「果のしずく」
フレッシュジュース用に育種された「果のしずく」。果汁の多さ、香り、無核性と三拍子揃った優良品種の登場。
1、果肉が軟らかく、オレンジの風味を持つ「清見」を種子親に、減酸が早く糖度が高い「早香」を花粉親にし、交雑された品種。
2、収量は10a当り3t程度で安定している。枝梢のトゲはほとんど認められない。
3、完全着色は12月上旬で「清見」よりやや早い。果皮は薄く、果肉は柔らかく多汁である。糖度は1月下旬には11度以上になり、クエン酸含量の減少は「清見」より早く、1月下旬に1.0g/100ml程度で食味良好となる。無核果の割合が高く、種子を含んでも1個程度である。
4、搾汁歩留まりは、「清見」や「不知火」よりも高い。皮付きで搾汁した方がオレンジ香があり、食味に優れているためジュースとしての加工適性が高い。
*http://www.ykken.jp/15291243964814 より
九州沖縄農業研究センター 担当: 福岡農総試・果樹部・果樹栽培チーム、食品流通部・流通加工チーム
九州沖縄農業試験研究の成果情報
オレンジ香で生食およびフレッシュジュースにも適したカンキツ「果のしずく」
要約
カンキツ「果のしずく」は1月下旬に成熟し、糖度11度、クエン酸含量1.0g/100ml程度で食味良好である。剥皮しにくいが、果肉が軟らかく多汁、オレンジ香で無核果の割合が高く、生果およびフレッシュジュースに適する。
背景・ねらい
近年、果物に対する消費ニーズは多様化し、生果として食味が優れるとともにフレッシュジュース等新たな消費スタイルに適した個性ある品種が求められている。
そこで、果汁の多さ、香り、無核性等の優れた特性を持つ県独自のブランド品種を育成し、県産カンキツの有利販売を図る。
成果の内容・特徴
カンキツ「果のしずく」は果肉が軟らかく、オレンジの風味を持つ「清見」を種子親に、減酸が早く糖度が高い「早香」を花粉親にし、1990年(平成2年)に交雑して育成した品種である。
樹姿は長円で「清見」に似るが、枝は下垂しない。隔年結果性は「清見」より小さく、収量は10a当たり3t程度で安定している。枝梢の棘はほとんど認められない。
完全着色は12月上旬で「清見」より早い。果皮は薄く、果肉は軟らかく多汁である。糖度は1月下旬には11度以上になり、クエン酸含量の減少は「清見」より早く、1月下旬に1.0g/100ml程度で食味良好となる。無核果の割合が高く、種子を含んでも1個程度である。
搾汁歩留まりは、「清見」や「不知火」よりも高い。また、皮付きで搾汁した方がオレンジ香があり、食味が優れているためジュースとしての加工適性が高い。
*農研機構HP より
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