
桜山(591メートル)は藤岡市の南西部。埼玉県と県境を分ける旧鬼石町にある。今、山頂付近には国の天然記念物に指定されている「フユザクラ」が咲いている。山頂近くまで、車で行けるが、歩いて登っても面白い山である。
登山道は何通りかあるようだが、私は東側の八塩温泉から歩いた。往路で約1時間50分。
立派な県道と平行しており、予算が取れたから作ってしまったような立派な道路「ふるさと通り」を鬼石方面に向かうと、八塩温泉の辺りに登山道入り口の案内と駐車場がある。民家の間を通過し、小さな神社を過ぎた辺りに登山口。ここから20分ほどで、東南側に展望が開ける弁財天山に着く。神無川の流れの南側は埼玉県。ヤマツツジが多い。
ここから下り、ガンバレ坂と書いてあるジグザグの急登を登る。春に来たとき「アズマイチゲ」を見つけた辺りまで来ると、登りは一段落する。この先は、残念ながら植林されたスギとヒノキのつまらない林道が桜山の駐車場まで続く。
平日の桜山は人の数が少なく静かだ。桜はまだ咲きそろっていない感じ。13,14日の週末辺りからイベントも本格化するようだ。モミジの紅葉、御荷鉾山や秩父の山並みの遠景にフユザクラが際立っている。遠景の山が雪化粧すれば絶景だろう。
山頂付近には5千本のフユザクラが植えられているという。日露戦争をの戦勝を記念して植林した桜の中に混じっていたのだそうだ。ネットで調べてみると「山桜と藤桜」「山桜とマメザクラ」の雑種などいろいろ書かれている。「フユザクラ(冬桜)とカンザクラ(寒桜)は別」などなかなか難しい。