
思いがけない時、思いがけない花に出会うと小躍りして喜ぶことがある。私が知らないだけと思うが、この花を地元の藤岡市で見つけるとは思わなかった。今までに一度だけこの花の写真を撮ったことがある。大清水から尾瀬沼に向かう林道の脇に咲いていた。名前も判らず、そのままになっていたが、カミさんのお茶の本を何気なく見ていたら、紹介されており、それで知った。
藤岡市西南部の山の中。と言っても、舗装道路沿い。鳥の姿や植物に細心の注意!?を図りながら歩いていたつもりだが、その注意が途切れた頃に偶然に見つけた。小用を足すため止まった目の前にあった。花のピークは過ぎており、少し花の色が薄く、葉も黄色っぽくなっている。が、まだ蕾も残っている。
「ツルニンジン」は「キキョウ科」。花は筒状で外側は白っぽい薄緑色。内側は薄い赤紫のグラデーションがかかっている。目立たないが、可憐な花。本物のキキョウの派手さはないが、仲間と言われれば「そうか」という感じはする。ニンジンらしさはどこにも感じられない。「根が太く茎が蔓になることから」この名が付いたという。根を見たことがないのでわからないが、ニンジンに似ているのかもしれない。根は薬用にされるという。