毎朝、決まった時間に影の薄いアフリカンが通りを歩いていた。ぼくはデリー刑務所に収監されていたから彼を見るのは一年振りだ。今、彼の歩く足どりを見ているとしっかりしている、スタッフを止めているようだ。ピクニックGHの屋上の部屋で彼に会ったことがある。ぼくはアフリカンとスタッフの取引きをしていたが、部屋の奥で片膝座りしてる彼を見た。ブラックの黒い肌に光を反射して流れ落ちる液体、床が赤い。ブラックの肌から血管は見えない、太股から血を流しながら彼が注射を打っていた。腕には針を打つ場所がもうなくなっていたからだ。どうしてスタッフを断つことができたのか、アフリカンの肉体は強い。
コンノートは高級な店が軒を並べるニューデリーの中心的な商業地だ。お金持ちのインド人や旅行客で華やかに賑わっている。何を思ってかぼくと二ナは恋人のように腕を組み、宝石店やブティックをうっとりとウインド・ショッピングをして楽しんだ。マクドナルドで昼食をしアイスクリームを持って公園を散歩した。
「トミーは日本へ帰るんでしょう。私も行ってみたい」
「うぅん、いずれ帰るけど、まだ裁判が終っていないからね」
「明日、裁判所でしょう。一緒に行ってあげる」
「本当、助かるよ。朝、迎えに行く」
帰りのオート力車の中でスタッフが効いて眠くなったのか、彼女は痩せて尖ったぼくの肩に頭を寄せた。
コンノートは高級な店が軒を並べるニューデリーの中心的な商業地だ。お金持ちのインド人や旅行客で華やかに賑わっている。何を思ってかぼくと二ナは恋人のように腕を組み、宝石店やブティックをうっとりとウインド・ショッピングをして楽しんだ。マクドナルドで昼食をしアイスクリームを持って公園を散歩した。
「トミーは日本へ帰るんでしょう。私も行ってみたい」
「うぅん、いずれ帰るけど、まだ裁判が終っていないからね」
「明日、裁判所でしょう。一緒に行ってあげる」
「本当、助かるよ。朝、迎えに行く」
帰りのオート力車の中でスタッフが効いて眠くなったのか、彼女は痩せて尖ったぼくの肩に頭を寄せた。