「ゆず巻き」
主な伝承地域 宇都宮市北部
主な使用食材 ゆず、だいこん
歴史・由来・関連行事
「ゆず巻き」は、だいこんでゆずの皮を巻いて、2~3日程甘酢に漬けた郷土料理。秋の祭りや正月には欠かせない一品だ。
宇都宮市北部を中心に栽培される寒冷ゆずは、温かい地方で栽培されているものより香りが強く肉厚。うどんの薬味や風呂に入れるなど香りを楽しむイメージのゆずだが、宇都宮周辺で栽培されるものは、肉厚なので食材として適している。
宇都宮市北部のおせち料理に欠かせないのがこの寒冷ゆずを使った「ゆず巻き」。雑煮のあとには、甘酢に漬けれられたゆず巻きが口の中をサッパリさせる。だいこんは生のまま使ってもよいが、半日から1日ほど干すと歯ごたえや保存性がよくなる。
食習の機会や時季
10月から12月が収穫時となるゆずと、冬野菜の代表格、だいこんを使った「ゆず巻き」は、お正月料理の定番として親しまれているほか、秋の祭りにも欠かせない。
飲食方法
薄く切っただいこんでゆずを巻き、巻いただいこんを楊枝で刺す。甘酢をかけて2~3日置くと完成する。調理方法は地域によって異なり、だいこんは干したものを使うところや、生のまま用いるところもある。干す場合は、薄く輪切りにしただいこんを半日から1日干してからゆずを巻くと、歯ごたえや保存性が高まる。また、ゆず巻きを漬ける際に使う漬け汁に、だいこんやかぶで菊花かぶを作り漬け込んでおくと、さらに正月料理らしい雰囲気となる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
「ゆず巻き」は、お正月を中心に冬の家庭料理として食卓を賑わせているが、県内の漬物を扱う小売店や、インターネットでも全国に向け販売されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/31_12_tochigi.html より
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