを丁寧に説明してくれたのち,幸谷村という一つの村を例に,古文書を解説付きで載せながら,江戸時代の百姓たちの姿をみています。
実は最近,江戸時代における私が住む地域での水を巡る古文書等を読みました。(活字です。)
A三ヶ村がM神社の近くで水をとれ高に応じて三方に流れるようにし,三ヶ村が管理していることなどが書かれていました。
うまく言えませんが,なんともおもしろいです。
(ちなみに,渡辺 尚志『百姓の力 江戸時代から見える日本 』(角川ソフィア文庫) ただいま読書中)

香川雅信『図説 日本妖怪史 』(ふくろうの本/日本の文化)
2年前の4月25日~兵庫県立歴史博物館で「特別展 驚異と怪異」が始まるはずでした。
しかし,コロナで展覧会は延期。博物館も閉館。
そんな時,担当の香川先生が特設のTwitterで当時流行のアマビエだけでなく,この本に書かれている妖怪史等も少しずつ書いてくださいました。
この度,この本で,順追って理解することができたように思います。
ちなみに,「驚異と怪異」は6月23日~8月16日まで開催されました。
今歴博は改装工事のため休館中ですが,香川先生は次はどんな企画をしてくださるのか,今から楽しみです。

現在読んでる本,他に2冊
平井 敬『すごろくで学ぶ安政の大地震』 (爽BOOKS)
『イラストで見る200年前の京都 『都名所図会』で歩く京都案内 』(じっぴコンパクト新書)
→『都名所図会』はネットで全文読む(見る)ことができます。(日文研)
 活字ではありませんが,とても読みやすいです。
 私は「四條河原夕涼み」が好きです。

けっこう読みやすい本ばかりです。
中公新書とかでも眠くなるから困ります。情けない・・・。
私が読む本は,歴史中心。それもほとんど江戸時代です。

最近は,疫病(コロナ)・災害(地震),そして,戦争・・・
気が滅入ります。

そんな中,
今日,上に書いたM神社で見つけました。


一部を拡大します。

桜の開花です!


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明治6年の地籍図

2022-03-08 15:00:41 | 日記 地域
先日,NHK学園古文書・2021年度解読実践コース第10回を提出しました。
第10回は明治6年の地租改正に関する文書でした。
どこかで・・・
提出後ですが,思い出しました。
たつの市揖保川町新在家の「重要文化財 永富家」の蔵にあったはずです。

ということで,
今日,永富家へ

(写真は,永富家の庭の梅)

永富家には,1年半ほど前に行って,蔵の古文書を見たのですが,近現代は苦手!とスルーしていました。
今回は,地租改正に焦点を当てて,永富家へ (写真撮影可)
蔵の入り口すぐ左にありました!「新在家村地籍図」(明治6年5月の記述あり)   (写真うつりが悪すぎるので,小さく)
図には,細かく,境界線,地番,所有者が書かれています。
「惣反別弐拾五町九反三畝五歩半
  此高二百七拾四石五升四合」ということは,面積と石高です。
「播磨国揖西郡新在家村」に続けて,戸長,副戸長等の名が書かれていました。
同じケースに地券もおかれていました。

隣のケースにあったのは,天保八年(1837年)の「新在家絵図」

ここには,
「三百石七斗五升弐合
   内
  弐拾六石七斗五升三合先年永荒
 残二百七拾三石九斗九升九合」  そのあと,
「揖西郡新在家村」に続けて,年寄,庄屋等の名が書かれています。
もちろん,地番等は書かれていません。こちらは石高です。
描かれた目的が違うのでしょう。
私がおもしろい(?)と思ったのは,絵図の下の方,
「正條御高札迄拾七丁三拾五間二尺」と隣の村の高札迄の距離を書いているところ。
ざっと計算すると,2㎞弱?
正條交差点すぐ近くのJR竜野駅から永富家住宅までネットで調べると(NAVI TIME),2.1㎞!
すご~い!
と喜んでしまいました。

解読実践コースは2016年度からはじめて,次は2022年度。
(その前に,初めての古文書,基礎コース,応用コース,応用ステップ2)
3月半ばから順次発送とのことなので,次の教材を楽しみに待っています。

(いつものことですが,翻刻ミス等があったらすみません。)


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