フェデリコ・フェリーニによる、1963年制作 8 1/2 : Otto e Mezzoは、映画史に残る名画。
なぜか日本ではDVD化されていません。
少し前に、イタリアでこの2枚組スペシャルコレクションが発売された時、オークションで思わず買いそうになったのですが、「おい言語がイタリア語だぞ!」とポチッとな直前に思いとどまりました。
今回、Calfornia~L.A.出張時にちょうど、アメリカで新作発売されていたので今回はイタリア語の内容を英語字幕(リージョン1)でみるという覚悟を決めて、えいっ!と購入です!
まず嬉しいのは、このパッケージ(写真)
Guido役、マルチェロ・マストロヤンニ の大写しの背後は例のシーンが。
パッケージの背も最小限の文字しかなく、実に「美しい」.......
日本で発売すると、どうしても日本文字とか入って思いっきりごちゃ、としてしまうので、こういう部分でもイタリア語ー英語字幕でも購入してしまう要因ではあります。
で、内容はというと、映画製作の内幕を描いたこの映画なわけですが、その後トリフォーの「アメリカの夜」などがあったり、
さらに最新では!、あの「インランド・エンパイア」があったりしますが、そういう分野を切り開いた映画と言い切ってさしつかえないと思います。
今回お目玉は本編とは別の2枚目のDVD。
その内容は、
1.「フェリーニの監督ノート」
これは昔日本でも公開されていたような気がする。
2.ニーノ・ロータの自伝的テレビ番組(ヨーロッパの放送局制作)
ロータ本人はフェリーニに書いた曲を嫌っていたというのに苦笑。
3.インタビュー集
(1)Carla役の、Sandra Milo サンドラ・ミーロ
この内容にはビックリ!!
今まで全く私は知らなかった、衝撃の告白。
(2)この映画から映画製作に参加し、映画監督になった、Lina Wertmuller
製作時の思い出などを語る。
(3)撮影クルーとして参加していた、Vittorio Storaro
撮影監督ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ(「太陽はひとりぼっち」)に助手でついていた経験をもとに、この映画で工夫された「光と影」の工夫について語る。これもなかなかオモシロイ。
4.Gideon Bachmann 氏による、秘蔵撮影フォト。
5.撮影時のスチール。
パラパラながめているだけで楽しいが、4.はところどころ簡単な解説のページがあったりして、なんか「サイレント活動写真」的気分。
オープニングの撮影の写真や、あのころ絶頂期だったクラウディア・カルディナーレをはじめとする美し~い女性たち、そしてこの写真集の中には、本編では使用されなかった、もうひとつのエンディング撮影シーンも。
そうか~そういう構想もあったのか~とたっぷりと堪能。
日本ではどうして出さないんだろう、とホントますます不思議な気持ちになります。
もうひとつの名作 「甘い生活」にもこの企画ないのかな、と思わせるほど楽しめたこの2枚組でした!
で、今日でこのシリーズを終わろうと思ったのですが、ちょっと思いついてしまったのでも少し続きます、悪しからず....
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