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これまでに得られた短評・感想を数件ここに掲載させていただき、拙著「現代中国訳の聖書: モリソン訳から改訂和合訳聖書に至る翻訳史」の評価を推測いただければ幸いです。2015/12/11所蔵機関更新。

 [せせらぎ出版撮影]

短評:


内田慶市(関西大学図書館長)
「中国の聖書翻訳史について概観できる本はあまりない。本学(関西大学)の図書館に1部送っておいてほしい。今、中国でもこの方面の研究が始まっているところだ。」(この分野の権威)


大川 均(大阪外国語大学中国語科卒、青山学院神学修士)
「よく書かれている。面白かった。本の厚みは問題ではない。中身だ。」


植田真理子(ばべるばいぶる主宰者、聖書について滅法詳しい)
「ブリッジマン訳の扱いが、現代中国語訳聖書ということではこれだけ軽くなってしまうのか、という驚きです。というのは、ブリッジマン訳は日本の明治訳に決定的な影響を与えたものだからです。なにしろ訓点つきで日本で出版されましたから (私のサイトでも公開しております)。 しかも、明治訳が出た後にも発行されている。ちょうど、新共同訳が出た後も口語訳聖書を使う教会のために口語訳聖書を出し続けてるように、明治訳が出た後も、訓点付きブリッジマン訳のニーズがあったというわけですから。明治訳はKJVからの翻訳と言われますが、実はブリッジマン訳からの翻訳なのではないかというくらい、日本語訳聖書のルーツとなる翻訳なものですから。」
「日本の聖書翻訳史から見るとブリッジマンはとても重要なのですが、中国側から見るとそうでもないのだなと気づかせてくださいました。」
「和合本がどういう本であるかが沼野様の本でよくわかり、とても勉強になりました。」


薛恩峰(桜美林大学専任講師・チャプレン)
「今日、中国国内の教会と海外の中国人教会で愛用されているのは和合本聖書(Union Version)ですが、この聖書はどのようにして誕生したのでしょうか。沼野治郎氏のこの著書は、この問いに対する答えとなるばかりでなく、中国語訳聖書の略史と今後の課題を知るためのよい参考書でもあります。・・日本語訳聖書の歴史を理解するには、まず中国語訳聖書の歴史を知る必要があると言えましょう。」(序文より)


小林裕一郎(広島国際学院大学大学院 現代社会学研究科博士後期課程)
「私は門外漢ですが、翻訳史ということで興味深く読みました。緻密な内容で大変力を入れて執筆されたことが分かります。」


Amazon に出ていた書評(2014.08.08)より
「明末から現代までの漢訳聖書の歴史を簡単に紹介した本だ。邦訳聖書の歴史の上でも漢訳を読み下しにした聖書から受けた影響は大きいので、それを知るには重要だ・・・薄い本だが、パセ神父の訳稿には複数の原稿がある事は知らなかった。文理訳までのように宣教師が主体となった翻訳から、現代は中国人による翻訳が主になってはいても、日本での翻訳のようにナイダの理論に影響されたものやアメリカの福音派の影響下にあるものなどといった翻訳があるので、完全に自立しているわけではない。邦訳もある回復訳にも立項している。」


黒瀬博(東京西バプテスト教会牧師)
「先日この本を手に取り、早速購入しました。日本語聖書にとって、中国語訳は非常に重要な意味を持っていると考えていますので、このような著書が出版されたことは大変喜ばしいことと思います。
 また、内容も情報の少ない和合訳についてかなり詳しい情報が書かれていますので、大変教えられました。和合訳の歴史はあまり知られていないのではないかと思われますので、先生の解説は非常に重要なものだと思います。和合訳が100年にわたり使われ続けているというのはすごいことで、成功した翻訳であることは確かです。
 ところで、一点p. 12にモリソン訳の聖書各書の書名が挙げられていますが、これが正しいかどうか疑わしいと思われます。創世歴代伝、出以至比多地伝、算民数伝となっているのを見たことがあります。一度確認いただければと思います。」
(これについて、確認したところp. 12で参照した都田が今日の書名で表記していたことが判明した。ご指摘に感謝致します。著者) 


長坂聖マリヤ教会 司祭眞野玄範
「わかりやすい概観に加えて、具体的な訳例もあって、とても学びになりました。」


上記植田真理子さんからは、私がTwitter に書きこむと即座に反応があって購入された。この短評からも日本語聖書に対するブリッジマン訳の影響がすこぶる大きかったことがわかる。なお、8月以来、港区南麻布のLDSブックストアでも購入できる。

[献呈への礼状]
「貴重な資料をご恵贈頂き心より御礼申し上げます。大切に用いて参ります。貴いお働きの上に主の豊かな祝福をお祈り申し上げます。今後のご活躍にも期待しつつ、感謝して」日本聖書神学校 図書館

地方出版・少部数の本 新刊速報 2014/07/08 に「哲宗 現代中国語訳の聖書 モリソン訳から改訂和合本聖書に至る翻訳史」と紹介された。books-neil.seesaa.net/article/401292589.html

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関連して
ブログ「海辺のノート」7 Mar 2007 「中国のプロテスタント教会概説」に詳しい記事が出ている。
http://michinori-mano.net/?p=604#comment-547 



コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
amazon.comで購入できました (昼寝ネコ)
2014-08-08 14:42:39
ご熱心な執筆活動に、頭が下がります。amazon.comで検索したところ、残り2冊となっていましたが、購入できました。到着を楽しみにしています。

中国に関しては、共産党政府の政治的動向、あるいは人民解放軍の軍事動向、さらには水、大気、大地の深刻な汚染と、それに伴う奇形児出産や呼吸器系のガン患者の多発など、どうもいいイメージが伝わって来ません。

一方、絶望的な不満を抱く一般大衆の暴動が頻発している様子も目にします。

そんな中国に、教会やキリスト教を受け入れる方が、どの程度存在するのかまったく理解していません。ただ、個の人間としての存在と人格形成を有神論的に目指す方がいらっしゃるのであれば、それは同じ人間として尊重したいと思いますし、過酷で不安あるいは絶望的な環境の中で、希望を持ち続けようとされる方々に対し、深い敬服の念を抱いています。

私自身は国内で、個人と家族を対象として、いろいろな種類の緊急事態に備えていただくために、
「ファミリー・インテリジェンス」という考え方を一緒に学ぼうと提唱すべく、準備を進めています。

国家・軍事・企業インテリジェンスのいずれにも、改めて考えてみると、「人間個人の内面世界を守り育てる」という視点と手法が欠けていることに気づきました。

そこを埋めるのは、アカデミックな倫理学や道徳学、思想・哲学などの知識よりはむしろ、私自身を含む「市井の一般市民」が、本質にアプローチしやすい「宗教的視点」ではないかと思っています。

もちろん、宗教にはそれぞれの出自がありますのでそれを峻別し、さらには、安易に人間に傾倒することの危険性は指摘しなければならないと考えています。

ごく最近の発想ですし、まだまだ試行錯誤の最中ではありますが、ご著書を読ませていただき、さらに中国国内のキリスト教などの宗教を信仰される皆さんの動向も教えていただきたいと希望します。

引き続き、宜しくお願いいたします。
 
 
 
ご笑覧ください (NJ)
2014-08-08 17:05:27
拙著のご購入、まことに感謝に堪えません。題名の割に薄く小さい冊子であることをお断りいたします。中国についてはご指摘のように問題山積で、近い隣国に住む私たちは懸念と時に迷惑感を抱いています。・・小著、届きましたら、ぜひ感想をお寄せください。jiro_nmn68@hotmail.com 宛てに。

ファミリー・インテリジェンスについて穀粒で拝見したように記憶しています。ゆっくり学ばせていただきたいと思います。
 
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