クリントン、オバマ政権のウクライナ内政干渉に反対する6人の、残り三人の意見を紹介します。
〈 ジョン・ミヤシャイマーの反対意見 〉
・ウクライナはロシアにとって死活問題となる重要な国だが、アメリカにとっては何の価値もない国である。クリントン政権が、ここまで介入する理由が分からない。
・オバマ政権では、アメリカ兵がウクライナ兵を訓練し、米国製の武器を与えた。実質的なアメリカによる軍事同盟化だ。
・ドンバスでは、ウクライナ兵がロシア兵を殺害し始めた。
・アメリカが本気で相手にすべき国は、中国だった。ロシアは単独でアメリカに対抗する力は無い。そんなロシアを中国へくっつけたのは、アメリカだ。これは、アメリカ外交の大失敗だった。
ハンチントン氏の意見を紹介する前に、「ねこ庭」訪問される方々に断っておかねばなりません。紹介した3人の言葉が、果たして彼らの語った通りなのか、「祭りの薬屋」が脚色して喋っているのか、そこの確認をしていません。なぜ念を押すかと言いますと、ハンチントン氏の著書『文明の衝突』を、令和元年の7月に私は読んでいます。内容の深さと客観性に感銘し、24回のシリーズとして「ねこ庭」で取り上げていました。
氏は、エール大学とハーバード大学という米国トップレベルの2つの大学を卒業した秀才で、ジョンソン政権とカーター政権で、ブレーンの一人として活躍しています。ブレジンスキーの下でも働いていた学者ですが、「祭りの薬売り」が紹介している他の人物ように民主党を露骨に批判したり、過激な言葉で人を攻撃する人間ではありません。氏のような穏健な政治学者の意見をなぜ紹介するのかと、むしろ疑問を抱きました。
ビスマルクの意見まで紹介するというのですから、伊藤氏の雑談には彼特有の捏造が加味されていると思わずにおれなくなります。ビスマルクは年代的にもウクライナ戦争とは無関係なので、自分の意見に都合の良いものなら、何でも利用する彼の貪欲さが見て取れました。
水島氏のように彼が何を喋っても有り難がる人は、どうでも良いのですが、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々だけは、丸め込まれないようにと念押ししました。
〈 ハンチントンの反対意見 〉
・アメリカは、ウクライナ、ルーマニア、グルジア、ブルガリアの4ヶ国には介入すべきでは無い。
・これらの国はロシア正教、ギリシャア正教の国であり、カトリック・プロテスタントのキリスト教国では無い。
〈 オットー・ビスマルクの反対意見 〉・・元ドイツ国首相 「鉄血宰相」の異名
ビスマルクの意見を紹介する前に、「祭りの薬売り」が前口上を述べています。
「ロシアを安定させないと、ヨーロッパ外交は成立しない。そのくらいロシアは、厄介な国である。一旦ロシアが暴れだすと手がつけられなくなるので、決してロシアを追い込まないように、ビスマルクは苦労していた。」
ここからが、ビスマルクの言葉になります。
・ドイツにはロシア嫌いの国民が圧倒的多数で、彼らを叩きのめしたいと思っている。
・我々は、ロシアと戦争をすれば勝てるかもしれない。領土や賠償金が取れるかもしれない。
・しかしロシア人は物凄くしぶとくて、忍耐強く、しかも復讐心が強い。こういう国に勝つと、ドイツは益々危険な争いに巻き込まれることになる。
・必ず何十年後かに復讐をしてくるから、あんな連中とは戦争して勝たない方が良い。
ここで「祭りの薬屋」がコメントを挟んでいます。
「キッシンジャーも同じ考えで、ロシアを叩きのめすと碌でも無いことになると言っている。」
6人の意見を紹介し、民主党政権の批判で終わりにすれば良いのに、彼は満足せず更に、アメリカの歴史学者・ロシア研究者のスティーブコーエンの意見を紹介します。
・東ヨーロッパとロシアから移住してきたユダヤ人は、米国とロシアへ強い憎しみを抱いている。彼らユダヤ人は、ウクライナも同じように憎み、ハンガリーとポーランドも憎んでいる。
・彼らにとって、アメリカとウクライナ戦争は敵同士の戦争であり、どっちがどうなろうと知ったことでは無い。
・今度のウクライナ戦争で最も得をするのは、ユダヤ人と中国人だ。最大の被害者は、ウクライナの民族主義者だ。
ここで終われば波風が立たないのに、「祭りの薬屋」は動画の最後でやはり日本の悪口を言います。「祭りの薬屋」から「日本人のクズ」に変身しますが、肝心のところでスペースがなくなりました。続きは次回と致します。