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モルモン教会 メドーズ山虐殺事件に謝罪

2007-09-14 18:57:20 | モルモン教関連


アイリング長老が声明を読みながら途中声を詰まらせて語るの
を聞いて、遺族代表のパティ・ノリスさんは「本当に申し訳な
く思う気持ちが感じられた、ほぼ謝罪の意図を聞いたと思う」
と語っている。この行事は9月11日セントジョージの北西56キ
ロにあるメドーズ山で行われ、遺族など400人が出席した。

メドーズ山の虐殺事件は1857年9月11日、カリフォルニアに向か
うアーカンサスの開拓者一行が安全に通過させるので武器を差
し出すよう言われ、そのようにした後、近距離から銃撃、ある
いは刺殺、殴打されて女、子供を含めた120人が虐殺された事件
である。当時ユタのモルモン教徒は連邦軍の攻撃に備えて殺気
立っていた時期であったとはいえ、殺害に至った理由について
はまだ十分わかっていない部分がある。インディアンのパイユ
ート族が事件にかかわったとされてきたが、教徒の指示に強い
られて関与したとみられている。またユタ南部の自警団長ジョ
ン・D・リー(モルモンの改宗者)が手を下したとして、事件の
20年後死刑判決を受け処刑されているが、教会の身代わりに罪
を負わされたと当人は考えていた。また、この事件を防ぐため
の書簡がブリガム・ヤングから送られたが、間に合わなかった
と言われている。ブリガムヤングの関与、責任についても争わ
れている。

この度、アイリング長老は、最近明らかになった学者の研究結
果にもとづいて、教会の関与について認めざるを得なくなった、
と述べている。それはリチャード・ターリー Jr. らによる「メ
ドーズ山の虐殺」で近刊予定である。(ターリーは教会の「家
族・歴史局長」)。

なお、教会の機関誌エンサイン9月号もメド-ズ山虐殺事件に
ついて8ページにわたる記事を掲載していることが報じられて
いる。事件の150周年に当たり、数多くの研究が著され、メディ
アでも取り上げられて、映画にもなっていることが、教会にも
対応を迫ったことが考えられる。

この問題は教会の最も暗く、論争を呼んだ恥部であり、「おぞ
ましく、クリスチャンの心と行いに背く、言い訳の通らない蛮
行」(アイリング)であった。今回のことは、遺族にとっては、
広島の原爆慰霊祭にアメリカの大統領が来て詫びを述べたこと
に相当するようなできごとであったと思われる。

情報源: 
Associated Press http://ap.google.com/article/ALeqM5ggz44H5s_dPSr_06i6_YeAkRK1dQ
Salt Lake Tribune
http://www.sltrib.com/News/ci_6862682
モルモンの泉
http://otd9.jbbs.livedoor.jp/915374/bbs_thread?base=15683&range=1&disp=0#message_15683


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2 コメント

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読みました (Wasatch_15)
2007-09-14 20:34:13
教会機関紙の記事を読みました。

教会員が皆知らなければならないと思いました。

記事の最後には、虐殺の生存者の子孫の何人かは末日聖徒なのですが、彼らの複雑な思いと証も短く載せられています。
返信する
私も読んでみたいです (NJWindow)
2007-09-14 21:01:54
コメントありがとうございます。

今購読していないため、めったに手にとって見ることがありませんが、是非この号は手に入れて読んでみたいと思っています。

今回はモルモンの泉の雑談部屋でタローさんの書き込みで先に知り、英語の検索ページに行って記念行事のことを知った次第です。
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