ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

伊藤貫の真剣な雑談 - 61 ( 裸の王様 )

2023-08-27 21:04:16 | 徒然の記

  10. 「伊藤貫の真剣な雑談  第10回 」 ・・伊藤貫X水島総特別対談 ( R4/11/12 )

 「日本人のクズ」とチャンネル桜・水島社長の対談動画を見終えました。伊藤氏がするから対抗してしまいましたが、醜い言葉で人を酷評していると心が荒んできます。

 予想通り、うんざりとさせられる動画には、紹介する価値のある意見が皆無でした。価値のある意見は皆無でも、日本を汚染する嘘と間違った話をそのままにして良いことにはなりません。

 何と次回も、水島氏と彼の対談です。どうせうんざりするのなら、次回の動画を見た上で紹介する方が手っ取り早いではないのかと思案しています。

  11. 「伊藤貫の真剣な雑談  第11回 」 ・・伊藤貫X水島総特別対談 ( R5/1/14 )

 10.の動画は伊藤氏が語った一つの大嘘を除けば、1時間18分、これまでの意見の繰り返しでしたから、11.の動画も似たようなものだろうと、おおよその見当がつきます。水島氏は日本を汚染する動画をシリーズで作っていながら、自分ではほとんど見ていないという発見があり、紹介するとしたらこの方が面白い気がします。

 「ほう、そうですか。なるほど、おっしゃる通りですね。」

 「うーん、痛い所を突かれますが、全くその通りです。」

 以前の対談の動画でも、氏はニコニコしながらうなづいていましたが、今回も1時間18分相槌を打っていました。聞くに耐えない日本人への酷評を、氏が心に留めているのなら、こんな相槌は打たないでしょう。

 「ほう、そうですか。なるほど、おっしゃる通りですね。」

 ということは水島氏が、しつこく繰り返す「人間のクズ」の雑談をほとんど聞いていないという話になります。二人の愚か者の動画を、飽かずに見ている視聴者も愚かですが、せっせと文字起こしをしている自分も愚か者の仲間でしょう。醜い言葉になった「ねこ庭」のブログと合わせて考えると、心の痛みを覚えます。楽しそうに対談している水島氏と「日本人のクズ」には、もしかすると人の心が無いのかもしれません。

 水島氏について何度も言及しているのには、訳があります。現在は「まな板の上のクズ」の動画に時間を取られていますが、私が欠かさず観ていたのは、青山繁晴氏の「僕らの国会」です。自民党の参議院議員で、「護る会」の代表である氏を応援していますが、この動画を制作しているのは水島氏が社長を勤める「チャンネル桜」のスタッフです。

 中国に侵食されていく北海道の実情を伝えてくれるのも、「チャンネル桜・北海道」の動画です。日本ためになる番組を制作する一方で、こんな酷い動画を作るのでは、水島氏の立ち位置や人間性まで疑いたくなります。称賛する気持ちはありませんが、氏を日本の保守の一角にいる人物として是々非々の目で見ていました。何でもかんでも、気に入らなければ否定してしまうのでは、選択の幅を狭めてしまいます。せっかくの保守ですから、氏を「日本人のクズ」の仲間に追いやる気持ちはありません。

 しかし、それにしても、この動画は酷いものです。

 話が米国の中間選挙からウクライナ戦争へ移った時、水島氏がテーブルの上に飾ってある雑誌『クライテリオン』11月号の表紙を紹介しました。 

 「戦争について伊藤さんの意見も載っていますから、皆さんどうか読んでください。他の人のは読まなくても、伊藤さんの意見だけで結構ですから。」(  伊藤氏の寄稿文のタイトルは、「長期化する米中露覇権闘争と日本の最後」でした。)

 「有難うございます。」

 チャンネル桜のスタジオへ彼を招いていますから、こんな会話は社交辞令の意味しかありませんが、次の会話は無視できませんでした。

 「ここにはウクライナ戦争の真実が書かれていて、私も100%大賛同という分析です。ただ最後の結論は、ちょっと辛いところがあるのですが、現実として我々が受け入れなければならないこと・・」

 「もう思い切って言ってしまいましょう。このままウクライナ戦争が進んでいくと、日本が中国の奴隷国家となるということですね。」

 「そうです。日本は中国の奴隷国家になります。下手をすると来年度になるということです。」

 「というくらい厳しい、しかし的確な分析がされています。」

 水島氏と「日本人のクズ」の会話の一部分を紹介しました。「祭りの薬売り」が語っているのは「日本は独自の核武装をすべきである。」「核弾頭は陸上に固定せず、海上自衛隊の潜水艦に設置すべき。」といういつもの話です。

 アメリカが国策として「日本にだけは核を持たせない。」「再軍備もさせない。」と言っているのに、どうすればそんなことが可能になるのか。伊藤氏の話には肝心の方法論がありません。日本の保守政治家が悪い、外務省と防衛省が悪い、アメリカのネオコンが悪い、ネオコンに支配された民主党が間違っていると、彼はそんな批判ばかりしています。

 ここで私は、先日紹介した視聴者のコメントを思い出しました。

 〈 コメント3. 〉

        3つの巨大なウソがあるなら、それから脱却する方法論を語れよ! コイツが言ってることは、日本の現状に対する不平不満だけ! 只の不平不満だけ!  その現状を踏まえて日本がより良くなるような答えを出せ! 答えを出せ! 答えを出せ! ガキじゃねぇんだから答えを出せ! ガキじゃねぇんだから答えを出せ

 具体的な答えを言わず、批判ばかりしている「日本人のクズ」の意見を聞けば、日本の保守人なら、このくらいの怒りを覚えて不思議はありません。この人物のように怒りに任せ、汚い言葉で罵れとは言いませんが、保守には保守の矜持があります。

 「日本国民とともに、国民の敬愛の中心である皇室と天皇陛下が、習近平氏の奴隷になる ? 」

 「そうです。日本は中国の奴隷国家になります。下手をすると来年度になるということです。」

 水島氏と「日本人のクズ」の会話は、このように書くとその愚かさがハッキリします。バカなことを言うのでは無いと押し留めるのが保守ですが、氏はうなづいています。〈コメント3.〉の人物の爪の垢でも煎じて飲んだらどうかと、言葉を我慢している私がいます。

 伊藤氏の意見に欠けているのは、〈コメント3.〉の人物が指摘している具体的な「方法論」と「答え」です。

 日本の核武装と独立を警戒し監視を続けているアメリカ政府と、彼らの手先として現在も活動している、二つの「トロイの木馬」。反日左翼の学者組織と反日左翼の大手マスコミ・・・この桎梏の中から、どうすれば伊藤氏の言う核武装が可能になるのか。

 〈コメント3.〉の人物の激しい怒りの理由が、ここにあります。普通の視聴者でも気がつく「祭りの薬売り」のいい加減さに、なぜ水島氏が丸め込まれるのか。保守の名前が泣くのではないでしょうか。

 水島氏だけでなく、視聴者も丸め込まれています。189件のコメントの中から、5件を紹介します。

 〈 コメント1. 〉 

         伊藤貫先生は こないだのプラトンのお話といい 単なる情勢論だけではなく しっかりと理念的なお話も出来る いつも迫力に満ちた卓説 楽しみに視聴しています

 〈 コメント2. 〉 

  伊藤先生と水嶋社長のお話をきいていると、このお二人は本物の日本男児で武士だなといつも思います。貴重なお話ありがとうございました。

   〈 コメント3 〉 

  伊藤貫先生の話は本当に毎回素晴らしいですね。 そして米国が反省しないように日本も反省の無い国ですから状況は絶望的ではあります。

   〈 コメント4. 〉

  自分は僧侶ですが、江戸時代の日本の価値判断という部分は私自身がよく檀家さんに話す部分ですので大変共感いたしました

   〈 コメント5. 〉

  日本人の柱。①日本的価値観(天皇、武士道、万葉集)②仏教思想③漢籍・儒教的な考え方。奈良時代から江戸時代まではこの3つのバックボーンがあって日本人の価値判断と深い思考力ができた。勉強になりました。ありがとうございます。

 今回は、水島氏への苦言で最後を締めます。

 「水島さん、こんなコメントを読んで得意になっていると、裸の王様になりますよ。〈日本人のクズ〉の仲間になってどうするのです。チャンネル桜の支援者たちを思い出してください。もっと本気で日本を考えている人たちではありませんか。」

 「そんな保守を失望させ、敵に回してどうするつもりですか。」

 次回は、伊藤氏の嘘について反証いたします。

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伊藤貫の真剣な雑談 - 60 ( 日本人には宗教と哲学がない )

2023-08-27 00:09:40 | 徒然の記

   9. 「伊藤貫の真剣な雑談  第9回 」 ・・プラトン哲学と国家の独立 ( R4/10/8 ) 

 10. 「伊藤貫の真剣な雑談  第10回 」 ・・伊藤貫X水島総特別対談 ( R4/11/12 ) 

 雑談を始める前提として、「日本人のクズ」が述べる言葉を紹介します。

  ・ワシントンから、日本の外交政策や国内政治を観察していると、ものすごく表面的な議論が繰り返されているのが分かる。

  ・このまま表面的な議論を繰り返していても、論理的な、整合性のある、一貫した政治・外交政策、国防政策はできないのではないか。

  ・これでは、大正デモクラシー以来過去100年間、表面的な議論ばかりで長期的展望を持てず、国の政治と外交まで失敗してきた理由が説明できない。

  ・だから今回は、日本人に欠けている哲学と政治思想史の面から、ブラトン哲学を中心にして宗教にまで踏み込んで議論をする。

 ワシントンから眺めていると、ここまで「バカな日本人」になるのかと呆れてしまういつもの高慢さです。今の私は腹を立てず、黙って彼を軽蔑するだけです。

  ・2500年前からの人類の文明には、4つの源流がある。

 こう言って彼は次の4つの文明をあげます。

   1.  ギリシャ文明  ( ギリシャ哲学と科学 )

   2.  キリスト教文明

   3.  仏教文明 

   4.  儒教文明

  ・これ以外の文明は小さくて、永続性がない。

 ハンチントン氏の『文明論』を読んで感銘を受けたと言う彼が、このような捏造を平気でします。ハンチントン氏が著書の中で述べている文明論は、次の区分です。

   1.  消滅した7つの文明
    メソポタミア、エジプト、クレタ、古代ギリシャ・ローマ、
    ビザンティン、中央アフリカ、アンデス
 
      2.  現存する5つの文明
    中国、日本、インド、イスラム、西欧
 
 氏は文明を大小の区別や、永続性の違いなどで批判せず、過去の事実だけを整理しています。氏の意見の特徴は、今後の世界は個別の軍事バランスや個々の民族対立でなく、「現存する5つの文明」の衝突によって、平和が保てなくなるのではないかという点にあります。キッシンジャー氏やジョージ・ケナン氏などと並べて、ハンチントン氏を持ち上げていましたが、「祭りの薬売り」らしく他人の著書を都合よく解釈、改変しています。
 
 氏が消滅した文明に加えている「ギリシャ文明」を、彼は永続性のある大きな文明と解説しています。それだけでなく、「現存する5つの文明」の中から、小さくて永続性がないと言う理由で、日本文明とイスラム文明を除外しています。もう少し進むと、彼の雑談が次のような寝言になります。
 
 「日本人には、古代から宗教と哲学がない。」
 「だから、プラトン哲学と宗教の話を踏み込んでする。」
 
 ここまでロシアとアメリカにかぶれると、この男には日本人の常識と歴史がスッカラカンになるのでしょうか。一神教と違い、教祖と経典がありませんが、神道は古来からご先祖様が信じてきた日本の宗教です。これについては田中英道教授が詳しいのですが、氏によりますと太陽を中心とする自然信仰と、ご先祖さまを大切にする祖霊信仰の二つがメインで、その始まりは縄文時代とする説と弥生時代とする説があるそうです。
 
 「日本人のクズ」の言う世界の宗教の成立年代を調べると、次のようになりました。
 
   1.  ギリシャ宗教 ・・紀元前約3000年前

   2.  キリスト教  ・・紀元100年頃

   3.  仏 教    ・・紀元前約450年前

   4.  儒 教    ・・紀元前約550年前

   ☆ 神 道        ・・縄文時代説 紀元前約1万5000年前

               弥生時代説 紀元前約900年前

 日本の保守の学者なら、この程度の知識は常識として持っていますが、この男は日本人の魂を失った「ロシアかぶれ」「アメリカかぶれ」ですから、平気でこのような嘘を動画で喋ります。

 一神教の国々の頑迷さと違い、八百万の神を信じる世界一寛容な日本は、宗教の押しつけ合いや対立で他国と戦争をしません。相手が敵対的でない限り、日本ではキリスト教もイスラム教も仏教も自由です。儒教は、国学として学ばれた時代もありました。哲学という名前で異論を排斥する考えが無いから、国民は敗戦国となるまで「思想戦」と言う言葉も知らない大らかさでした。

 宗教の違いで残酷な戦争をする他の国々と比べれば、日本の神道は誇るべき宗教です。その誇るべき宗教をないものとし、誇るべき「日本文明」も削除し、自分の無知を棚に上げて、「日本人には宗教と哲学がない」とはどの口が言わせるのでしょう。

  ・私は保守主義者だが、保守主義に二つの種類があることを説明する。保守とは、何かを守ると言う意味だが、何を守るのかと言う目的の違いから二つになる。

 二つとか、四つとか、彼は色々な話を項目に分けるのが趣味であるらしく、雑談の中で盛んにこれをやり、本題がいつの間にか横道へ逸れ、話をややこしくします。

  1.  通常の保守

   ・国益・国力を守る保守。軍事利益を優先するナショナリズムになる。

  2.  クラシカル保守

   ・古典的文化、古典的価値を守る。いわゆるプラトンの言う知性優先の道徳主義になる。

 本当にこのような区分があるのか聞いたことがありませんが、今の私には関係のない雑学です。日本人の保守とは、次のものを守る人間をいいます。

   ・日本の国土と国民を守る。そのための軍隊を持つよう「憲法改正」をする。

   ・日本の文化と伝統の中心である皇室を護持する。

 「日本人のクズ」も「憲法改正」を言いますが、日本の保守の視点から述べているのでなく、「77年間騙されてきたおバカな日本人」という日本人蔑視のための寝言として使っています。プラトンの哲学やギリシャ文明や他国の宗教の話は、現在の問題解決には何の関係もない雑学です。

 日本が抱える切実な問題は、「まな板の上のクズ」が故意に避けている、GHQが残した「3つのトロイの木馬」です。日本を心配すると言うのなら、この忌まわしい「トロイの木馬」について喋りなさいと言います。

   1.  「日本国憲法」 ( 日本人を二度と立ち上がれないようにした自虐史観憲法 )

   2.   東大社会科学研究所・日本学術会議  (  占領軍憲法護持と反日左翼勢力の中心となる学者組織 ) 

   3.    NHK、朝日新聞、共同通信社等大手マスコミ ( 占領軍憲法と反日左翼思想の宣伝機関 )  

 臆病で卑怯な彼はこれをスルーし、日本の保守層を侮蔑することに力を注ぎます。強大な力を持ったGHQのジャパンハンドラーが、日本国内に残した「3つのトロイの木馬」は怖くて口を閉し、「日本人は憲法改正ができない」と侮蔑するこの「日本人のクズ」が何を言おうと、それは現実を遊離した空論です。

 このままでいきますと、チャンネル桜の水島社長も「同じ穴の狢 ( むじな )」で収まらず、「日本人のXX」になるのではないでしょうか。せっかく作った新党「くにもり」も、支持する国民がいなくなる気がします。

  「伊藤貫の真剣な雑談  第9回 」 は今回で終わりとし、次回は予定に従い下記となります。タイトルを見て、うんざりとするのは私だけでしょうか。

 10. 「伊藤貫の真剣な雑談  第10回 」 ・・伊藤貫X水島総特別対談 ( R4/11/12 ) 

コメント (4)
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