ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

浮世絵:続編。本の紹介

2017-10-28 07:41:49 | 日記 本
読書メーターから2つ

田辺昌子編『カラー版 徹底図解 浮世絵 江戸庶民が愛したメディアアートの歴史・名品・技法』
「読んだ本」というよりは,「見ている本」。
わかりやすいし,何度でも見たい本。
最近,テレビで北斎など浮世絵を扱った番組が多いけど,
「浮世絵ってこうやって作るのか」「こんなのもあるのか」と勉強になります。


大久保純一『カラー版 浮世絵』
岩波新書というと,難しい気がしていましたが,読みやすかったです。
最近,浮世絵関係のテレビ番組を見てから本を読んだからかもしれません。
くすっと笑ってしまう浮世絵師の性格というか・・・。
例えば,役者絵。写楽は「真を描く」から役者の加齢による容姿の衰えまで描いてしまう。
その点豊国は美化して描くから当時は豊国の絵の方が人気があったとか。
風景画では,北斎はコンパスで回転させたような構図,
広重は情緒豊かに描き出すとか。
面白いですね。
鈴木春信と喜多川歌麿,国芳など書きたいことはまだまだありますが,字数が・・別の機会に。


浮世絵全般,作り方などを調べたくて,
稲垣進一『知識ゼロからの浮世絵入門』を図書館で借りました。
買おうと思ったのですが,絶版。
そこでいい本が別にないかと探したけど,
大久保純一『カラー版 浮世絵』も絶版。
図書館で借りました。
やっと見つけたのが,
田辺昌子編『カラー版 徹底図解 浮世絵 江戸庶民が愛したメディアアートの歴史・名品・技法』
これは,私にはちょうどよかったです。

同じく,岩波新書のカラー版
岩切 友里子『カラー版 国芳』をネットで注文。

浮世絵関係のテレビ番組といい,本といい,
すっかりはまっています。
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錦絵はいかにつくられたか(続編)&錦絵基礎本&鈴木春信・喜多川歌麿・歌川広重

2017-10-26 07:30:15 | 日記 本
10月14日
「錦絵はいかにつくられたか」(国立歴史民俗博物館2009年図録より)の続きです。

第四部 錦絵を科学する
国芳の「御庭の飼鳥」(以前の「英雄たちの選択 国芳」(10月6日)で,
名前がわからないと言っていたものです。)を
画像計測技術を駆使して復元を試みます。

ラマンで見る錦絵の色
 携帯型ラマンイメージング装置
  ラマン分光法・・・レーザー光を照射し,発生する散乱(ラマン散乱)光を観測
          すると,元素の結合に関する情報が得られます。
          これを解析すると,試料の化学構造が推定できます。
          この装置は「試料にやさしい」照射だそうです。

ここで,赤は?青は?緑は?黒は?とわかってきます。

例えば,青。
初期は「露草」,
次に藍の葉から抽出する「藍」,
1830年頃から「ベロ藍(プルシアンブルー)」
 (1704年に初めて製造された人工顔料で,
  1826年頃から大量に安価輸入されたそうです。)
で,
歌川派の色版,錦絵を測定すると
ベロ藍特有のシアン化合物イオン(CN⁻)のラマンバンドが測定されます。

私には難しいですが,最新の科学から,
何を使って色を付けているのかがわかるということですよね。


画像計測によって錦絵を再現します。
残っている絵具などの解析から,
絵具をつけることなく,さわらずに,摺りあがりを再現します。

版木の彫りの凸凹を推定し,コンピュータ上で再現。

何らかの事情で出版されなかった
国芳「御庭の飼鳥」
嘉永2年(1849年)版木は彫られたけれど,
版木のみで摺り絵の残っていないものでも,
再現!


詳しくはわからないけど,科学はすごい!


この図録,ほしい!と思って探しましたが,絶版。


錦絵はいかにつくられたか?と思い,
他の本を探しました。

稲垣進一『知識ゼロからの「浮世絵」入門』:図書館で借りました。
わかりやすく,ほしいと思ったのですが,絶版!

やっと見つけて買ったのは,
田辺昌子監修
『カラー版徹底図解 浮世絵 江戸庶民が愛したメディアアートの歴史・名品・技巧』
今の私にピッタリの入門書です。


この前から,ハードにとっているテレビ番組も見ていますが,
おもしろいです。


日曜美術館「錦絵誕生~浮世絵師 鈴木春信」
大小の暦から錦絵は広まったそうで,なるほどです。
明和のころって,文化の変革期ですね。
この頃は,金持ちが金に糸目を付けずに,つくらせたのですね。
美人画ってみんな同じと思っていましたが,
鈴木春信のすらっと現実離れしたなよっとした美人など,
画家の個性があるんですね。

江戸のリアルウーマン~歌麿が描いた女たちの物語~
何?この番組!とはじめは思いましたが,
歌麿が描いた茶屋の“おきた”に私が惚れました。
歌麿の絵に出てくる美人は個性的で,きりっとしてカッコいいですね。

北斎については
有名すぎるので,書くのはパスです。
歴博ボランティアの大先輩が
大阪の「北斎展」に行ったそうですが,平日でも入場するのに30分待った,とのことでした。
券を買っていなかったらさらに,1時間待ったのではないかと言っていました。


長くなりましたが,・・・
浮世絵のことを知らなすぎるので,
何を読んでも,何を見ても勉強になります。

それからもう一度,
国芳などの風刺画に戻り,
江戸末期の庶民や社会情勢を考えてみたいです。


PS.明和のころって,田沼意次の初めのころですよね。
この頃は,金に糸目を付けずに,豪華な錦絵を描かせたことが出てきました。

幕末が近づいてきたころ,
国芳が活躍したころになると,
錦絵は大量生産され,今のお金でいうと,ワンコインぐらいで買えたんですよね。
100年弱ですごい進歩だったんですね。
江戸時代ってすごいですね。

幕末のころの錦絵の上に書かれた文を読んで,
当時の庶民や社会情勢を見てみたいと思っています。

古文書も頑張ろう!


PS.その2
読書メーター10月13日より
EDO-100: フカヨミ!広重『名所江戸百景』

江戸と言われても,関西の人間にはよくわからない。
そこでネットで江戸時代の簡単な地図を探し,地図で場所をチェックしながら読みました。
たったそれだけのことなのに,わからない本がなるほどと思う本に変身。
もうすぐ明治維新という時代の,大地震や大風災からの復興を願う,
国芳のような風刺とはちょっと違うけど,主張を持った広重の絵を楽しめました。
その広重はコロリで死んだ(?)と訃報が伝わったのですか・・・。

読書メーターはここまでです。字数制限があるので。

この本から広重の「裏」がわかりますよね。
「時代」がわかりますよね。
大地震,大風災,コロリなどなど

やっぱり,幕末近い浮世絵の文が読みたくなりました。

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期日前投票が多いわけ

2017-10-21 10:48:02 | 日記
YOMIURI ONLINE 衆院選2017の10月16日の記事で,
期日前投票について書かれていました。
その中に写真と一言,

「臨時の期日前投票所で、列を作って投票を待つ市民ら(兵庫県姫路市網干区で)」

え?これって全国バージョンでしょ?


そうです。
網干ではもう衆院選は終わった?のです。

私も10月14日に写真の網干市民センターで期日前投票をしてきました。

投票が終わって,立会人の自治会長さんに聞かれました。
「何分待った?」
「30分」
自治会長さんの話では,1時間待ちの時もあったとか。

普段,期日前投票が網干で行われることはないのに,
臨時で10月14日15日に期日前投票所ができたそのわけは・・・


10月21日22日は
網干の魚吹八幡神社の祭りだからです!

が,
今日はすでに雨・・・。
明日は台風が近づいてくることもあって,暴風雨?とか・・・。

今,
地域の放送が聞こえてきました。

「予定通り,行います。」

播州というところはそういうところなのです。

特に,灘や網干は

さ,娘と村練りを見に行きましょう!

でも・・・,
明日は大丈夫かなあ?
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兵庫県立歴史博物館:特別展「ひょうごと秀吉」始まりました!と重複しますが,第9回「あなたの声」

2017-10-18 14:50:58 | 古文書
兵庫県立歴史博物館:特別展「ひょうごと秀吉」始まりました!
と重複しますが,
NHK古文書・解読実践第9回「あなたの声」


先日,兵庫県立歴史博物館の特別展「ひょうごと秀吉ー近年の新紹介資料を交えて」の
開幕式と担当学芸員の展示解説に行ってきました。

“近年の新紹介資料”が中心で古文書が多く,
あるボランティアさんは,
「一般の人には難しすぎるのではないか。」と
心配していました。

しかし,このような古文書などが残っており,新たに発見されるからこそ
“歴史”がわかるのだと
私は思い,古文書の勉強を続けています。

秀吉が茶々に宛てた書状は,最近新聞にもとりあげられ,
今回,第一番に展示されていました。

私個人としては,豊国神社蔵の豊臣秀吉像がよかったです。
秀吉を描いたのは狩野山楽と伝えられているのもですが,
その上に秀頼自筆の
「豊国大明神 秀頼書」,
それに,秀吉自筆の「つゆとをち・・・」
と有名な辞世の和歌の草稿と思われる文字が書かれています。

他にも,ずっと前の「あなたの声」にも書いた
龍野神社旧蔵文書も多数展示されています。

きっとこれを読んでくださっている先生,
ぜひ,兵庫県立歴史博物館におこしください。


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「錦絵はいかにつくられたか」(国立歴史民俗博物館2009年図録より)

2017-10-14 15:09:41 | 日記 本
最近,北斎など浮世絵に関するテレビ番組が多いですね。

そこで,歴博当番の合間にこの図録を見ていました。

第一部 絵双紙屋
浮世絵版画には2種類,
版本:本の形態と
それ以外の一枚絵があります。
錦絵は一枚絵のうち,
明和2年(1765)以後に確立された多色摺技術を用いて摺られたもの
しかも市販されているものをさすことばです。

錦絵は,
版元である地本問屋(じほんどんや)の出資のもと,
絵師が原稿である版下(はんした)を描き,
彫師が版木を彫り,
摺師(すりし)が摺るという分業によって生み出され,
広く江戸市中で販売される商品のことです。

版元である地本問屋で販売するものもありますが,
絵双紙屋(えぞうしや)の店頭で市販されます。

地本問屋は,錦絵,草双紙,浄瑠璃の稽古本など大衆刊行物
また,商家の引札(ひきふだ:宣伝ビラ)も作成しています。

絵双紙屋は小売で,盛り場などで売っています。
多角経営をしており,小間物や薬,化粧品なども販売しています。


第二部 錦絵出版事情  ー世相と風刺ー
版元はつねに人々の関心をひく題材を探し求めていました。
購買意欲をかきたて,錦絵の売り上げを高めるためです。

人気役者を描く役者絵,
流行の装いで着飾った女性を描く美人画,
江戸末期になると,
「死絵」:人気役者の死を悼むものです。
見世物や寺社の開帳,集客がある催しを画題にしました。

〈土蜘蛛の衝撃〉
歌川国芳「源頼光公館土蜘作妖怪図」
これは衝撃を与えました。
天保の改革を風刺し,
風刺画が一つのジャンルになりました。

〈鯰絵〉
安政2年(1855)10月2日,安政の大地震の浮世絵です。
版元名も絵師名も欠くものが多いです。
速報性が重要で,
出版不許可を恐れるため,検閲を受けませんでした。


第三部 版木からみる錦絵
版木が残ることはまれです。
商品力がなくなりと,かんなで削られ,別の錦絵を彫る版に再生されるためです。

主版(おもはん:墨版(すみはん)ともいいます。)と
色版があります。


第四部 錦絵を科学する


え?
これって,先日の「英雄たちの選択」でやっていたことと同じです。
というか,
国立歴史民俗博物館が国芳の幻の浮世絵を再現していたんですよね。
国立歴史民俗博物館が以前の企画展示の際にしていたことを
「英雄たちの選択」で紹介したということです。


さあ,たまった浮世絵関係の録画を1週間ほどかけて見ていきましょう!
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