スティーヴン・ソダーバーグといえば、自分的には「映画マニア」の印象が強い。
長編デビュー作「セックスと嘘とビデオテープ」で史上最年少パルム・ドール。
その後、撮る映画の方向性が2方向に別れる。
「アウト・オブ・サイト」「エリン・ブロコビッチ」「トラフィック」「ソラリス」「オーシャンズ11」「チェ」などの大作方向。
と一方で、
「ガールフレンド・エクスペリエンス」(感想2011-03-27アップ)「バブル」(04-02 アップ)「フル・フロンタル」などの、自分の趣味的な映画も。
で、今回のコンテイジョン。
ストーリーはここではふれないが、パンデミックを表現するというだけで十二分に大作。
さらに、豪華な主演陣がぞろっと揃ったところからして、実に大作。
マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、 グウィネス・パルトロウ、ケイト・ウィンスレット、マリオン・コティヤール etc...
その一方で、オチの付け方や、音楽やエンドロールのシンプルさなど、自分の趣味的な映画っぽさも。
個人的には、ソダーバーグのこの趣味方向が気に入っているヒトなのだ。
(実は、最メジャー作のオーシャンズ12はモチロン、11さえ観ていない)
このため大作っぽさが鼻につくことが少なく、予想していたよりはずっと楽しめた。
あとふれておかなければいけないのが、ジュード・ロウ(左上)の怪演。
その役は、なんと! ジャーナリスト気取りのブロガー。
彼の不正確な情報で多くの人をまどわすだけでなく、悪意が入り込む醜い展開に。
ウイルスだけでなく、情報までもがゆがんで伝わっていくところが、今っぽい。
彼らしくないダーティな役が印象的だった。
(余談)
上映中後ろでずっと咳をしまくっていた人が。
恐怖感がよりリアルに感じられたのは私だけではあるまい(笑)